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犬の白内障の予防策|白内障の症状や原因、治療法についても解説

「愛犬の目がなんだか白く濁ってきた気がする…。」「最近、よく物にぶつかるようになった…。」「散歩をしたがらなくなった」そんな症状が見られ始めたら、「白内障」のサインかもしれません。犬も人間と同じように、白内障にかかってしまうことをご存知でしょうか。本記事では愛犬、愛猫の白内障の症状や原因、治療法、少しでも進行を遅らせるための方法などをご紹介します。

犬の白内障を防ぐ3つの予防策

犬の白内障を防ぐ予防策

対策1. 紫外線を長時間浴びさせない

近年、オゾン層が破壊され、地球に降り注ぐ紫外線の量は増えています。そのため、人間でも白内障や皮膚がんの患者さんが増加していると言われています。犬の場合は紫外線の影響をもっとも受けやすいのが目で、強い紫外線により白内障を引き起こすことがあります。

元々、夜行性ということもあり、人の目よりも紫外線に弱いと言われています。特に目にメラニン色素が少ないブルーアイの子は要注意です。また、目に疾患を持っている子も日頃から気をつけてあげましょう。

・1日のうち10時~16時ごろは紫外線が強いので、この時間帯の散歩は避ける。
・ペット用のサングラスや帽子で紫外線を防ぐ

などのように気をつけましょう。

対策2. 部屋を整理してケガのリスクを減らす(部屋のレイアウトを変更しない)

目にケガ(外傷)をすると、それをきっかけで白内障になることもあります。家の中で遊んでいる時に、うっかり何かにぶつかってケガをしてしまうことで白内障になってしまうことがないように、犬の目の高さにものを多く置いてある場合には、高さを変える、整理する、などをしてリスクを減らしましょう。

また、お散歩の時には、枝が出ている植え込みに顔を突っ込んで、ケガをしないように注意してください。とくに、マズルの短い鼻ぺちゃさんは、要注意です。なぜなら、マズルの長い犬種の場合、障害物があっても目より先に鼻や口が先にぶつかるため、目をつぶることができますが、マズルが短いと、鼻や口と同時に目もぶつけてしまうことが多いため、目のケガをしやすいのです。

また、白内障が進行すると目が見えにくくなり、家具へのぶつかりや躓きが心配になるものです。レイアウトを変えて安全に動きやすくしてあげたくなりますが、犬は家の中をある程度記憶しているため、大がかりなレイアウト変更は不要です。むしろ急にレイアウトを変更すると、位置関係が分からずに戸惑ってしまいます。

白内障が進行して、目が見えにくくなっている場合は、レイアウトを変更するのではなく、動線にある小物をどかしたり、躓きそうなくぼみを埋めてあげたりするなど、細かい部分に配慮してあげましょう。

対策3. 抗酸化作用のある食べ物を与える

白内障は水晶体内のタンパク質が酸化することにより白く濁ってしまいます。この酸化による濁りを防ぐために、抗酸化作用のある食べ物を摂取するのも有効です。

・ビタミン(ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE)
・ミネラル(セレン、亜鉛、マンガン、銅)
・ファイトケミカル(リコピン、アントシアニン、β-カロテン、カテキン、ルテイン、アスタキサンチン等)
・コエンザイムQ10
・DHA(オメガ3脂肪酸)
・紫芋やベル―ベリーなどのアントシアニン

などが白内障の予防に効果があるとされています。ビタミンファイトケミカルは体の中に貯蓄することや、体内での精製ができない栄養素です。毎日のフードでしっかり摂ることが理想です。

対策4. 肝臓のケアをする

東洋医学では目の健康と「肝臓」は関係があり、肝臓を強化することで目も強化できると言われています。
・食べさせ過ぎない、食事量を少なくするなどで肝臓を休ませる
・水分を摂らせる
・添加物、保存料を与えない
・ウコンやオルニチンなど肝臓に良い成分を与える

犬の白内障の症状とは

犬の白内障の症状
犬の白内障は、目の中にあるピントを調整するレンズのような機能を持つ、水晶体と呼ばれる透明な組織の部分に白い濁りがみられるようになり、視力が低下していく病気のことを指しています。犬の白内障は、症状が進行すると、最悪の場合は失明する可能性もあり、症状がみられた場合は早期の治療が必要となります。

・目が白く見える
・瞳孔が常に開いている
・つまずく
・物にぶつかる
・壁伝いに歩く
・階段の上り下りを嫌がる

などがあり進行度合いによってステージが4つに分かれます。

①初発白内障
水晶体の部分に少しだけ濁りがみられる程度で、ほとんど視覚異常のない状態です。犬も症状に気づかない程度のレベルであるため、普段と変わらない生活を送っており、飼い主も、初発白内障の段階で異常に気づくことはほとんどできないでしょう。

