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犬にパイナップルを与えても平気?与えるメリットや注意点をご紹介

パイナップルは、食物繊維やビタミンをはじめとする栄養素が豊富に含まれており、これが健康への効果を高めるという一般的な認識があります。パイナップルは、その栄養価の高さから、健康維持や向上に寄与すると広く考えられています。しかし犬に与える場合はどうでしょうか。

ここでは犬にパイナップルをあげるメリット、与える場合の適量や注意点をご紹介します。

犬にパイナップルを与える際は注意が必要

パイナップルには犬に有害な成分は含まれておらず、直接害を及ぼすことはないため、犬に与えても問題はありません。ただし、犬によって反応が異なるため、与える際には注意が必要です。決して積極的に食べさせた方が良いとまではいきませんが、例えば、水分補給としては有効ですが、食物繊維やビタミンの取り過ぎで下痢を引き起こす懸念があります。このように、あげ方や時と場合によって、メリット、デメリットが出てきます。

犬は何歳(いつ)からパイナップルを食べられる?

消化器の機能が未熟な子犬や、衰えてきている老犬には注意が必要です。

幼犬にもパイナップルを与えることはできます。ただし、幼い時期は消化器官がまだ発達していない状態なので、パイナップルに多く含まれる食物繊維が消化不良を起こしやすく、嘔吐や下痢などの原因になることがあります。子犬にパイナップルを与える場合は、体重に関係なく「少量」に留めるか、あるいは特に与える必要はありません。

パイナップルをミキサーにかけて果汁100%のパイナップルジュースにすれば、栄養の吸収率が上がり摂取しやすくなりますが、与えやすくなる分、量が多くならないように気をつけてください。パイナップルの甘みは、犬にとっても大好物ですので、うまく調節する必要があります。例えば、パイナップルの果糖を中和するために、野菜も混ぜたジュースにするのは、血糖値上昇対策として有効です。

また、シニア犬の場合、腎臓機能が落ちてきますが、その場合カリウムを多く含む果物を与えるのは控えた方が良いので、積極的に与えない方が良いでしょう。

犬にパイナップルを与えるメリット

1. ビタミン(ビタミンC、ビタミンB群)を摂取できる

パイナップル、100gあたり、ビタミンCが35㎎、ビタミンB1が0.09㎎、ビタミンB6が0.10㎎含まれています。ビタミンCには激しい運動や加齢などによる酸化ストレスに有効な抗酸化作用があります。ビタミンB群の役割としては、脂肪や炭水化物、タンパク質、糖の代謝をサポートし、エネルギーを産生します。

2. ミネラル(カリウム)を摂取できる

パイナップルには100gあたり、カリウムが150mg含まれています。

カリウムは筋肉の働きを助けたり、尿の排泄を促すことで、余分なナトリウムを排出し、血圧の調節や心臓の働きを助ける成分です。カリウムが不足してしまうと、歩行不全や食欲不振、元気の消失などの症状が現れる可能性があります。

ミネラルやビタミンは身体を形成する上で大切な成分ではありますが、多く摂れば良いというものではなくバランスがとても大切です。持病を抱えていて特定の栄養素を制限する必要がある場合、パイナップルを単独で与えると病状が悪化する可能性があるため、与え過ぎには注意が必要です。

3. 食物繊維を摂取できる

パイナップルには、100g当たり1.2gの食物繊維が含まれています。食物繊維には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維がありますが、パイナップルは不溶性食物繊維を多く含み、消化されず便の量を増やすことで便秘の解消に役立ちます。また、水溶性食物繊維は糖質の吸収を緩やかにする作用や、腸内の善玉菌の餌となり、腸内環境を整える作用もあります。

ただし、消化機能の落ちている幼犬や老犬は、過剰に摂取することで下痢や嘔吐の原因になることもあるので、少量に留めておくほうがよいでしょう。

4. ブロメライン(たんぱく質分解酵素)を摂取できる

パイナップルをお肉と一緒に調理すると肉が柔らかくなるという話を聞いたことがあるでしょう。これは、パイナップルに含まれるブロメラインという酵素が肉のタンパク質を分解する作用があるためです。

 

ブロメラインは、肉や魚などのタンパク質と一緒に摂取することで、これらを柔らかく分解し、消化吸収を助ける効果があるため、消化不良の予防に役立つとされています。

犬への適切なパイナップルの与え方

パイナップルをおやつとして与えた場合は、1日に必要なカロリーの10%程度に留めるべきと言われています。このカロリーから計算すると、与えて良い目安量は以下のようになります。

