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【犬の皮膚病】症状や種類・原因から、家庭でできる予防法・対策まで

愛犬が体を掻きむしったり、皮膚に赤いブツブツや脱毛を見つけたりすると、「これって皮膚病?」「何か大変な病気だったらどうしよう…」と、心配になりますよね。

犬の皮膚は非常にデリケートで、実は多くのワンちゃんが皮膚のトラブルに悩まされています。しかし、その原因はアレルギーや細菌、ストレスなど多岐にわたるため、飼い主さんの自己判断で対処するのは危険です。

そこでこの記事では、症状の見分け方から代表的な病気、対処法までを、順を追って分かりやすく解説します。愛犬の健康のためにも、最後までご覧ください。

犬の皮膚病に見られる5つの症状

「いつもと違うな」と感じたら、愛犬の様子を確認することが大切です。以下の皮膚病に見られる症状に当てはまるものがないか、確認してあげましょう。

  • 毛がいつもより抜ける
  • フケやかさぶたができる
  • 皮膚のベタつきやいつもと違う臭い
  • 皮膚の赤みや発疹、ブツブツ
  • 体を執拗に痒がる・舐める・噛む

それぞれの特徴について、詳しく解説していきます。

1. 毛がいつもより抜ける

換毛期でもないのに、部分的に毛が薄くなったり、円形に抜けたり、全体的に毛量が薄くなったりするのは、皮膚病の症状です。

かゆみを伴う脱毛の場合は、アレルギーや寄生虫、真菌などが原因で、犬自身が掻いたり噛んだりして毛を抜いている可能性があります。一方、かゆみがなく、左右対称に毛が抜けるような場合は、甲状腺機能低下症などホルモンの病気が疑われます。

2. フケやかさぶたができる

皮膚のターンオーバーが乱れると、乾いたフケや、逆にベタついた脂っぽいフケが見られることがあります。

また、炎症や掻き壊しによってできた「かさぶた」が、広範囲に広がっている場合も皮膚病のサインです。新陳代謝の異常や栄養バランスの乱れ、あるいはマラセチア皮膚炎や膿皮症などの感染症が隠れている可能性も考えられます。

3. 皮膚のベタつきやいつもと違う臭い

皮膚を触ると脂っぽくベタベタする、シャンプーをしてもすぐに体臭が強くなるといった症状は、皮脂の過剰分泌が原因の「脂漏症(しろうしょう)」かもしれません。

増えすぎた皮脂をエサに、マラセチアなどの常在菌が異常増殖すると、独特の甘酸っぱいような、油っぽい臭いを発することがあります。アレルギー体質の子に多く見られる症状です。

4. 皮膚の赤みや発疹、ブツブツ

お腹や内股、脇の下、指の間など、皮膚の柔らかい部分に赤みや、ポツポツとした発疹(膿疱・丘疹)が見られるのは、皮膚が炎症を起こしている証拠です。

アレルギーによる炎症や、細菌が増殖して化膿する「膿皮症」などが主な原因として考えられます。症状が広がると強いかゆみを伴うことが多いため、早めの対処が重要です。

※丘疹(きゅうしん)…直径1cm以下の皮膚の隆起
※水疱(すいほう)…皮膚の下に水が貯まりふくれた状態(水ぶくれ)
※膿疱(のうほう)…水疱の中身が膿(うみ)であるもの

5. 体を執拗に痒がる・舐める・噛む

後ろ足で体を掻く、しきりに体を舐める、家具に体をこすりつけるといった行動は、かゆみのサインです。特に、特定の場所ばかりを気にしている場合は注意が必要です。

アレルギー性皮膚炎やノミ・ダニなどの外部寄生虫、細菌感染など、多くの皮膚病がかゆみを引き起こします。かゆみは犬にとって大きなストレスになるため、見過ごさずに原因を特定してあげることが大切です。

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犬がかかる主な皮膚病

犬がかかりやすい8つの皮膚病について紹介します。

それぞれの病気に特徴があり、適切な治療や予防が必要です。愛犬の皮膚の健康を守るために、これらの病気の兆候を見逃さないようにしましょう。

  • アトピー性皮膚炎
  • ノミアレルギー性皮膚炎
  • マラセチア皮膚炎
  • 膿皮症
  • 皮膚糸状菌症
  • ニキビダニ症
  • 疥癬
  • 甲状腺機能低下症