②未熟白内障
少しずつ白内障が広がっていく段階を意味しています。このあたりから、愛犬の行動にも徐々に異常がみられるようになってきます。

③成熟白内障
成熟白内障まで症状のステージが進行すると、愛犬の目を覗き込めば、獣医師ではなく、飼い主さんが見ても「これは白内障だ」とわかるほど、水晶体が白く濁ってきます。

この段階では、犬は視力が著しく低下しているため、周りにある物や壁などにぶつかったり、動きたがらなくなったり、散歩に行きたがらなくなったりします。

④過熟白内障
濁った水晶体が溶け出し始めます。そのため、一時的に目が透明になったかのように見えます。しかしながら、実際は白内障の症状が末期状態まで進行しているため、炎症や、他の病気を併発する可能性が高まっている危険な段階だと言えます。

犬が白内障になる5つの原因

犬が白内障になる原因

原因1. 遺伝

遺伝によって親の犬から子供の犬に受け継がれてしまうことを、遺伝性白内障と呼びます。
生後2ヶ月くらいまでに起こる白内障です。遺伝性白内障は、シベリアン・ハスキー、ボストン・テリア、ビーグル、ミニチュア・シュナウザー、トイ・プードル、キャバリア、コッカー・スパニエルなど、大型犬・小型犬問わず、多くの犬種でみられます。

原因2. 目のケガ

犬の白内障は外傷によって発症することもあるため、犬が目をぶつけやすい高さに物を多く置いている場合は整理したり、枝の多い植え込みの近くを通る場合などは気をつけたりして、目を怪我させないように意識するのも大切です。

原因3. 加齢

加齢性白内障は、犬の白内障でもっとも多い白内障です。個体差にもよりますが、おおよそ8~10歳頃から発症し始めるケースが多く、早い犬では6歳頃から発症することもあります。「白内障は年を取ったらなるもの」というイメージをお持ちかもしれません。しかし、実は6歳以前に発症しており、年を重ねて症状が進行してから初めて気づくというケースも珍しくありません。

原因4. 糖尿病による併発

代謝性白内障は、糖尿病、低カルシウム血症、ホルモン疾患などが原因で起こるものです。中でももっとも多いのが、糖尿病によるものだと言われています。犬が糖尿病になるとほぼ100%の確率で白内障が起き、しかも進行が早いという特徴があります(糖尿病性白内障)。
白内障の症状がみられたために検査したら糖尿病にもなっていたということも少なくありません。

原因5. 酸化ストレス

酸化ストレスとは、古くなった食べ物に含まれたり、呼吸の過程で体内に作られたりする『活性酸素』が細胞に悪さをすることです。

呼吸による酸化ストレスを減らすことは難しいのですが、食べ物の酸化ストレスを減らしていくことはできます。例えば、開封してから1か月以内に食べられる量のドッグフードを購入することです。なぜなら、ドッグフードには多くの脂肪分が含まれているため、開封直後から徐々に酸化してしまい、活性酸素が発生しやすいのです。このため、安くても犬の大きさに見合わない大袋に入ったドッグフードは買わないようにしましょう。

酸化ストレスから愛犬を守る方法としては、ビタミン(ビタミンC、ビタミンE)・ミネラル(セレン、亜鉛、マンガン、銅)・ファイトケミカル(リコピン、アントシアニン、β-カロテン、カテキン)・コエンザイムQ10・アスタキサンチン・DHAなど、抗酸化栄養素を豊富に含む食材やサプリメントを与えることが有効だとされています。

栄養バランスを考えた食事作りは難易度が高いという方は、こうした栄養素を手軽に摂取できるドッグフードやサプリメントも販売されているのでぜひ活用してみてください。
おすすめ→ ■自然の森製薬公式ホームページ

白内障になりやすい犬種

白内障になりやすい犬種

・トイプードル
・チワワ
・柴犬
・イタリアングレーハウンド
・ミニチュアピンシャー
・ダックスフンド
・フレンチブルドッグ
・ヨークシャテリア
・シーズー
・ミニチュアシュナウザー
・マルチーズ
・ラブラドールレトリバー
・ボストンテリア
・アメリカンコッカースパニエル
・ビーグル など

