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愛犬に野菜を与えるべき?メリット・デメリットや注意点を解説

「愛犬に野菜を与えるのって本当に良いの?」
最近では、手作りフードや野菜トッピングを取り入れる飼い主さんが増えていますが、犬に野菜を与えることにはメリットだけでなく注意点もあります。

栄養豊富な野菜は健康に役立つ一方で、与え方を間違えると消化不良や健康リスクを引き起こすこともあります。

本記事では、犬に野菜を与えるメリットやデメリット、与えて良い野菜・悪い野菜、さらに安全な与え方のポイントを詳しく解説します。愛犬の健康を考えた食事づくりの参考に、ぜひお役立てください。

犬に野菜を与えるメリット

犬に野菜を与えるメリットは以下の通りです。

  1. 野菜ならではの栄養素を補給できる
  2. 同時に水分補給にもなる
  3. ダイエットに繋がる

それぞれのメリットについて、詳しく解説します。

1. 野菜ならではの栄養素を補給できる

野菜には、ビタミン、ミネラルのほか、ファイトケミカル(※)や食物繊維が豊富に含まれています。

食物繊維は腸内細菌の餌となったり、腸の蠕動運動を促進することで腸内環境を整え、便秘解消などに役立ちます。

ファイトケミカルには強い抗酸化作用があり、活性酵素から身体を守る働きをサポートします。

ビタミンミネラルは体を形成する上で大切な成分ではありますが、多く摂れば良いというものではなくバランスがとても大切です。持病があり、特定の栄養素の制限が必要な場合には、野菜単独で与えると持病が悪化するリスクがあるため、与え過ぎには注意しましょう。

(※)ファイトケミカルとは
植物だけが持つ、色素、苦味、渋味、えぐみ、辛味などの成分で、植物が有害な紫外線や昆虫から植物自身を守るための機能性成分の事です。

「ポリフェノール」「カルテノイド」「硫黄化合物」など多くの種類があります。

2. 同時に水分補給にもなる

野菜には多くの水分が含まれており、食べることで自然と水分を摂取できます。これにより、脱水予防や熱中症対策としても効果的です。特に、夏場や水分補給が不足しがちな犬には、野菜を食事に取り入れることが役立ちます。

3. ダイエットに繋がる

低カロリーで満腹感を持続させる野菜は、ダイエット中の犬に最適です。例えば、太り気味の犬にはドッグフードの量を10~20%減らし、その分野菜を加えることで、満足感を得ながら摂取カロリーを抑えることができます。この方法は無理なく健康的に体重管理を行う手助けとなります。

犬に野菜を与えるデメリット

一方で、犬に野菜を与えるデメリットは以下の通りです。

  1. 与えすぎると消化不良を引き起こす
  2. 糖質の多い野菜は肥満につながる
  3. 中毒性のある野菜がある
  4. シュウ酸が含まれる

それぞれのデメリットについて、詳しく解説します。

1. 与えすぎると消化不良を引き起こす

野菜は食物繊維が豊富で、腸内環境を整える作用がありますが、過剰に与えると軟便や下痢、嘔吐などの消化不良を引き起こすことがあります。例えば、デトックス効果を期待して多量に与えると、逆に体調を崩す原因になることがあります。そのため、少量ずつ与え、愛犬の様子を観察しながら適切な量を調整することが大切です。

2. 糖質の多い野菜は肥満につながる

ジャガイモかぼちゃといった糖質を多く含む野菜は、過剰に与えると肥満の原因になります。例えば、太りやすい犬や体重管理が必要な犬には、これらの野菜を控えめに与えるか、他の低カロリーな野菜に置き換えると良いでしょう。

3. 中毒性のある野菜がある

玉ねぎネギ類は犬にとって中毒を引き起こす代表的な野菜です。さらに、他の野菜でも大量に摂取すると下痢や軟便などの体調不良を引き起こすものがあります。与える野菜を慎重に選び、安全なものだけを適量与えることが必要です。

4. シュウ酸が含まれる

多くの野菜にはシュウ酸が含まれており、これが原因で「シュウ酸カルシウム結石」を引き起こすリスクがあります。シュウ酸はエグ味やアクの元であり、どの野菜にも少量含まれていますが、茹でることである程度除去できます。例えば、ホウレンソウを茹でた後の茹で汁は捨てるようにして、安全性を確保しましょう。

犬に与えても良い野菜

続いて、犬に与えても良い野菜について、詳しく解説します。

1. 根菜類

■にんじん
にんじんに含まれるβカロテンは、犬の体内でビタミンAに変換され、視力の維持、皮膚と被毛の健康、丈夫な粘膜や歯の形成を助けます。さらに、にんじんには食物繊維が豊富で、便通の改善や腸の健康を促進する効果があります。

■大根
大根は90%以上が水分で、食べ物だけでなく水分補給やダイエットにも役立ちます。また、ビタミンC・カリウム・食物繊維など、犬の健康に寄与する栄養素が豊富に含まれています。

2. 葉茎菜類

■ほうれん草
ビタミンCEBβカロテン鉄分を含み、犬の健康に役立つ野菜でもあります。ただし、シュウ酸も多く、尿路結石の原因になる可能性がありますので注意しましょう。

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■キャベツ
ビタミンCKカリウムカルシウムなどの栄養素も豊富に含まれています。ただし、シュウ酸も多く、尿路結石の原因になる可能性がありますので注意しましょう。