それぞれの病気について、以降で詳しく解説します。

1. アトピー性皮膚炎

犬のアトピー性皮膚炎はアレルギーを起こしやすい体質や、皮膚のバリア機能が弱い犬に多く見られる皮膚病です。

ハウスダスト・花粉・ダニ・カビなどといったアレルゲンが皮膚の中に入り込むことで、免疫が過剰に反応し、かゆみや赤みなどといったアレルギー症状を引き起こします。

6ヶ月〜3歳未満の若齢犬で発症することが多く、アトピー性皮膚炎を発症する犬は遺伝的に皮膚のバリア機能に異常があるといわれており、年齢を重ねるごとにかゆみがひどくなる傾向にあります。

2. ノミアレルギー性皮膚炎

ノミアレルギー性皮膚炎は、犬が体に寄生したノミに刺された際にノミの唾液に含まれるタンパク質などに対して反応を起こす皮膚炎です。

かゆみを伴う赤いポツポツとした発疹がみられ、主に背中に病変が多く起き、腰や尻尾の付け根を中心に激しくかゆがります。体を掻き壊す、噛む、舐める、毛をむしるといった行動がみられ、急激に炎症が進行することもあります。

3. マラセチア皮膚炎

マラセチア皮膚炎は、犬の皮膚や耳などに常在している酵母様真菌(カビ)が異常に増殖することで起こる皮膚炎です。

皮膚のバリア機能や体の免疫機能が落ちたとき、アトピー性皮膚炎や脂漏症など皮膚の病気にかかっているときに発症しやすく、マラセチア菌は皮膚表面の皮脂を栄養源として増殖します。

症状としては、耳や口周り、あご、内もも、足先、脇などにベタつきがみられたり、フケや脱毛、赤み、かゆみ、色素沈着などで、独特なにおいがすることもあります。

4. 膿皮症

膿皮症とは、犬の皮膚の常在菌であるブドウ球菌が増殖することで、皮膚が化膿してしまう皮膚疾患です。

本来、ブドウ球菌は皮膚に悪さをすることはないのですが、基礎疾患などが原因となり皮膚のバリア機能が低下し、異常に増殖・感染することで様々な症状を引き起こします。

症状としては、かゆみ・湿疹・脱毛・かさぶた・フケ・膿んだようなにおいが一般的です。身体のどこでも膿皮症は発症する可能性はありますが、特にお腹と背中で起こりやすいです。

5. 皮膚糸状菌症

皮膚糸状菌症は、カビ(真菌)である皮膚糸状菌に感染することで起こります。
感染し脱毛が起こった場所を中心に、真菌が円状に増殖していくため、円形脱毛が現れることが特徴で、その他赤みやフケ、かさぶた、痒みなどの症状が見られます。

とくに免疫力の低い子犬や老犬で起こりやすい皮膚病です。また、犬から猫、犬から人に感染する可能性があるため、罹患した場合は、周囲の生き物にうつさない環境づくりを行う必要があります。

6. ニキビダニ症

ニキビダニ症は、毛穴に寄生するニキビダニが異常に増殖することで発症する皮膚病です。この病気は「毛包虫症」とも呼ばれ、通常は顕微鏡でなければダニを確認できないため、見た目では判断しづらい特徴があります。

症状としては、強いかゆみを伴う脱毛が見られますが、軽症の場合は赤みがないこともあります。症状が進行すると、皮膚に赤みや炎症が現れることがあり、放置すると状態が悪化する可能性があります。

治療には、駆虫薬の投与が行われるほか、シャンプー療法や抗菌薬が併用されることもあります。

7. 疥癬

疥癬は、ヒゼンダニという小さなダニが皮膚に寄生することで発症する非常にかゆみの強い皮膚病です。疥癬には、角化型疥癬アレルギー型疥癬の2種類があります。角化型疥癬は、フケが大量に出ることが特徴で、皮膚が厚くなり、かさぶたのような状態になることもあります。

