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犬に野菜を与えても平気?メリット・デメリットと合わせてご紹介

最近では、手作りフードや野菜をトッピングするという飼い主さんが増えています。

野菜を犬の食事に取り入れることには健康上のメリットがありますが、注意が必要な点もあります。この記事では、犬に与えることができる野菜と避けるべき野菜、さらに野菜を食べることのメリットとデメリットについて解説しています。

犬に野菜を与えるメリット

1. 野菜ならではの栄養素を補給できる

野菜には、ビタミン、ミネラルのほか、ファイトケミカル(※)や食物繊維が豊富に含まれています。

食物繊維は腸内細菌の餌となったり、腸の蠕動運動を促進することで腸内環境を整え、便秘解消などに役立ちます。

ファイトケミカルには強い抗酸化作用があり、活性酵素から身体を守る働きをサポートします。

ビタミンミネラルは体を形成する上で大切な成分ではありますが、多く摂れば良いというものではなくバランスがとても大切です。持病があり、特定の栄養素の制限が必要な場合には、野菜単独で与えると持病が悪化するリスクがあるため、与え過ぎには注意しましょう。

(※)ファイトケミカルとは
植物だけが持つ、色素、苦味、渋味、えぐみ、辛味などの成分で、植物が有害な紫外線や昆虫から植物自身を守るための機能性成分の事です。

「ポリフェノール」「カルテノイド」「硫黄化合物」など多くの種類があります。

2. 同時に水分補給にもなる

野菜には水分が多く含まれているため、水分補給になり、脱水予防や熱中症対策にもなります。

3. ダイエットに繋がる

低カロリーの野菜は、ダイエット中の犬におすすめで、満腹感を持続させると同時に、ごはんの量を増やすことなく満足感を与えられます。特に太り気味の犬には、ドッグフードの量を10~20%程度減らして野菜を加えることで、ダイエット効果を高めることができます。

犬に野菜を与えるデメリット

1. 与えすぎると消化不良を引き起こす

野菜は食物繊維を多く含みデトックスを促すとともに、腸内環境を整えてくれる作用がありますが、与えすぎると軟便や下痢、嘔吐などの体調不良を引き起こす可能性があります。野菜を与える際は少量ずつ与え、愛犬の様子を見ながら適正な与え方を心がけましょう。

2. 糖質の多い野菜は肥満につながる

ジャガイモ等の芋類やかぼちゃは糖質が多く含まれていますので、与え過ぎると太る原因になります。過剰に与えるのは避けましょう。

3. 中毒性のある野菜がある

玉ねぎ等のネギ類が有名ですが、その他の野菜でも、中毒を起こしたり、大量に食べると下痢や軟便等、体調不良の原因になるものがありますので注意しましょう。

4. シュウ酸が含まれる

野菜にはシュウ酸が含まれ、「シュウ酸カルシウム結石」となる可能性があります。シュウ酸は、エグ味やアクであり、どの野菜にも含まれています。茹でることでシュウ酸を取り除けますが、「茹で汁は捨てる」ことが大切です。

犬に与えても良い野菜

1. 根菜類

■にんじん
にんじんに含まれるβカロテンは、犬の体内でビタミンAに変換され、視力の維持、皮膚と被毛の健康、丈夫な粘膜や歯の形成を助けます。さらに、にんじんには食物繊維が豊富で、便通の改善や腸の健康を促進する効果があります。

■大根
大根は90%以上が水分で、食べ物だけでなく水分補給ダイエットにも役立ちます。また、ビタミンC・カリウム・食物繊維など、犬の健康に寄与する栄養素が豊富に含まれています。

2. 葉茎菜類

■ほうれん草
ビタミンCやE、B、βカロテン、鉄分を含み、犬の健康に役立つ野菜でもあります。ただし、シュウ酸も多く、尿路結石の原因になる可能性がありますので注意しましょう。

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■キャベツ
ビタミンCやK、カリウム、カルシウムなどの栄養素も豊富に含まれています。ただし、シュウ酸も多く、尿路結石の原因になる可能性がありますので注意しましょう。

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■小松菜
ビタミンCやβカロテン、カルシウム、鉄分など犬の健康に役立つ栄養素を含みます。上記、ほうれん草やキャベツに比べると、シュウ酸が少ないのでお勧めです。

