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愛犬ちゃん、愛猫ちゃんがドッグフード、キャットフードを食べなくなると、飼い主さんは心配になりますよね。どうして食べなくなったのか?病院へ行ったほうがいいのか?迷うことも多いと思います。
ここでは、愛犬や愛猫がドッグ・キャットフードを食べなくなる原因とその対処法をまとめてみました。愛犬ちゃん愛猫ちゃんの様子をしっかり観察して、何が原因か?どうしたらよいのか?の判断の参考にしてみてください。
【パターン別】犬や猫がドッグ・キャットフードを食べない原因と対処法
いつもはご飯の時間が楽しみで、ペロリと完食する愛犬ちゃん、愛猫ちゃんの食欲がない時は心配で慌ててしまいがちですね。愛犬や愛猫が急にドッグフードを食べなくなった場合、ありがちな原因パターンとして、以下の項目が考えられます。
1.体調不良・病気
2.ストレス
3.わがまま・贅沢病
4.ライフステージの変化(成長・老衰)
5.警戒心
6.生理
ドッグ・キャットフードを食べない原因①体調不良・病気
犬や猫がフードを食べないだけでなく、それ以外にもいつもと違った症状がある場合は、体調の変化、病気の予兆のサインの可能性があります。
例えば
・ドッグ、キャットフードだけでなく他の食べものもまったく受け付けない
・食べないだけでなく水も飲まない
・元気がなくぐったりしている
・嘔吐や下痢をしている
・体重が急激に減っている
・発熱している
・触ると悲鳴をあげる 触られるのを嫌がる
などが挙げられます。
体調不良のときの対処法
まずは愛犬ちゃん、愛猫ちゃんの様子をしっかり観察しましょう。ドッグ・キャットフードを食べないだけでなく、上記のような症状が合わせて出ている場合や、その他の症状でもいつもと明らかに違う様子の場合には、早めに動物病院へ相談しましょう。この場合、無理やり食べさせようとするのはNGです。
人間同様、犬も食欲が無い場合には、何をあげても食べたくない=消化のためにエネルギーを奪われず、生命活動維持のための血流や代謝のためのエネルギーを温存するために、「あえて食べない」、という本能が備わっています。
ですので、基本的に無理にあげるのは良くないと言われています。また、普段から愛犬ちゃん、愛猫ちゃんの食事量や飲水量、排泄物や性格などをしっかり把握していると、変化に気づきやすく、病気の予防にもつながります。
ドッグ・キャットフードを食べない原因②ストレス
犬や猫はストレスや不安を感じている場合にも、フードを食べなくなることがあります。
例えば
・引っ越しによる環境の変化や、家族の増減などの家族構成の変化によるストレス
・気温や気圧など、天候の変化からのストレス
・旅行や入院などで一定期間、飼い主と離れてしまう不安
・家族の不仲や喧嘩などの不安
・不衛生・騒音・強すぎる照明などの環境ストレス
・運動の過不足によるストレス
・飼い主とのコミュニケーション不足によるストレス
などが考えられます。
犬や猫がストレスを感じているサインとして、食欲不振以外にも、あくびや身体を掻く、四肢の先をなめる、などがあります。これらは通常でもする仕草ですが、頻繁にする時や、固執してしまう場合には、ストレスを感じている可能性がありますので、併せてチェックするとよいでしょう。
ストレスのときの対処法
まずは原因を見つけて、愛犬ちゃん、愛猫ちゃんのストレスや不安の原因を取り除いてあげることが大切です。複数のストレスがかかっている場合もあるので、ひとつでも減らしてあげることで、不安やストレスを和らげ、良い兆候が出てくる可能性もあります。
・できる限り環境を整える、温度管理や衛生管理、騒音の防止など
・留守番の時間をなるべく短くする、長時間になった場合はスキンシップを多めに
・適度な散歩による気分転換を心がける、ただし熱中症には注意
・引っ越しや家族構成の変化には、ゆっくりと慣れるような工夫をする
原因を取り除くことができない場合は、コミュニケーションを多めにとることで、原因に慣れるまでの不安を和らげ、徐々にストレスを感じないですむように、気長に対応してあげることも大切です。
ドッグ・キャットフードを食べない原因③わがまま・贅沢病
ドッグ・キャットフードは食べないけれど、ドッグ・キャットフード以外のもの、例えば人間の食べものやおやつは食べるといった場合や、ご飯の皿からは食べないけれど、飼い主さんの手からなら食べる、といった場合は、フードの飽きや、甘えからくる「わがまま」や「贅沢病」の可能性が考えられます。
この場合、病気やストレスの場合と違い、遊ぶ元気があり、ウンチもオシッコも異常がなくいつも通りということが多いです。
愛犬ちゃんや愛猫ちゃんが喜んで食べるからといって、おやつをあげ過ぎていたり、人間の食事をあげていることはないでしょうか?また、食べて欲しいという気持ちから、少しでも食いつきが悪くなると、手であげる習慣がついていないでしょうか?