犬の白内障の治療方法

犬の白内障の治療方法
白内障は、不可逆的な変化です。そのため、目の混濁を取り、再び見えるようにするには、外科的な処置をするしかありません。

治療方法1. 目薬やサプリによる内科治療

目薬やサプリによる犬の白内障の治療
主に白内障の進行を遅らせることを目的に行います。
点眼やサプリメントの服用が勧められます。人間では、ビタミンCやビタミンE、アントシアニン(ブルーベリーなどに多く含まれます)や、ルテイン(ホウレンソウなどに多く含まれます)など抗酸化作用のある食べ物を摂取することが勧められます。けれども犬がそれらを食品で摂取しようとすると、栄養バランスが偏ったり大量に食べなければいけなかったりするため、サプリメントでの摂取をお勧めします。なお、これらは混濁の初期に効果があるため、予防的な服用としてもお勧めです。
おすすめのサプリメント→ 和漢みらいの療法食ペットサプリ「アイプラス」

治療方法2. 手術による外科治療

外科治療は眼科の専門医で行われ、眼底などの機能が正常である場合に可能です。
水晶体を取りのぞき、人工の眼内レンズを目に入れることで再び目が見えるようになります。ただし、網膜にも異常がある場合は、神経に異常を伴っているため、混濁を取り除いても視力が回復することはありません。手術を望む場合は、まずこの網膜の異常の有無を確認する検査を行う必要があります。ただし、この検査も、そして目の手術自体も、特殊な機械や装置を必要とするため、専門の病院で行われることが多いです。また検査も手術も全身麻酔が必要になるため、老齢の場合は、リスクが高くなることは否めません。

犬の白内障は早期発見がポイント

人の白内障がゆっくりなのに対して、犬の白内障は進行スピードが速いです。これは犬の寿命が人より短いことが関係していると言われています。6歳未満で発症する若年性白内障の場合、進行スピードがさらに速く進み、1週間で重症化することもあります。

白内障の犬との過ごし方

白内障の犬との過ごし方
愛犬が白内障になってしまったら、どのように過ごせばよいのでしょうか。少しでも愛犬が穏やかに過ごせるよう生活を工夫しましょう。

・声掛けやスキンシップを頻繁にする
目が見えないと恐怖を感じ、吠えたり、噛んだりすることがあるため、声かけやスキンシップで安心させてあげましょう。

・無理に散歩しない
散歩を嫌がる場合には無理に連れて行く必要はありません。また、目が見えなくなっているのに散歩に行きたがる場合には、抱っこして散歩をするか、犬用カートに乗せて散歩しましょう。

・室内での生活を工夫する
室内犬の場合には、目が見えなくても愛犬が困らないようにしましょう。例えば、家具の配置を変えない、家具にクッション材を巻いて当たっても痛くないようにするなどの工夫ができます。

・音に配慮する
目が見えなくなると、音やにおいから情報を得ようとします。このため、特に物音には敏感になることがあります。愛犬を驚かせないよう、音に配慮した生活をしましょう。

猫が白内障になることもありますか?

猫も白内障になります。しかし、犬と比べると圧倒的に数が少ないです。犬と猫がかかる眼の病気のうち、最も多いのは角膜炎・結膜炎ですが、犬の場合、角膜炎・結膜炎に次いで多いのが白内障です。一方、猫は、結膜炎の割合が犬の2倍近くありながら、白内障は犬の20分の1程度しかありません。白内障は犬に多く見られる眼科疾患と言えます。

眼活ケアができるサプリとおやつ

抗酸化栄養素を豊富に含む、おやつやサプリは、白内障初期の目の混濁などの進行を遅らせたり、予防的な服用としてもおすすめです。 また、東洋医学では目の健康と「肝臓」は関りがあり、肝臓を強化する和漢植物を摂ることで事で目も強化できると言われています。

まとめ

犬の白内障について
白内障は、目の中の水晶体が白く濁り、視力が悪くなる病気です。年月をかけてゆっくり進行する場合が多く、愛犬の目が白く濁っていたり、物にぶつかりやすくなったりした場合には白内障を疑う必要があります。

特に犬では、早期に発見し、点眼を始めることができれば、手術をすることなく寿命まで視力を維持することが可能です。普段から抗酸化作用のある食品を取り入れる、紫外線を浴び過ぎない等に気を付けると後天性の白内障の予防としては有効です。

白内障の発見が遅れて目が見えなくなってしまった場合には手術が必要となり、さらに白内障が進んでしまうと目の一部が溶けだし、手術もできなくなってしまいます。そうなると、治療することはできません。

ただし、犬はもともと生活の多くを視覚ではなく、嗅覚や聴覚などに頼って暮らしているため、おうちでのケアや対策を合わせれば、病気を抱えていても快適な暮らしを送ることができます。

白内障の治療は、早期発見、早期治療がとても重要です。愛犬の目や行動をよく観察し、目の濁りなど白内障かな?と思ったら、愛犬が視力を失う前にまずは、かかりつけの動物病院に相談したり、点眼・サプリメント等で対応しましょう。

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