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犬はとうもろこしを食べても平気?与える効果や注意点と合わせて解説

6月から9月の夏の時期に旬を迎えるとうもろこし。その甘くて美味しい味は、愛犬も喜んで食べてくれるでしょう。しかし、与える時には注意も必要です。本記事では、とうもろこしに含まれる栄養素や健康への効果、与える際の注意点をわかりやすくまとめました。

犬にとうもろこしを与えても問題ない

とうもろこしには犬の健康を害する成分は含まれていないので、加熱して適量であれば愛犬が食べても問題ありません。炭水化物や食物繊維、ビタミンなどを含み、腸内環境改善やエネルギー補給にも役立つ安全な食材です。

ただし、芯は消化されず腸閉塞の原因になる可能性があるため、粒の部分だけを与えるようにしてください。

とうもろこしに含まれる主な栄養素

1. 炭水化物

とうもろこしの主成分は、三大栄養素のひとつである炭水化物です。炭水化物は、犬の体や脳にとって重要なエネルギー源となり、生命活動を支える役割を果たします。また、エネルギーを効率よく供給することで、疲労回復にも効果が期待できます。

2. 食物繊維

とうもろこしには、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれていますが、特に不溶性食物繊維が豊富です。

不溶性食物繊維は水に溶けにくく、腸内で水分を吸収して膨らみ、便のカサを増やして腸を刺激し排便を促すため便秘解消に効果が期待できます。ただし、過剰摂取は下痢を引き起こす可能性があるため、与える量には注意しましょう。

3. ビタミン類

とうもろこしには、ビタミンB群(ビタミンB1、B6、ナイアシン、葉酸)が豊富に含まれており、これらは炭水化物・タンパク質・糖の代謝を助け、エネルギー生成に役立ちます。

通常、総合栄養食のドッグフードを主食にしていれば、必要なビタミンB群が不足することはありませんが、食欲がない場合や妊娠中、成長期の幼犬には、とうもろこしを栄養補助的に与えてもよいでしょう。

4. ミネラル

とうもろこしにはカリウムが含まれており、体内の塩分を尿と一緒に体外に排出し、血液の濃度や水分量を調節して血圧の上昇を防ぎます。

しかし、加齢や腎臓病などで腎臓機能が低下している場合や心臓機能が低下している場合、余分なカリウムが体外に排出できず、血液中のカリウム濃度が上昇する「高カリウム血症」を引き起こす危険があるため、こうした場合は、過剰摂取にならないよう注意が必要です。

犬にとうもろこしを与える効果

1. 腸内環境改善

とうもろこしの粒は、皮に包まれており、この粒皮には不溶性食物繊維であるセルロースが豊富に含まれています。不溶性食物繊維は、腸内で便のカサを増やし、腸の蠕動運動を促進する効果があります。さらに、食物繊維を摂取することで、腸内の善玉菌が増え、腸内環境の改善にも役立ちます。

2. エネルギー補給

とうもろこしに含まれる炭水化物は、犬の体や脳に必要なエネルギーを効率よく補給します。特に運動量の多い犬や、疲れがみられる犬のエネルギー補給に役立ちます。

3. 皮膚や毛の健康

とうもろこしに含まれるタンパク質は、健康な筋肉、皮膚、被毛を保つのに役立ちます。また、コラーゲンを合成するタンパク質やビタミンCといった、美肌を作る栄養素も含まれています。さらに、リノール酸が肌を保湿し、柔らかく保つ効果を発揮します。これらの栄養素は、愛犬の皮膚や被毛を美しく健康的に保つ助けとなります。

とうもろこしのヒゲの意外な効果

「とうもろこしのヒゲ(南蛮毛)」は、古くから漢方薬としても重用されてきた植物素材であり、犬の体にも穏やかに働きかけてくれる可能性があります。

1. とうもろこしのヒゲ(南蛮毛)の働きと漢方的視点

とうもろこしのヒゲ(めしべ)は、漢方では「南蛮毛(なんばんもう)」と呼ばれ、利水作用(余分な水分を排出する働き)を目的に用いられてきました。

犬への期待される作用は
・利尿作用のサポート:むくみや排尿トラブルがある
・ 膀胱・尿道の浄化補助:膀胱炎など泌尿器系のトラブル予防に
・緩やかな抗炎症作用:体内の“湿熱(しつねつ)”を取り除く目的