犬や猫は賢い動物なので、「ご飯を食べないと、もっと美味しいものが出てくる」「飼い主さんの手からご飯がもらえる」ことを学習してしまっている可能性があります。こうすれば、自分にとって良い結果がでることがわかると、犬や猫は繰り返しその行動をするようになり、だんだんと強化されていきます。
わがまま・贅沢病の場合の対処法
「わがまま」や「贅沢病」の場合は、まず飼い主さんの行動を変えることが必要です。
・人間の食事をあげることをやめる
・おやつを一時的にやめる
・ドッグ、キャットフードを食べなくても、時間を決めて下げてしまう
人間用に調理されたものは、塩分や添加物が多く含まれていることや、そもそも犬や猫と人間では適切な栄養バランスが違うことから、安易に与えるべきではありません。
また、犬猫用とはいえ、おやつは栄養的にドッグ・キャットフードの代わりになるものではありませんので、おやつばかり与えることで、栄養が偏ってしまいます。
少しかわいそうに感じるかもしれませんが、愛犬ちゃん愛猫ちゃんに「自分のご飯はドッグ・キャットフードだ」と学習してもらうことが大切です。あわせてフードの嗜好性を高める工夫もされるとよいでしょう。
ドッグ・キャットフードを食べない原因④ライフステージの変化(成長・老衰)
人間と同じように、犬や猫も子犬・子猫→成犬・成猫→老犬・老猫とライフステージが変わることによって、食べる量も変化することがあります。
【子犬・子猫→成犬・成猫】
子犬・子猫の時期は、骨や筋肉の成長や、内臓ができあがる過程でたくさんの栄養が必要となり、同じドッグ・キャットフードでも成犬・成猫に比べて多くの量を必要とします。犬種・猫腫によっても違いますが、例えば小型犬では生後6か月頃から成長のスピードが落ち着いてくるため、体重あたりの食べる量が減ったように見えることがあります。
【成犬・成猫→老犬・老猫】
老犬・老猫期を迎え、だんだんと運動量が減っていくと、必要なカロリーも減るために、若い頃よりも食べる量が減ることがあります。また、年齢を重ねることで生じる、様々な体の変化に応じて食欲が落ちることもあります。
例えば
・嗅覚の衰えによって食べものへの興味が薄れる
・消化機能の衰えから消化不良を起こすことによって食欲がなくなる
・歯や歯茎の衰えによって食べられる量が減る
などが考えられます。
ライフステージの変化(成長・老衰)の場合の対処法
【子犬・子猫→成犬・成猫】
成長に応じて食べる量が減ることは自然なことなので、元気があり、排泄にも問題なければ過度の心配はいりません。
【成犬・成猫→老犬・老猫】
老犬・老猫になることで生じる体の変化には、さまざまな工夫で対応してあげましょう。
・消化不良を起こさないような、消化の良いフードに変える
・ドッグ、キャットフードを人肌程度に温めて、匂いを立たせる
・ウェットフードなどの匂いの強いものをトッピングする
・フードを粉砕したり、ふやかしたりして食べやすくする
・手作りのご飯を混ぜる、トッピングしてみる
・一度に与える量を少なくし、その分回数を多くしてあげる
・フードスタンドの高さを変えて、食べやすい姿勢にしてあげる
ただし、老犬・老猫は食欲不振が病気の兆候になることもあるので、他にも嘔吐や下痢、元気がない、など普段と明らかにようすが違う場合には、早めに動物病院に相談しましょう。
ドッグ・キャットフードを食べない原因⑤警戒心
犬や猫にも個性があり、出されたものを何でも食べる子もいれば、警戒心が強く、新しいものやいつもと違うものは食べない子もいます。警戒心の強さは、ある意味野生時からの自衛本能によるものです。新しいドッグ・キャットフードを与えた時に、においは嗅いでも食べないけれど、いつものフードなら食べる、といった場合にはこの警戒心が原因でご飯を食べていない可能性があります。
警戒心が原因の場合の対処法
警戒心が強い愛犬ちゃん、愛猫ちゃんのフードを変える時は、一気に切り替えてしまうのではなく、今まで食べていたものに少しずつ混ぜていくと良いでしょう。手作り食からドッグ・キャットフードに切り替える時も同じです。犬や猫は嗅覚が優れているので、警戒心が強い子ほど少量ずつ、焦らず時間をかけて慣らしてあげるとスムーズに切り替えることができます。