アレルギー型疥癬では、強いかゆみや赤い発疹が見られます。この病気は、犬同士や他の動物、人にも感染することがあるため、注意が必要です。治療には、駆虫薬やシャンプー、環境の衛生管理が必要となります。

8. 甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症は、犬の甲状腺が十分なホルモンを分泌できなくなることで発症します。このホルモンは体の代謝を調整する役割を担っているため、機能が低下すると無気力、肥満、低体温などの全身的な症状が現れます。

また、皮膚にも影響が及び、色素沈着や角質の厚みが増し、脱毛が進行することが一般的です。

甲状腺機能低下症は一度発症すると完治は難しく、ホルモン補充療法を生涯にわたって続ける必要がありますが、適切な治療を行うことで症状をコントロールすることが可能です。

犬の皮膚病はなぜ起こる?考えられる9つの原因

犬が皮膚病になる主な原因は、環境、栄養、ストレス、寄生虫など多岐にわたります。特に、代表的な原因は以下の通りです。

  • 温度
  • 栄養バランス
  • ストレス
  • 害虫や寄生虫
  • 皮膚の乾燥
  • アレルギー
  • 細菌の感染
  • 真菌の感染
  • スキンケア

それぞれの原因について、詳しく解説していきます。

1. 温度

日本の気候、特に梅雨から夏にかけての高温多湿な環境は、細菌やカビが繁殖する絶好の条件です。

皮膚が蒸れることでバリア機能が低下し、細菌性皮膚炎やマラセチア皮膚炎などを引き起こしやすくなります。室内の温度・湿度を適切に管理し、皮膚を清潔に保つことで、皮膚病を予防できます。

2. 栄養バランス

皮膚や被毛の健康は、日々の食事から作られます。皮膚のバリア機能に不可欠な良質なタンパク質や必須脂肪酸(オメガ3・6)、ビタミン、亜鉛などが不足すると、皮膚が弱くなり、トラブルを起こしやすくなります。

逆に、特定のタンパク質の過剰摂取が、かゆみの原因となることも。バランスの取れた食事が何より大切です。

3. ストレス

犬も人間同様、ストレスが原因で皮膚病を発症することがあります。ストレスを感じた犬は、体を舐めたり噛んだりすることで、かゆみや脱毛を引き起こします。

特に、足先や体の特定の部位がよだれで濡れている、または赤く変色している場合、ストレスが原因の可能性があります。

このような場合は、飼い主が犬とのコミュニケーションを増やし、ストレスを軽減できる環境を整えることが重要です。犬の生活環境を見直し、精神的に安定させることが皮膚病予防の一環となります。

4. 害虫や寄生虫

ノミやマダニ、ヒゼンダニ(疥癬)といった外部寄生虫は、皮膚病の一般的な原因です。これらの害虫が皮膚を刺すことによる物理的な刺激や、その唾液に対するアレルギー反応によって、激しいかゆみや発疹を引き起こします。

気温が13℃を超えると、ノミやダニは活動を開始します。特に、繁殖が活発になる夏から秋にかけては要注意です。室内飼育であっても、散歩などで感染するリスクは常にあるため、年間を通した定期的な予防が不可欠です。

5. 皮膚の乾燥

皮膚の乾燥も犬の皮膚病を引き起こす一因です。特に冬の乾燥した環境では、皮膚の水分が失われ、バリア機能が低下しやすくなります。その結果、皮膚がかゆくなり、炎症やフケが発生することがあります。

乾燥を防ぐためには、室内の湿度を適切に保ち、犬用の保湿剤を使用することが推奨されます。また、保湿剤を使う際は、犬の肌に合ったものを選ぶことが大切です。皮膚の水分を保つことは、乾燥からくる皮膚病を予防するために重要です。

6. アレルギー

環境中に存在する花粉やハウスダスト、ダニなどが原因で、アレルギー反応を引き起こし、犬の皮膚にトラブルを発生させることがあります。アレルギー対策としては、定期的な掃除を行うことや、防ダニ効果のある家具の使用が有効です。

また、犬の食事に関しても、アレルギー対応のフードを選ぶことで、アレルギーを抑制することが可能です。犬の皮膚アレルギーを予防するには、環境と食事の両面での管理が重要です。

