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犬が嘔吐を繰り返す原因は?危険な症状や自宅でできることと合わせて解説

「愛犬が突然、嘔吐してしまった」

犬は、比較的吐きやすい動物なので、嘔吐そのものは珍しいことではありません。様々な理由で、ドッグフードをはじめとする食事を吐くことがあります。しかし、嘔吐が危険な症状のひとつである場合もあるため、注意が必要です。本記事では、犬が嘔吐する原因や、注意するべき嘔吐についてご紹介します。

犬が嘔吐を繰り返す原因

1. 異物を誤飲してしまった

犬が、食事以外のものを誤飲・誤食してしまうと、異物が胃や腸を塞いで、嘔吐や下痢を引き起こすことがあります。

特に、注意が必要なものとして、おもちゃの破片、タバコ、人間用の薬、ペットシーツ、衣類のボタン、観葉植物、段ボールなどは危険です。好奇心旺盛な子犬は、誤飲のリスクが高く、中毒を引き起こすチョコレートや玉ねぎの入ったもの、レーズンなどの食材にも注意が必要です。

もし、嘔吐物に異物をみつけた場合は、すぐに動物病院へ連れて行き、適切な治療を受けることが大切です。さらに、アイスの棒、爪楊枝など先の尖った物や、フライドチキンの骨などは、消化管を傷つける危険があるため、これらの管理には特に注意が必要です。

2. 胃腸炎や膵炎などの病気にかかっている

嘔吐が病気に関係する場合、胃炎、急性膵炎、胃捻転、感染症、腫瘍などが原因として考えられます。

急性膵炎では、激しい嘔吐、食欲不振、腹部痛(祈りのポーズ)が特徴的な症状として現れます。胃腸炎の場合は、嘔吐に加えて軟便や下痢も見られ、慢性的な炎症があると症状が長引くことがあります。嘔吐や下痢が続くと脱水症状につながる可能性があるため、適切な治療と管理が必要です。

3. ストレスを感じている

犬も人間と同様に、ストレスが原因で体調を崩すことがあります。引越しや家族構成の変化(同居する人間やペットが増えたり減ったりなど)、遠出、ペットホテルの利用、来客など環境の変化が犬にとってストレスとなり、嘔吐を引き起こすことがあります。

また、ストレスの原因は、精神的なものだけでなく、病気や怪我の痛み、急な気候の変化や寒暖差などもあります。痛みがある場合は、痛みを和らげる処置や投薬をおこなったり、普段と変わらない安定した環境を整えることが大切です。

4. 食事が合っていない

食物アレルギーや食事の急な変更は、犬にとってストレスになり、嘔吐の原因になることがあります。食物アレルギーでは、皮膚の赤みやかゆみなどの皮膚症状に加え、嘔吐や下痢などの消化器症状が典型的です。

犬に多い食物アレルゲンには、肉、卵、乳製品、穀類などがあり、これらを含む食べ物でアレルギー反応を起こすことがあります。

また、急に食べ物を変えた場合、腸内細菌のバランスが崩れ、消化器に負担がかかって嘔吐が起きることもあります。この場合、症状が自然とおさまることもありますが、強い反応が出た場合は、動物病院での治療が必要です。

食物アレルギーが疑われる場合は、動物病院で血液検査を受け、原因となる食べ物を特定することができます。

5. 給餌量(食事の量)が少ない

食事の量が少なく、空腹感が大きくなると吐く場合があります。犬が吐いた白い泡は、胃液や唾液、水などです。空腹時に水を一気に飲んだり、過剰に出た唾液を飲み込むことで、白い泡を吐くことがあります。

また、空腹状態が長時間続くと、胆汁が胃に逆流したり、胃酸が増えすぎたりして、吐いた白い泡に黄色い液体が混ざることもあります。どちらも、その後ケロッとしていて、食欲もある場合は、ご飯を食べて胃に何か入ることによって落ち着くことが多いので、深刻度は低いです。

少し量を増やすことで吐かなくなる場合には、給餌量が少なかったことが原因に考えられます。体重が増えすぎて、ダイエットしようと量を制限する方がいますが、極端に少なくしすぎるのもデメリットがあります。

危険ではない嘔吐の症状

1. 子犬やシニア犬が吐く

子犬は、消化器官が未発達で少しの刺激でも吐きやすいですが、通常は元気であれば様子を見ても大丈夫です。

ただし、子犬は体力がなく、数回の嘔吐でも体液のバランスを崩しやすいので、嘔吐が続く場合は獣医師の診察が必要です。また、発熱や下痢、けいれん、脱力など他の症状がある場合は、すぐに病院へ連れて行きましょう。子犬は、抵抗力が弱いため、成犬では軽微な症状でも重篤化する恐れがあります。

一方、シニア犬は加齢により筋力や消化能力が低下し、吐出や嘔吐が増えることがあります。シニア犬の場合は、嘔吐以外の異常がないか特に注意が必要です。いつもと違う様子が見られる場合は、他の病気が関係している可能性もあるため、注意深く観察し、必要に応じて獣医師に相談すると良いでしょう。

2. 飲み込んだ毛玉を吐く

犬は、抜けた被毛やホコリを誤って飲み込むことがあります。

これらは体内で消化されないため、ほとんどが便として排出されますが、一部は胃腸に残り嘔吐を引き起こすことがあります。特に換毛期には、犬が自身の抜け毛やカーペットの繊維、飼い主の毛などを飲み込むリスクが高まります。

