足を噛む

愛犬が足を噛む理由と対処法!悪化のリスクや事前の予防法も解説

犬と暮らしていると、愛犬が自分の足を舐めたり噛んだりしている光景を見たことがあるかと思います。あまりにも頻繁に噛んでいると、飼い主としては気になりますよね。

今回は犬が自分の足を噛む理由や対処法などを紹介します。「なぜ犬は足を噛むの?」「放っておいても大丈夫?」など、犬の足を噛む行動に不安がある方は、ぜひ参考にしてください。

愛犬が足を噛む理由

愛犬が足を噛む理由は以下の通りです。

  1. 暇つぶし
  2. ストレス
  3. 痒みや痛みがある
  4. 遊んでいる
  5. 自分で毛づくろいをしている

それぞれについて、詳しく解説します。

1. 暇つぶし

犬は退屈になると、暇つぶしに自分の手や足を噛むことがあります。

  • 遊べるおもちゃがない
  • ずっと室内にいる
  • 飼い主さんが外出がち、忙しくてかまってもらえない

など、退屈な時間が多くないか見直してあげましょう。

また、「特に舐めている様子はないが前足が赤い」という場合には、実は飼い主さんが見ていないところで、こっそり足を舐めている可能性があります。

もともとは暇つぶしなどで噛んでいた行動が癖になり、習慣化してしまうこともあるので、気を反らしてあげるなどの工夫が必要です。

2. ストレス

強いストレスを感じたときに、少しでも自分の気持ちを落ち着かせるために自分の足を噛むことがあります。

  • 環境の変化(引っ越し、家族が増えた)
  • 運動不足(散歩の時間が短い、遊ぶ時間が減った)
  • 飼い主とのコミュニケーション不足(構ってもらえない、留守番時間が長い)
  • 小さな子供のいる家庭などでのしつこい構い方
  • 犬にとって刺激の強い香りや、近所の工事など普段とは違う聞き慣れない音

など、理由は様々です。

ストレスを感じている場合、最初はおもちゃや家具などを噛む、壊す、などから始まり、それでもストレスを解消できないと、最終的に自分を傷つけてしまうようになります。犬のストレスに関して、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:犬もストレスを抱える?飼い主が気付けるサインや解消法をご紹介

3.痒みや痛みがある

足に痒みや痛みがあるときに、足を噛んでしまう場合があります。

痒みの原因としては、植物のアレルギーや皮膚病、虫刺されなどがあります。また、痛みの原因として肉球の怪我や爪が折れるなどの外傷、捻挫などの原因も考えられます。いずれにしても、足に違和感があり、気になることで噛んでしまうのです。

噛んでいる部分に赤み・腫れ・脱毛・傷が見られたり、歩き方がおかしかったり、触るのを嫌がったりする場合は、は早めに病院に連れていきましょう。

4.遊んでいる

犬は、やることがなく退屈に感じている時に、足を噛んで遊んでいる場合があります。甘噛みであることが多く、それほど心配のいらないケースですが、何度も執拗に噛んでいる様子であれば習慣にならないように注意しましょう。

5. 自分で毛づくろいをしている

犬は、グルーミング(お手入れ)のために自分の足を噛むことがあります。

清潔を保つために行われる本能的な行動のため特に心配はいりませんが、あまりにも頻繁に行う場合は他の理由も考えられるため、愛犬の様子をよく観察しましょう。

愛犬が足を噛み続けるリスク

愛犬が足をかみ続けると、以下のようなリスクがあります。

  • 足に炎症を起こしてしまう
  • 足を地面につけなくなる

それぞれのリスクを詳しく見ていきましょう。

1. 足に炎症を起こしてしまう

犬が自分で足を噛むと加減が効かず、足を傷つけてしまうと、炎症を起こしてしまう危険性があります。

もともとは暇つぶしや毛づくろいだったとしても、炎症が起こると犬は違和感を気にして噛んでしまうことがあるので、症状が悪化する前にケアする必要があります。

2. 足を地面につけなくなる

犬が足を舐めたり噛んだりを繰り返していると、足先の炎症がひどくなり患部が腫れます。痛みが強くなることで足をかばうように歩くようになり、足をつけなくなるなどの歩行障害を引き起こすことも。