7. 細菌の感染

犬の皮膚には、通常細菌が常在していますが、皮膚のバリア機能が低下すると細菌が異常に増殖し、皮膚病を引き起こすことがあります。

代表的な細菌感染による皮膚病が膿皮症です。

この病気は、人間の「とびひ」に似た症状を示し、痒みや炎症、膿が発生します。特に、免疫力の弱い子犬や基礎疾患を持つ犬に多く見られる傾向があります。治療には、抗生物質や免疫力をサポートする治療が必要です。

早期発見と適切なケアが、症状の進行を防ぐポイントとなります。

8. 真菌の感染

真菌(カビ)による感染は、犬の皮膚病の原因の1つです。皮膚糸状菌症マラセチア性皮膚炎が代表的な真菌感染による皮膚病で、特に湿気が多い環境や免疫力の低下した犬に発症しやすくなります。

皮膚糸状菌症では、脱毛やフケ、かさぶたが見られ、接触により他の犬や飼い主に感染することがあるため注意が必要です。早期に治療を行うことで、感染拡大を防ぐことができます。治療には抗真菌薬の使用が一般的で、同時に感染防止のための衛生管理も重要です。

8. スキンケア

愛犬を清潔に保ちたいという思いから行うスキンケアが、逆効果になることもあります。特に、シャンプーの頻度が高すぎると、皮膚を守るために必要な皮脂まで奪い、バリア機能を低下させてしまいます。

また、人間用のシャンプーの使用は、犬と人間とで皮膚のpHが異なるため、強い刺激となりかねません。シャンプーのすすぎ残しや、生乾きの状態も、細菌やカビの温床となるため注意が必要です。

犬の皮膚病の予防法・対策

愛犬を皮膚病から守るには、日々の予防が何より重要です。ここでは、家庭でできる予防法・対策を5つ紹介します。

  • 年齢で皮膚病を事前に把握する
  • 正しいスキンケアを行う
  • ブラッシングを行う
  • ノミ予防を行う
  • 住環境を変える

それぞれの対処法について、詳しく見ていきましょう。

1. 年齢ごとの皮膚病リスクを事前に把握する

犬がかかりやすい皮膚病は、年齢のステージによって傾向が異なります。愛犬が今どの年代にいるのかを意識し、特有のリスクを知っておくことは、病気の予防と早期発見に役立ちます。

【子犬期(~1歳)】
免疫が未熟なため、ニキビダニ症(アカラス)や皮膚糸状菌症(カビ)といった感染症に注意が必要

【若齢~成犬期(1~6歳)】
アトピー性皮膚炎や食物アレルギーといったアレルギー疾患が発症しやすく、最もトラブルが多い時期

【シニア期(7歳~)】
甲状腺機能低下症などのホルモン異常や、皮脂の減少による乾燥、皮膚の腫瘍(できもの)のリスクが高まりやすい

もちろん個体差はありますが、こうした年齢ごとの傾向を知っておくことで、「この年齢だから、特にこの症状に気をつけよう」と、日々の観察やケアの質を高めることができます。バランスの調整を行うことで、皮膚病のリスクを大幅に減らすことができます。

2. 正しいスキンケアを行う

犬の皮膚の健康は、潤いを保ち、外部の刺激から身を守る「バリア機能」によって支えられています。バリア機能を維持するために、正しいシャンプーと保湿の知識は欠かせません。

シャンプーは月に1〜2回を目安に、必ず犬用の低刺激な製品を使いましょう。洗う際は、お湯の温度をぬるめに設定し、シャンプーをよく泡立ててから、指の腹で優しくマッサージするように洗います。特に、シャンプー剤のすすぎ残しは、かゆみの原因となるため、時間をかけて丁寧に洗い流してください。

洗い終わったら、タオルで優しく水分を吸い取り、ドライヤーで根元からしっかりと乾かします。生乾きは、細菌やカビの温床になるため禁物です。最後に、犬用の保湿剤(ローションやスプレーなど)で皮膚の潤いを補ってあげることで、乾燥に負けない強い皮膚を育てることができます。

