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犬が腎臓病と診断されると、「お肉はもう与えてはいけないのでは?」と不安になる飼い主さんは少なくありません。確かに腎臓病ではタンパク質管理が重要ですが、お肉=絶対NGという考え方は誤解です。大切なのは、腎臓に負担をかけない形で、筋肉や体力をどう守るかという視点。
本記事では、腎臓病の犬にお肉を与える正しい考え方と、選び方・注意点・具体的な食材例まで詳しく解説します。
腎臓病の犬でもお肉は食べていい?タンパク質制限の正しい考え方
腎臓病と聞くと「タンパク質は極力控えるべき」と考えがちですが、完全に抜いてしまうのは逆効果になることもあります。まずは、なぜ腎臓病でタンパク質管理が必要なのか、そして“制限しすぎないこと”がなぜ大切なのかを整理して理解していきましょう。
お肉を完全に抜くと、筋肉が落ちて逆に弱ってしまう
タンパク質が不足すると、体は自分の筋肉を分解してエネルギーを作ろうとします。その結果、
体重減少・痩せ
筋力低下
免疫力低下
活動量の低下
といった問題が起こりやすくなります。
腎臓病の犬にとって筋肉を守ることは、生活の質と生きる力を守ることでもあります。
重要なのは「量」より「質」
腎臓に負担をかけるのは、消化吸収されずに残った老廃物です。
そのため、
消化率が高い
利用効率が良い
良質な動物性タンパク質
を適量与えることは、むしろ体を支える方向に働く場合があります。
「どれだけ制限するか」ではなく、「どう体に使われるか」が重要です。
自己判断はNG!お肉の量は必ず「獣医師」と相談して決める
腎臓病の食事管理で最も避けたいのが、飼い主だけの判断で量や内容を決めてしまうことです。腎臓病は進行度や数値によって対応が大きく変わるため、専門的な視点が欠かせません。
腎臓病では、
BUN
クレアチニン
リン
といった血液検査の数値をもとに、1日に許容されるタンパク質量を判断します。
「元気がなさそうだから」「痩せてきたから」といって急にお肉を増やすと、尿毒症を引き起こすリスクもあります。
必ずかかりつけの獣医師に
「今の数値で、1日どれくらいのタンパク質量なら安全か」
を確認し、その範囲内で調整することが重要です。
犬の腎臓を守るためのお肉選びの基準
同じ「お肉」でも、選び方によって腎臓への負担は大きく変わります。ここでは、腎臓病の犬にお肉を与える際に意識したい基本的な基準を整理します。
リンが少ない部位を選ぶ
腎臓病ではリンの排出がうまくいかなくなるため、リンの摂取量管理が重要です。
赤身中心
内臓を避ける
加工されていない肉
を選ぶことで、リンの過剰摂取を防ぎやすくなります。
タンパク質を減らす分、脂質でエネルギーを補う
タンパク質を制限すると、カロリー不足に陥りやすくなります。そのため、
適度に脂身のある肉
良質な脂質(魚油など)
でエネルギーを補うことが大切です。
実際、多くの腎臓病向け療法食は高脂質設計になっています。
どのお肉ならOK?おすすめ食材とNG食材
ここでは、腎臓病の犬でも比較的使いやすいお肉と、避けた方がよいお肉を具体的に紹介します。あくまで「適量・獣医師の指示が前提」であることを忘れないようにしましょう。
腎臓病の犬でも与えやすいお肉
鶏のムネ肉・ささみ
鶏のムネ肉やささみは、腎臓病の犬の食事でよく使われる代表的な食材です。
リン含有量が比較的少ない
消化吸収が良い
脂質が少なく調整しやすい
というメリットがあります。
初期〜中期の腎臓病で、「まずは安全にタンパク質を取り入れたい」という場合に使いやすいお肉です。
ただし、脂質が少なすぎるとエネルギー不足になりやすいため、
他の食材や脂質でカロリーを補う工夫が必要になります。
鹿肉
鹿肉は近年、腎臓病食としても注目されている食材です。
高タンパク・高消化率
リン含有量が比較的少ない
鉄分や亜鉛などの微量栄養素が豊富
といった特長があり、少量でも効率よく栄養を補えるのがメリットです。
体力低下や筋肉量の減少が気になる犬にとって、選択肢のひとつになります。
ただし、与えすぎるとタンパク質過多になる可能性があるため、
量の管理は特に慎重に行いましょう。
豚バラ肉・豚ロース
「脂身が多いお肉は腎臓に悪いのでは?」と心配されがちですが、
腎臓病の犬では、脂質をエネルギー源として活用することが重要な場合もあります。
豚肉は、
脂質が豊富でカロリーを確保しやすい
ビタミンB1が多く、エネルギー代謝をサポート
という特長があります。
タンパク質量を抑えつつ、体力維持を目的に少量を取り入れるケースがあります。
※膵炎・高脂血症・肥満傾向がある犬では、必ず獣医師に相談してください。
腎臓に負担をかけるNG肉
レバー・内臓系
レバーやハツ、腎臓などの内臓系は、
リンが非常に多い
ビタミンAが過剰になりやすい
という理由から、腎臓病の犬には不向きな食材です。
