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健康な犬でも、時々白い泡を吐くことがあります。必ずしも重大な問題とは限りませんが、体調に異常があり、何か病気に罹っていることも考えられます。場合によっては、危険な状態で、早急な対応が必要なケースもあるため、見極めが重要です。
ここでは、犬が白い泡を吐く理由や適切な対処法、考えられる病気のリスクなどについて解説していきます。
犬は空腹時に白い泡を吐く
犬が吐いた白い泡は、胃液や唾液、水などです。空腹時に水を一気に飲んだり、過剰に出た唾液を飲み込むことで、白い泡を吐くことがあります。
また、空腹状態が長時間続くと、胆汁が胃に逆流したり、胃酸が増えすぎたりして、吐いた白い泡に黄色い液体が混ざることもあります。
どちらも、その後ケロッとしていて、食欲もある場合は、ご飯を食べて胃に何か入ることによって落ち着くことが多いので、深刻度は低いです。
嘔吐しやすい年齢や犬種
1. 嘔吐しやすい年齢
幼犬やシニア犬は、年齢によって原因は異なりますが、吐いてしまうことが多くなります。
幼犬の場合、嘔吐の原因として最も多いのは誤飲です。好奇心旺盛な幼犬の目に届くところには、小さなものや食べ物と間違えそうなものを置かないように気を付けてあげましょう。
一方、シニア犬は、加齢に伴い消化機能が衰えてくるので、食べ過ぎや早食い、空腹、食べ物が合わない、などが嘔吐の原因になることがあります。 またシニア犬が発症しやすいとされる、腎不全、肝不全、腸閉塞、膵炎、尿路結石、胃腸のトラブル、寄生虫感染症などの病気がきっかけで、嘔吐につながることもあります。
2. 嘔吐しやすい犬種
犬は四足で立っているため、胃が横向きになっており、少ない労力で吐き出しやすい体型をしています。
特に、チワワ、ポメラニアン、トイプードルなどの超小型犬は、他の犬種に比べて吐きやすい傾向があります。また、フレンチ・ブルドッグ、パグ、シーズーなどの短頭種は、消化器官が短く、吐きやすい体質になっています。
犬が白い泡を吐いた際の対処法
1. 少量の水分やフードを与える
嘔吐後は、脱水症状を防ぐために少量の水分を舐めさせたり、ふやかしてペースト状にしたフードをほんの一口程、試しに与えてみましょう。その後、6時間ほど嘔吐がなければ、ごく少量ずつ食事の再開が可能です。
2. 経過観察して与える量を増やす
ごく少量の食事を再開して、1時間後にも嘔吐が見られなければ、次は、通常与えている1日分の1/4程度のフードをふやかして、胃への負担が少ない消化しやすい形で与えましょう。
その後の対策として、食事の回数を増やして空腹時間を短くすることで、胃への負担を軽減する方法があります。例えば、1日2回が通常の食事回数なら、1日分のフード量は変えずに1日3回に回数を増やしたり、夜寝る前にも少量与えるなどしてみると良いでしょう。
また、そもそもその犬に必要なフード量が足りていない場合もあるため、1日に与えるフード量を増量するなどの見直しも必要です。
3. 症状が継続する場合は動物病院を受診する
白い泡を1度だけ吐く程度であれば、特に心配する必要はないかもしれません。ただし、24時間以内に複数回嘔吐が見られる場合には、動物病院を受診することをおすすめします。
病院に連れて行くべき症状
1. 嘔吐を繰り返して治らない
断続的に嘔吐を繰り返し、治まらない場合は、空腹以外の要因が考えられます。その際は、獣医師に相談のうえ、食事を与えずに受診することが推奨されます。
2. 普段に比べて元気がない
白い泡を吐くだけでなく、元気がなくぐったりしている場合は、何らかの病気に罹っているかもしれません。また、腹部が膨らんでいたり、発熱やけいれんが見られる場合も、病気が疑われるため、動物病院への相談をお勧めします。
嘔吐の原因としては、細菌やウイルスの感染症、腫瘍、ホルモン関連の病気、胃腸や肝臓、腎臓の疾患などが考えられます。特に、胃拡張や胃捻転だった場合は緊急を要しますので、速やかな病院受診が重要です。
3. 下痢や血便の症状がある
嘔吐に加えて、下痢や血便が見られる場合は、胃炎や腸炎、腎不全、膵炎などの病気の可能性も考えられます。
4. 食欲がない
白い泡を吐くのは、空腹時に多い傾向がありますが、食欲がない場合は、空腹とは関係ない他の原因も考えられます。
まとめ
犬は、空腹時に白い泡を吐くことがありますが、その後も食欲があり、断続的に吐くことがない場合は、少量の食べ物を与えることで胃が落ち着くことが多いです。
嘔吐後は、脱水症状にならないように、少量の水を舐めさせたり、消化の良いペースト状のフードを少量ずつ与えるなど、経過観察しながら、徐々に与える量を増やしていくと良いでしょう。
ただし、嘔吐を繰り返している、元気がない、下痢など他の症状が見られる場合は、早めに動物病院を受診することをおすすめします。
■犬は空腹時に白い泡を吐く
空腹時に急いで水をたくさん飲んだり、過剰に出た唾液を飲み込むことで、
白い泡を吐くことがあります。
また、長時間の空腹により、胆汁が胃に逆流したり、胃酸が増えすぎたりして、吐いた白い泡に黄色い液体が混ざることもあります。■嘔吐しやすい年齢や犬種
・嘔吐しやすい年齢:幼犬、シニア犬
・嘔吐しやすい犬種:超小型犬(チワワ、ポメラニアン、トイプードルなど) 短頭種(フレンチ・ブルドッグ、パグ、シーズーなど)■犬が白い泡を吐いた際の対処法
・少量の水分やフードを与える
・経過観察して与える量を増やす
・症状が継続する場合は動物病院を受診する■病院に連れて行くべき症状
・嘔吐を繰り返して治らない
・普段に比べて元気がない
・下痢や血便の症状がある
・食欲がない