犬が吐き出した後も元気な様子であれば、緊急性は低いですが、定期的なブラッシング家の中のこまめな清掃を心がけ、このような事態を予防しましょう。

3. 吐いた後に元気に動き回る

犬が嘔吐しても、その後元気で食欲もあり、普段と変わらない様子であれば、一般的には大きな心配は不要です。ただし、毎日のように嘔吐する、食欲が落ちる、ぐったりするなど他の症状がみられる場合には、獣医師に相談することをお勧めします。

危険な繰り返し嘔吐の症状

1. 1日に3回以上嘔吐する

嘔吐が1日に3回以上続く場合は、消化器疾患だけでなく、体に何らかの異常がある可能性が高いため注意が必要です。また、嘔吐を繰り返すと脱水症状を起こすこともありますので、なるべく早く動物病院で適切な診断を受けることをお勧めします。

2. 異物を吐き出している

犬が、吐いたものの中に布やプラスチック片などの食べ物以外の物が見つかった場合は、誤飲したと考えられます。

このような場合、一度吐き出したからといって安心してはいけません。胃腸内にまだ異物が残っている可能性があり、これが腸閉塞中毒症状など、生命に危険を及ぼす問題を引き起こす可能性があるため、吐いた異物を持参し、すぐに動物病院を受診しましょう。

3. 嘔吐物から便臭がする

嘔吐物に糞のような臭いがする場合、吐糞症(とふんしょう)という病気の可能性があります。これは、胃を通過した食べ物が、十二指腸から小腸へ進む途中で腸閉塞により行き止まりとなり、逆流してくるために発生します。

腸閉塞は大事に至ることがありますので、このような場合は、速やかに動物病院で診断を受けることが必要です。

4. 嘔吐に血が含まれている

犬の嘔吐物にピンク色や赤色のものが見られる場合、血液が混じっている可能性があります。

真っ赤な鮮血が含まれている場合は、食道や胃などの消化器官、あるいは、肺や気管支などの呼吸器系からの出血が考えられます。ピンク色の液体が鼻からも見られる場合は、心臓性肺水腫の症状の可能性があります。

また、吐いた液体が赤黒い色や黒茶色の場合は、酸化して時間が経過した血液の可能性もありますし、ドッグフードの色が混じって見えていることもあります。

これらの症状は、緊急を要することもあるため、嘔吐物を持参して、速やかに動物病院で診断を受けることが重要です。

自宅でできる対処法

1. 絶食して消化器官を休める

嘔吐を防ぐには、消化器官を休めるために一時的に食事と水分の摂取を控えることが大切です。ただし、長時間の絶飲絶食は体に負担をかけることがあるため、愛犬の様子を見ながら少しずつ水分を与え、胃に負担がかからないよう、ふやかしたフードを少量ずつ与えることが望ましいです。特に、子犬は脱水や低血糖になりやすいため、慎重なケアが必要です。

2. 自宅で安静に療養する

犬が嘔吐している間は、自宅で安静に過ごすことが大切です。激しい運動やドッグランへのお出かけは控え、散歩も短時間にしましょう。また、トリミングやシャンプーなどのお手入れも、嘔吐が落ち着くまで延期することをお勧めします。この期間は、愛犬が静かに過ごせるように配慮し、必要に応じて獣医師の指示に従うようにしましょう。

3. 具体的な症状を記録する

犬が嘔吐した場合、詳細な記録を残しておくと、のちの診断や治療に役立ちます。

具体的には、

・嘔吐の日付と時間
・吐いた内容物
・嘔吐の前後の状況(水を飲んだ後や食後など)
・頻度(例えば、毎朝など)

また、可能であれば、嘔吐物の写真をスマートフォン等で撮影し、獣医師に提供することで、診断の助けになります。誤飲の疑いがある場合は、関連するもの(ボタンやお菓子の包装など)も一緒に持参するとよいでしょう。

さらに、嘔吐以外の症状も記録し、獣医師へ伝えることが重要です。発熱、下痢、震えなどの症状も併せて伝えることで、症状の全体像を把握し、適切な診断と治療に役立てることができます。

まとめ

犬が嘔吐した際は、愛犬の様子を注意深く観察することが大切です。日常的に愛犬の行動や健康状態を観察する習慣をつけ、嘔吐した場合は、嘔吐物の内容や回数、状況などを記録しておきましょう。

もし、普段と異なる様子や行動が見られたら、緊急を要する可能性もありますので、速やかに動物病院で診察を受けることをおすすめいたします。

■犬が嘔吐を繰り返す原因
1.異物を誤飲してしまった
2.胃腸炎や膵炎などの病気に感染している
3.ストレスを感じている
4.食事が合っていない
5.給餌量が少ない

■危険ではない繰り返し嘔吐の症状
1.子犬やシニア犬が吐く
2.飲み込んだ毛玉を吐く
3.吐いた後に元気に動き回る

■危険な繰り返し嘔吐の症状
1.1日に3回以上嘔吐する
2.異物を吐き出している
3.嘔吐物から便臭がする
4.嘔吐に血が含まれている

■自宅でできる対処法
1.絶食して消化器官を休める
2.自宅で安静に療養する
3.具体的な症状を記録する

 

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