少量でもリン負荷が大きく、腎臓のダメージを進めてしまう可能性があります。
ジャーキー・乾燥肉
ジャーキーは一見すると「高タンパクで良さそう」に見えますが、
乾燥によりリン・塩分が濃縮されている
硬くて消化しにくい
添加物が使われていることも多い
といった問題があります。
腎臓病の犬にとっては、メリットよりリスクの方が大きいおやつです。
加工肉(ハム・ソーセージ・ベーコンなど)
加工肉は、
塩分が非常に高い
リンや添加物が多い
脂質と塩分のバランスが悪い
といった理由から、腎臓病の犬では厳禁と考えてよいでしょう。
「少しだけなら…」が積み重なることで、腎臓への負担が確実に増えていきます。
腎臓病の犬がお肉以外で制限が必要になる食べ物
腎臓病の食事管理というと、お肉(タンパク質)に注目しがちですが、実はそれ以外の食材選びも腎臓への負担を大きく左右します。
塩分・リン・カリウムなどは、健康な犬であれば問題なく処理できますが、腎機能が低下した犬では体内に蓄積しやすく、症状悪化の原因になることがあります。ここでは、日常的に与えがちな食品の中で、特に注意したいポイントを詳しく解説します。
塩分が多い加工食品・おやつ
腎臓病の犬にとって、塩分(ナトリウム)の過剰摂取は大きなリスクになります。
腎臓は体内のナトリウムバランスを調整する役割を担っていますが、機能が低下すると余分な塩分をうまく排出できなくなります。
塩分が体内に溜まると、
血圧の上昇
体内に水分が溜まりやすくなる
心臓や腎臓へのさらなる負担
といった悪循環が起こりやすくなります。
特に注意したい食品
人間用の加工品(ちくわ・かまぼこ・ウインナー)
チーズ(犬用でも塩分が高い場合あり)
パン・味付きビスケット
煮干し・ジャーキー
「少量だから大丈夫」と思って与えがちですが、毎日の積み重ねが確実に腎臓を疲弊させるため、基本的には避けるのが安心です。
リンを多く含む乳製品・骨製品
腎臓病の進行を早める要因として、リンの過剰摂取は特に重要なポイントです。
腎機能が低下するとリンを排出できず、血中リン濃度が上昇しやすくなります。
リンが体内に蓄積すると、
腎臓のさらなるダメージ
食欲不振
骨や血管への悪影響
につながる可能性があります。
制限したい食品
牛乳・ヨーグルト・チーズ
骨ガム
骨付きおやつ・カルシウム補給目的の製品
一見「体に良さそう」「カルシウム補給になる」と思われがちですが、
腎臓病の犬にとっては逆効果になるケースも多いため、獣医師の指示がない限り控えましょう。
カリウムが多い食品
カリウムは、健康な犬にとっては必要なミネラルですが、腎臓病の進行度によっては血中カリウム値が上がりやすくなることがあります。
高カリウム血症になると、心臓のリズムに影響を及ぼす可能性もあるため注意が必要です。
カリウムが多い代表的な食材
バナナ
ほうれん草
イモ類(さつまいも・じゃがいも)
カボチャ
ただし、カリウムは水に溶けやすい性質があるため、完全に禁止する必要はありません。
安全に与えるための工夫
細かく刻む
たっぷりの水で下茹でし、茹で汁を捨てる
生のまま与えない
このような下処理を行うことで、カリウム量を減らすことができます。
犬の腎臓病にお肉は絶対ダメではない!良質なタンパク質で最適な食事ケアを
腎臓病の犬にとって、お肉は「絶対に避けるべき食材」ではありません。大切なのは、極端なタンパク質制限を避け、筋肉と体力を守るために良質なタンパク質を適量取り入れることです。リンや塩分に配慮し、脂質でエネルギーを補いながら、獣医師と相談して個体差に合わせた管理を行うことが、健康寿命を延ばす鍵になります。
こうした考え方を日常の食事で無理なく実践したい場合に選択肢となるのが、みらいのドッグフード 腎臓用です。
みらいのドッグフード 腎臓用は、
腎臓病の犬に配慮したタンパク質量・リン量のバランス設計
消化吸収に優れた良質な動物性タンパク質を厳選
合成保存料・着色料・香料を使わない無添加設計
和漢素材を取り入れ、体の巡りや内臓の働きを総合的にサポート
といった特徴を持ち、「お肉を完全に避ける」のではなく、腎臓に配慮しながら必要な栄養をきちんと届けることを目的としたフードです。
手作り食でタンパク質量やリン量を細かく調整するのは、飼い主さんにとって大きな負担になることもあります。その点、みらいのドッグフード 腎臓用は、腎臓病の管理を前提とした栄養設計がされているため、毎日の食事でブレが起きにくく、長期的なケアを続けやすいのもメリットです。
腎臓病だからといって「お肉=悪」と決めつけるのではなく、
良質なタンパク質を、腎臓に配慮した形で取り入れることが、愛犬の体力と生活の質を守ることにつながります。みらいのドッグフードを活用しながら、獣医師と相談のうえで、その子に合った最適な食事ケアを続けていきましょう。
