特に、尿の濁りやニオイが気になる犬、シニア犬の泌尿器ケアとして、サポート食材に用いられることがあります。

犬にとうもろこしを与える際の注意点

1. アレルギーに注意する

どんな食べ物でも、特に初めて与える場合は、アレルギーや消化不良を避けるために少量から始め、様子を見るのが良いでしょう。

主なアレルギー症状として、口や目の周りのかゆみ、皮膚の赤み、下痢、嘔吐などがあります。このような症状が現れた場合は、すぐに与えるのを中止し、獣医師の診察を受けてください。

2. 適量を与える

1日あたりの摂取量〈目安〉
小型犬(体重10kg以下):60g(1/4本)
中型犬(体重25kg未満):120g(1/2本)
大型犬(体重25kg以上):240g(1本)

※上記は、あくまで目安であり、実際の体格や運動量に応じて異なります。

犬に必要な栄養素は、総合栄養食と記載のあるドッグフードに十分含まれています。そのため、とうもろこしは主食ではなく、おやつやご褒美として適量を与えるのがおすすめです。おやつとして与える場合は、一日の必要カロリーの10~20%以内に抑えるようにしましょう。

3. 加熱して与える

生で食べられる品種もありますが、犬に与える際は、必ず加熱してください。

生のままでは消化に悪く、粒の皮がそのまま便として出てくることもあります。与える際は、みじん切りにして茹で、十分冷ましてから与えましょう。消化機能が低い幼犬やシニア犬には、さらに潰して裏ごしし、繊維質を取り除いたものを与えると良いでしょう。

4. 芯を与えない

犬にとうもろこしを与える際は、芯を絶対に与えないでください。芯は消化されず、食道や腸に詰まる危険性があります。特に、丸ごと与えると芯を飲み込む恐れがあり、腸閉塞を引き起こすリスクがあります。必ず芯を取り除いて与え、万が一、飲み込んでしまった場合は、速やかに動物病院に連絡し、指示を仰ぎましょう。

まとめ

とうもろこしには、炭水化物やビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養が豊富に含まれており、腸内環境の改善やエネルギー補給、皮膚や被毛の健康維持に役立ちます。

ただし、カロリーが高く、消化が難しい一面もあるため、主食の量を調整しながら少量を与えることが大切です。

また、芯は消化されず腸閉塞を引き起こす危険性があるため、必ず取り除き、茹でて十分に冷ましたものを与えるようにしましょう。新鮮なとうもろこしが手に入っても、積極的に与える必要はありません。あくまでおやつやご褒美として適量を与える程度にとどめましょう。

■犬にとうもろこしを与えても問題ない
とうもろこしは、適量であれば安心して与えられる食品です。炭水化物や食物繊維、ビタミンなどが豊富で、腸内環境の改善やエネルギー補給にも役立ちます。ただし、与える際には芯を取り除き、加熱して適切な形状で与えることが大切です。適量を守り、健康的なおやつとして活用しましょう。

■とうもろこしに含まれる主な栄養素
1.炭水化物
2.食物繊維
3.ビタミン類
4.ミネラル

■犬にとうもろこしを与える効果
1.腸内環境改善
2.エネルギー補給
3.皮膚や毛の健康

4.とうもろこしのヒゲ(南蛮毛)は、利尿作用、膀胱・尿道の浄化補助、抗炎症作用もあり、尿の濁りやニオイが気になる犬、シニア犬の泌尿器ケアとして、サポート食材に用いられることがあります。

■犬にとうもろこしを与える際の注意点
1.アレルギーに注意する:少量から始め、異常がないか観察する。
2.適量を与える:体重や運動量に応じた適量を守る。
3.加熱して与える:茹でて冷ましたものを与え、必要に応じて皮をすりつぶす。
4.芯を与えない:消化不良や腸閉塞を防ぐため、芯は必ず取り除く。

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