ドッグ・キャットフードを食べない原因⑥ヒート(生理)
避妊していないメスは、ヒート(生理)の前後に食欲がなくなることがあります。個体差もありますが、時には何日も食べない、食べても嘔吐してしまうという子もいます。ヒート時は陰部からの出血の他に、落ち着きがなくなる、マウンティングをするなどの症状もあわせて出ることがあります。
また、去勢していないオスも、メスのヒートの匂い(フェロモン)を嗅ぐことで興奮して、そのメスが発情している間中、食欲がなくなることもあります。この場合、マーキングが増える、遠吠えをする、外に出たがるなどの症状もあわせて出ることがあります。
ヒート(生理)が原因の場合の対処法
メスの食欲不振がヒートからくるものであれば、生理現象に伴うものですので、過度に心配することはありません。ヒートが終わればもとに戻ることがほとんどですので、愛犬ちゃん、愛猫ちゃんがリラックスできるような環境を作り、見守ってあげましょう。
ドッグ・キャットフードは、食べやすくふやかす、温めて匂いを立たせる、スープやトッピングを使う、などの工夫で嗜好性を高めてあげるのも良いでしょう。
オスの場合も生理現象ではありますが、メスのフェロモンを嗅ぐことで誘発されます。近くに避妊していないメスがいる場合は、その子が発情している間はできるだけ距離を置くように心がけましょう。お散歩コースを変えるなどの工夫も必要です。可能であれば、発情しているメスの匂いが届かないくらい離れた場所で、たっぷり運動をさせてあげて、ストレス発散させてあげることを心がけると良いでしょう。
ドッグ・キャットフードへの食いつきを改善する3つの方法
まずは無添加で良質な素材を使用しているもの、適正な栄養バランスで作られた良質なドッグ・キャットフードを与えることが基本です。また、開封後の保存方法によって、フードは酸化していきます。犬や猫は嗅覚が鋭いので、酸化したにおいだけで食べなくなることも。特に夏場の温度管理には気をつけましょう。
その他に、ドッグ・キャットフードの嗜好性を高めるための工夫をご紹介します。
①ふりかけなどをトッピングしてみる
トッピングは、ドッグ・キャットフードに混ぜるだけで、手軽に味やにおいに変化をつけることができるので、フードの嗜好性を高めるのにおすすめです。
・犬や猫用のふりかけ
・缶詰やウェットフード
・犬や猫用チーズやかつおぶし、無糖ヨーグルト等の素材
・手作りご飯のトッピング
・オイル
・ヤギミルクや出汁等のスープ
・ジュレ
など、さまざまな種類があるので、愛犬ちゃん愛猫ちゃんの好みのものを探しやすいのも利点です、トッピングをする際の注意点としては、無添加のものや、アレルギーの原因とならないものを選ぶのが基本ですが、病気がある子は栄養成分にも注意が必要です。
例えば、腎臓や肝臓が悪い愛犬ちゃん愛猫ちゃんは、フードも低タンパク質のものが理想です。こういった療法食を食べている子に、肉や魚のみの高タンパク質なトッピングをしてしまうと、腎臓や肝臓に負担がかかってしまうのです。
病気のある愛犬ちゃん愛猫ちゃんの場合は、トッピングの裏面に記載してある栄養成分をチェックして、体に負担がかからないものを選ぶと良いでしょう。手作りの場合は、肉や魚など、タンパク質のみにならないように気を付けましょう。トッピングとして使えるものの中には、口腔内環境をよくするものや、腸内細菌の入ったサプリメントタイプのものもありますので、愛犬ちゃん愛猫ちゃんの身体の状態と好みによって、最適なものを選んであげると良いでしょう。
②ウェットフードを試す
ウェットフードは、ドライフードのトッピングとしても使えますが、栄養バランスの取れているものであれば、単独で食べてももちろん大丈夫です。ドライフードに比べて水分量が多いため軟らかく、匂いも強いので、嗅覚が弱ってきたり、嚥下の力が弱ってきた老犬・老猫でも食べてくれることが多いです。
ただし、ドライフードに比べてカロリーが少ないので、ウェットフードのみで十分な栄養を摂ろうとすると、たくさんの量が必要になります。回数を多くする、ドライフードと混ぜて使う、など、しっかり栄養が摂れるように工夫してあげると良いですね。