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■小松菜
ビタミンCβカロテンカルシウム鉄分など犬の健康に役立つ栄養素を含みます。上記、ほうれん草やキャベツに比べると、シュウ酸が少ないのでお勧めです。

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3. 芋類

■ジャガイモ
ビタミンミネラル食物繊維などが豊富に含まれています。また、消化が良くエネルギー源として優秀です。

ただし、消化が良いためにブドウ糖に変換されやすく血糖値を上げやすいので、血糖管理が必要な子は注意が必要です。

また、ジャガイモの芽には天然の毒素が含まれていますので必ず取り除きましょう。

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■サツマイモ
ビタミンミネラルなどの栄養素・成分を多数含んでいます。ビタミンCの量はイモ類のなかで特に多いといわれています。また、アントシアニン食物繊維も豊富に含まれています。

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犬に与えてはいけない野菜

犬に与えてはいけない野菜は、以下の通りです。

  1. 玉ねぎ
  2. にんにく
  3. アボカド

それぞれの野菜について、詳しく解説します。

1. 玉ねぎ

玉ねぎには「有機チオ硫酸化合物」という成分が存在します。この成分は、犬の赤血球内のヘモグロビンを酸化させ、その結果「ハインツ小体」という変性物質を形成します。この変性赤血球は非常に脆弱で、脾臓や血管で破壊されるリスクが高まり、貧血などを引き起こすことがあります。

また、有機チオ硫酸化合物の毒性は、玉ねぎを加工しても消えないため、味噌汁やシチューなど、玉ねぎのエキスが溶けだしているものも与えてはいけません。

2. にんにく

にんにくは玉ねぎと同じ「ネギ属」の植物で、「有機チオ硫酸化合物」が含まれているため、玉ねぎと同様に与えてはいけません。

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3. アボカド

アボカドの皮や種、未熟な果肉には、犬にとって有害な成分「ペルシン」が含まれているため与えるのは控えましょう。また、種を誤食すると喉に詰まらせる危険もあるので、注意しましょう。

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野菜の与え方ポイント

愛犬に野菜を与える際、野菜の与え方ポイントは以下の通りです。

  1. 生では与えない
  2. ゆで汁は捨てる
  3. 生野菜の摂りすぎに注意
  4. 茹で野菜の摂りすぎに注意

それぞれのポイントについて、詳しく解説します。

1. 生では与えない

時々、「生のキャベツやきゅうり、トマトをおやつ代わりにあげています!」ということをお聞きします。

しかしながら、『生』はNGです。野菜には「シュウ酸」が含まれ、シュウ酸カルシウム結石の原因となる可能性があります。シュウ酸は、エグ味やアクであり、どの野菜にも多少なりとも含まれています。

シュウ酸対策として、野菜は茹でて与えましょう。

2.ゆで汁は捨てる

次に注意しなくてはならないのは、『ゆで汁は捨てる』ということです。

お湯に溶け出た野菜の「シュウ酸」をそのまま飲むと、シュウ酸を取り込んでしまうことになり、シュウ酸カルシウム結石になる可能性がありますので、ゆで汁は捨てましょう。

3.生野菜の摂りすぎに注意

生野菜を摂り過ぎると、上記のようなシュウ酸カルシウム結石のリスクや、逆に強アルカリ尿によるストラバイト結石の原因となる可能性がありますので、極端な摂り過ぎには注意しましょう。

4.茹で野菜の摂りすぎに注意

茹で野菜の摂り過ぎもまた注意が必要です。

茹でこぼした野菜は、生野菜と比べてミネラルや糖分は減っていますが、食物繊維を多く含みます。食物繊維は腸内細菌の餌となったり、腸を刺激して蠕動運動を促すなど、基本的には良いものですが、過剰になると軟便や下痢の原因となることもあるので、注意しましょう。

まとめ

本記事では、犬に野菜を与えるメリットやデメリット、適切な与え方について解説しました。野菜にはビタミンや食物繊維が豊富で、栄養補給や水分補給、ダイエットの助けになるなど、愛犬の健康に役立つポイントが多くあります。一方で、与えすぎると消化不良や肥満、中毒症状を引き起こす可能性があるため注意が必要です。

野菜を与える際は、茹でてシュウ酸を取り除き、ゆで汁は捨てるなど工夫をしましょう。また、与えて良い野菜(にんじん、キャベツ、さつまいもなど)避けるべき野菜(玉ねぎ、にんにく、アボカドなど)をしっかり把握し、適切に取り入れることが大切です。愛犬の健康を守るために、野菜を上手に活用しながらバランスの取れた食事を心がけてください。

■犬に野菜を与えるメリット
1.野菜ならではの栄養素を補給できる
2.同時に水分補給にもなる
3.ダイエットに繋がる

■犬に野菜を与えるデメリット
1.与えすぎると消化不良を引き起こす
2.糖質の多い野菜は肥満につながる
3.中毒性のある野菜がある
4.シュウ酸が含まれる

■犬に与えても良い野菜
1.根菜類
2.葉茎菜類
3.芋類

■犬に与えてはいけない野菜
1.玉ねぎ
2.にんにく
3.アボカド

■野菜の与え方ポイント
1.生では与えない
2.ゆで汁は捨てる
3.生野菜の摂りすぎに注意
4.茹で野菜の摂りすぎに注意

 

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