また、長い間、足を庇いながら歩くと、足や関節への負担が偏り、骨格が変形するなど深刻な事態も招きかねないので注意が必要です。

愛犬に足を噛ませない対処法

愛犬が足を噛んでいるのを見つけたら、以下の対処法を行ってみてください。

1. 靴下を履かせる

犬があまりにも頻繁に足を噛むときなどは、靴下を履いてもらうことで足を保護することができます。靴下は慣れるまで違和感があるかもしれないですが、徐々に慣れて自然に歩けるようになります。

ただし、長時間履かせることで蒸れてしまい、細菌が増殖することでさらに皮膚状態が悪化する場合もあるため、注意が必要です。

2. エリザベスカラーを着用させる

エリザベスカラーを装着することで口が届かなくなるため、噛む行為を防ぎ、手足を守ることができます。

ただし、プラスチック製のエリザベスカラーを嫌がり、それがかえってストレスになってしまう場合もあるので、柔らかい素材のネックカラーを選ぶとよいでしょう。

それでも嫌がる場合には、噛んでしまう箇所を包帯で保護するなどして、愛犬に適した対応を試してみましょう。

3. 動物病院を受診する

愛犬の手や足に明らかな症状や異常が見られなくても、ひたすら噛み続けるときや頻繁に噛む場合には、病気が原因のこともあるため、動物病院を受診しましょう。

その際は、愛犬が自分の足を噛んでいる様子を動画に撮って獣医師に見せることで、なぜ噛むのかを推測する材料になったり、診察の手助けになることもあります。

愛犬に足を噛ませない予防法

愛犬が足を噛んでしまう前に、予防できる方法を知っておくことも大切です。ここでは、犬が足を噛まないようにするための効果的な予防策を紹介します。

1. ストレスを取り除いてあげる

愛犬がストレスや寂しさなどから、手や足を舐めたり噛んだり可能性があるようであれば、以下のような対応を心がけましょう。

  • 飼い主と一緒に遊ぶ時間を増やす
  • 散歩や外遊びの時間をしっかり確保する
  • 留守番の時間が長い場合は、帰宅後たっぷりコミュニケーションを取る
  • 環境や生活リズムに大きな変化がないかチェックする

引っ越しや家族構成の変化、周囲の騒音など、犬にとってストレスとなる要因をできる限り減らしてあげることが重要です。

2.噛む用のおもちゃを与える

愛犬が暇つぶしに足を噛む場合や、癖で足を噛む場合は、ひとりでも遊べるおもちゃを用意してあげましょう。その際は、留守番中などもひとりで長時間遊べるよう安全性を考えて作られているものがよいでしょう。

まとめ

愛犬が自分の足を噛む理由は、それほど心配しなくてもよいものから動物病院を受診する必要があるものまで様々です。愛犬が足を噛んでいる理由、噛む前の状況や噛んでいる時間などを、飼い主さんが観察することが大切です。

また、ストレスで自分の足を噛む犬は多いため、愛犬との接し方やお散歩の時間を見直すなど、コミュニケーションをしっかり取ってあげるとよいでしょう。

■愛犬が足を噛む理由
1.暇つぶし
2.ストレス
3.痒みや痛みがある
4.遊んでいる
5.自分で毛づくろいをしている

■愛犬が足を噛み続けるリスク
1.足に炎症を起こしてしまう
2.足を地面につけなくなる

■愛犬に足を噛ませない対処法
1.靴下を履かせる
2.エリザベスカラーを着用させる
3.動物病院を受診する

■愛犬に足を噛ませない予防法
1.ストレスを取り除いてあげる
2.噛む用のおもちゃを与える