③手作りごはんをあげる
ドライフードを食べない場合は、思い切って手作りごはんにしてみるのも良いでしょう。
<手作りのメリット>
・水分が食材から取り入れやすいので水分補給できる
・旬の食材を取り入れることができる
・素材によっては生で与えられ、酵素を摂取できる
・年齢や体質を考慮した食事を与えることができる
・新鮮な食材を選んで与えることができる
・添加物を避けられる
・飼い主にとってひと手間愛情をかける喜びがある
<手作りのデメリット>
・栄養バランスへの気づかい
・手間がかかる
・保存がきかない
手作りごはんのおすすめとしては
・お肉や魚などのタンパク源と野菜をミックスし焼いたり煮たりする
・仕上げにオメガ3系のオイルをトッピングする などです。
また、野菜やお肉を一口サイズよりも細かく刻むのもポイントです。特に犬は食べ物をよく噛まずに丸呑みする習性があるため、そのまま与えると、小さなものでも喉に詰まらせてしまう可能性があります。
フードに熱を加えたり、細かく粉砕したりしてひと手間かける方法もあります。「ふやかす」「煮る」「焼く」などして調理してあげるのも良いでしょう。
※野菜を使う場合は、必ず細かくみじん切りにして10分茹で、茹で汁は捨てたものを使用しましょう。(結石の原因となるシュウ酸除去のため)
例えば、
・おじやのように、煮込んで柔らかくする(ヤギミルク、ヨーグルトなどを利用)
・粉砕、またはふやかしたフードに、お肉と茹で野菜を混ぜてハンバーグにする
・ハンバーグの生地で肉団子を作り、スープに入れる
・卵と茹でた野菜、粉砕したフードを入れオムレツにする など
手間がかかりますが、工夫を続けることで、愛犬ちゃん・愛猫ちゃんの好きな食べ方が見つかることが多いですのでぜひお試し下さいね。
犬や猫がドッグ・キャットフードを食べない時に注意すべきこと
①水を飲めるかチェック
愛犬ちゃん愛猫ちゃんがドッグ・キャットフードだけでなく、水もまったく飲まない場合は、体調不良が疑われます。この場合は元気があったとしても、動物病院へ相談しましょう。また、水をまったく飲まない場合は、水分不足で脱水症状を起こしていることがあるので注意が必要です。
<脱水症状の例>
・体の皮膚に弾力がなくなり、張り付く感じになる
・鼻や口の中が渇き、息が荒い
・オシッコの量が少ない
脱水が疑われる場合には、背中の皮膚を少しつまんで離してみましょう。脱水していなければ、スッと皮膚が戻るはずです。皮膚が元の状態に戻るまで、2秒以上かかる場合には脱水の可能性が高いです。
脱水は甘く見ると命を落とすこともあります。脱水症状が出ている場合には、ヤギミルクや薄めた出汁など味やにおいをつけた水分を摂らせる、もしくはシリンジで給水してあげながら、早めに動物病院を受診しましょう。
②2日以上食べない場合は要注意
愛犬ちゃん愛猫ちゃんに元気があり、きちんと排泄ができている場合は、1~2回ドッグ・キャットフードを食べなかったとしても、すぐに健康を害することはありません。ただし、2日以上何も食べない場合には要注意です。元気があるように見えても、2日間何も口にしないようであれば、早めに動物病院に相談しましょう。
ただし、子犬・子猫や老犬・老猫、病気にかかっている子は、食べないことで急激に体力が落ちてしまうことがありますので、まる1日食べなかった場合には、何でも良いので食べる物を与えましょう。生命維持を優先するため、アイスクリームのようなものでもこの際は大丈夫です。その後、早めに受診しましょう。
まとめ
愛犬ちゃん愛猫ちゃんがドッグ・キャットフードを食べなくなった原因には、体調不良やストレス、わがままやライフステージの変化など、様々なことが考えられます。食べないからといって叱ったり、無理に食べさせようとするのではなく、まずは愛犬ちゃん愛猫ちゃんの様子をよく観察してみましょう。
普段の食事量や飲水量、排泄の状態をチェックしておくと目安となります。原因がわかれば自宅で対処できることもありますが、気になる症状やサインがある場合には、早めに病院に相談するようにしましょう。
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