小型(2~5kg)      35g~69g(小2切~小4切)

中型(6~15kg)    79g~158g(大3切~大5切)

大型(20~50kg) 196g~390g(大8切~大16切)

※上記の量はおおよその目安です。犬の体格や運動量に応じて必要量は異なります。

※他のおやつを与える際は、それに応じてパイナップルの量を減らしましょう。

※上記の推奨量であっても、一度に与えずに少しずつ分けて与えるようにしましょう。

大きさ

喉に詰まらせないよう小さくカットしてあげると良いです。

犬は食べ物を丸呑みする習性がありますので、パイナップルを与えるときは、のどに詰まらせないようになるべく小さく刻みましょう。大きなパイナップルの塊は、消化管に詰まり消化不良を起こすといったトラブルの原因になります。

消化機能に不安のある犬に与える場合には、ミキサーなどで果汁100%ジュースにするのも良いでしょう。

与え方

パイナップルの葉や皮、芯は犬に与えてはならない部分です。葉や皮が硬く尖っているため、これらを食べると胃腸に詰まるか傷つける可能性が高いです。また、芯の部分も消化が悪いため、与えてはいけません。パイナップルは、よく熟した果肉のみを与えるようにしましょう。

パイナップルの果糖の害を軽減させるために

パイナップルは糖分が多く、GI値も高めの果物になります。そのため血糖値が上がる可能性、ブドウ糖に変換されるデメリットがあります。

【基準】

高GI値:61以上

低GI値:60以下

パイナップルのGI値:65

ダイエットが必要な場合や、糖尿病の愛犬ちゃんには、パイナップル単独ではなく茹でた野菜と一緒に与えることをおすすめします。

食物繊維で果糖を薄めることができますし、余分な果糖を絡みとり、排出する働きがあるため、より果糖のデメリットを排除できるという点で有効です。ゆでた野菜で食物繊維を作るレシピは以下の通りです。

◆サキニコブ(血糖値を上げにくい野菜)
さつまいも・きのこ・人参・小松菜・ブロッコリー

いずれも必ず細かくみじん切りし、3~10分茹でて、ゆで汁は捨てましょう。※焼く、蒸す、レンジはNG糖分や不要な栄養成分が流れ出ているゆで汁を捨てる事が大切です。

ゆで野菜:パイナップルの割合=1:1

ダイエットや糖尿病がある場合に限らず、シニア期や内臓疾患のある犬猫ちゃんにはこの様な工夫をしてあげると無難でしょう。

犬にパイナップルをあげる際に気をつけておきたいこと

市販のパイナップルジュースや缶詰は糖分を多く含むので注意する

適量を与える場合は、パイナップルをミキサーにかけても問題ありません。

しかし、パイナップルを使用した市販のジュースや缶詰、お菓子には糖分や油が多く添加されている場合が多く、これらは犬にとっては健康的とは言えません。どうしても与える場合には、お水や茹でた野菜等をミックスしましょう。パイナップルの果糖(糖質)を他の食材の食物繊維で薄めるだけでも、腎臓や肝臓の負担を軽減できます。

アレルギーを起こす犬もいるので注意する

パイナップルを食べた際、犬も稀に食物アレルギー反応が見られることがあります。特に、パイナップルに含まれる酵素ブロメラインと小麦との間の交差反応性が指摘されているため、小麦アレルギーを持つ方はパイナップルの摂取に際して注意が必要です。食物アレルギーは、食べ物に含まれるタンパク質に対して免疫システムが過剰に反応することで引き起こされます。パイナップルに含まれる微量のタンパク質はアレルギー反応を引き起こす可能性があります。食物アレルギーがある方や初めてパイナップルを食べる場合は、最初は少量でアレルギー症状の有無を確認してください。

まとめ

パイナップルは、ビタミン、ミネラル、ブロメライン等、犬の健康維持に寄与する多くの栄養素を含んでいます。しかし、犬は人間と違い、本来、過剰なビタミン・ミネラルを必要とはしていません。水分や食物繊維が豊富な食品は、過剰に摂取すると消化不良、下痢、便秘を引き起こす可能性があり、アレルギーや持病がある場合にはそのリスクが増す可能性があります。ポイントとしては、

与える場合には少量で留める

果糖(糖質)糖のデメリットを中和させるためには、同量のゆで野菜と一緒に摂る

パイナップルの甘みは犬にとって大好物。何も食べないときにあげるのは、栄養補給としても効果的。

などの工夫してあげるのが理想的です。

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