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3. 芋類

■ジャガイモ
ビタミンやミネラル、食物繊維などが豊富に含まれています。また、消化が良くエネルギー源として優秀です。

ただし、消化が良いためにブドウ糖に変換されやすく血糖値を上げやすいので、血糖管理が必要な子は注意が必要です。

また、ジャガイモの芽には天然の毒素が含まれていますので必ず取り除きましょう。

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■サツマイモ
ビタミンやミネラルなどの栄養素・成分を多数含んでいます。ビタミンCの量はイモ類のなかで特に多いといわれています。また、アントシアニン、食物繊維も豊富に含まれています。

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犬に与えてはいけない野菜

1. 玉ねぎ

玉ねぎには有機チオ硫酸化合物という成分が存在します。この成分は、犬の赤血球内のヘモグロビンを酸化させ、その結果「ハインツ小体」という変性物質を形成します。この変性赤血球は非常に脆弱で、脾臓や血管で破壊されるリスクが高まり、貧血などを引き起こすことがあります。

また、有機チオ硫酸化合物の毒性は、玉ねぎを加工しても消えないため、味噌汁やシチューなど、玉ねぎのエキスが溶けだしているものも与えてはいけません。

2. にんにく

にんにくは玉ねぎと同じ「ネギ属」の植物で、有機チオ硫酸化合物が含まれているため、玉ねぎと同様に与えてはいけません。

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3. アボカド

アボカドの皮や種、未熟な果肉には、犬にとって有害な成分ペルシンが含まれているため与えるのは控えましょう。また、種を誤食すると喉に詰まらせる危険もあるので、注意しましょう。

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野菜の与え方ポイント

1. 生では与えない

時々、「生のキャベツやきゅうり、トマトをおやつ代わりにあげています!」ということをお聞きします。

しかしながら、『生』はNGです。野菜には「シュウ酸」が含まれ、シュウ酸カルシウム結石の原因となる可能性があります。シュウ酸は、エグ味やアクであり、どの野菜にも多少なりとも含まれています。

シュウ酸対策として、野菜は茹でて与えましょう。

2.ゆで汁は捨てる

次に注意しなくてはならないのは、『ゆで汁は捨てる』ということです。

お湯に溶け出た野菜の「シュウ酸」をそのまま飲むと、シュウ酸を取り込んでしまうことになり、シュウ酸カルシウム結石になる可能性がありますので、ゆで汁は捨てましょう。

3.生野菜の摂りすぎに注意

生野菜を摂り過ぎると、上記のようなシュウ酸カルシウム結石のリスクや、逆に強アルカリ尿によるストラバイト結石の原因となる可能性がありますので、極端な摂り過ぎには注意しましょう。

4.茹で野菜の摂りすぎに注意

茹で野菜の摂り過ぎもまた注意が必要です。

茹でこぼした野菜は、生野菜と比べてミネラルや糖分は減っていますが、食物繊維を多く含みます。食物繊維は腸内細菌の餌となったり、腸を刺激して蠕動運動を促すなど、基本的には良いものですが、過剰になると軟便や下痢の原因となることもあるので、注意しましょう。

まとめ

今回は、犬に野菜を与えるメリット、デメリットなどについてご紹介しました。

犬にとって野菜は必須の食べ物ではありませんが、含まれる栄養素により健康維持が期待できます。特にダイエット中の犬には、カロリーを抑えつつ満腹感を得るためのかさ増し食材や水分補給に適しています。野菜の与え方ポイントも参考にしながら、毎日の愛犬のごはんをより充実させて頂ければと思います。

■犬に野菜を与えるメリット
1.野菜ならではの栄養素を補給できる
2.同時に水分補給にもなる
3.ダイエットに繋がる

■犬に野菜を与えるデメリット
1.与えすぎると消化不良を引き起こす
2.糖質の多い野菜は肥満につながる
3.中毒性のある野菜がある
4.シュウ酸が含まれる

■犬に与えても良い野菜
1.根菜類
2.葉茎菜類
3.芋類

■犬に与えてはいけない野菜
1.玉ねぎ
2.にんにく
3.アボカド

■野菜の与え方ポイント
1.生では与えない
2.ゆで汁は捨てる
3.生野菜の摂りすぎに注意
4.茹で野菜の摂りすぎに注意

 

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