3. ブラッシングを行う

毎日のブラッシングは、被毛の美しさを保つだけでなく、皮膚の健康を守るための重要な習慣です。抜け毛やフケ、汚れを取り除いて皮膚を清潔に保ち、適度なマッサージ効果で血行を促進します。特に長毛種の場合は、毛玉を防いで皮膚の通気性を確保することが、蒸れによる皮膚炎の予防に直結します。

そして何より、ブラッシングは愛犬の全身をチェックする機会です。飼い主さんの手で体に触れることで、「いつもと違う赤み」や「小さなできもの」、「ノミやダニがいないか」といった皮膚の異常を早く発見できます。

愛犬の体に合ったブラシを使い、コミュニケーションの時間として、毎日の習慣にしましょう。

4. ノミ予防を行う

ノミやマダニといった外部寄生虫は、単に体を痒くさせるだけではありません。その唾液が原因で起こる「ノミアレルギー性皮膚炎」は、犬を激しいかゆみで苦しめる主要な皮膚病の一つです。また、マダニは命に関わる重篤な感染症を媒介することもあります。

これらの寄生虫は、夏場に活発になるイメージがありますが、暖かい室内では冬でも十分に生存・繁殖できます。そのため、「夏だけ」の対策では不十分であり、年間を通して予防を行うことが大切です。

最も確実で安全な方法は、動物病院で処方される予防薬を定期的に投与することです。おやつタイプや滴下タイプなど、様々な種類がありますので、必ず獣医師に相談し、愛犬のライフスタイルに合った最適な予防プランを立てましょう。

5. 住環境を変える

犬が多くの時間を過ごす住環境を整えることも、皮膚病の予防になります。特にアレルギーの原因となるハウスダストや花粉、カビの胞子などを減らすため、こまめな掃除を心がけましょう。愛犬のベッドやブランケット、おもちゃも定期的に洗濯し、常に清潔な状態を保つことが理想です。

また、皮膚のバリア機能を正常に保つためには、室内の温度と湿度の管理も欠かせません。夏場はエアコンで涼しく、冬場は加湿器を使って湿度を50~60%程度に保つことで、過剰な皮脂の分泌や、逆に乾燥によるかゆみを防ぐことができます。

愛犬が皮膚病と診断されたら知っておきたいこと

愛犬が皮膚病と診断されると、飼い主さんは大きな不安を感じるかもしれません。治療には、費用や時間がかかることもあります。しかし、病気について正しく理解し、心構えをしておくことが、愛犬と向き合っていく上で非常に大切です。

1. 他の犬や人に感染する可能性がある

皮膚病の中には、皮膚糸状菌症(カビ)や疥癬(ダニ)のように、感染力の強い病気も存在します。これらは、他の犬や猫、場合によっては人間にも感染(人獣共通感染症)する可能性があります。多頭飼育の場合は特に注意が必要です。

感染が疑われる際は、他の動物との接触を避け、獣医師の指示に従って、生活環境の消毒なども行いましょう。

2. 生涯にわたって付き合いが必要な病気もある

アトピー性皮膚炎のように、犬の体質が大きく関わる皮膚病は、残念ながら完治が難しいケースも少なくありません。

これらの病気とは、症状をコントロールしながら、生涯付き合っていくという心構えが必要です。季節の変わり目やストレスで悪化することもあるため、日々の丁寧なケアが必要です。

3. 治療費がかさむケースがある

皮膚病の種類によって治療費は大きく異なります。例えば、ノミの寄生であれば、1回の駆虫で治療が完了することもありますが、アトピー性皮膚炎のように慢性的な症状がある場合、治療が長期間にわたることも。

特にアトピー性皮膚炎では、定期的な薬やシャンプー、外用薬の使用が必要となり、年間で数十万円の費用がかかることもあります。

万が一に備え、ペット保険への加入を検討しておくことも一つの選択肢です。

皮膚病による脱毛、かさぶたや皮脂の過剰分泌、発疹および痒みにはデトックスと栄養補給

フードやサプリ内の和漢植物、デトックス効果のある「ホコウエイ」が余分なものを排出し、「板藍根」が腫れ、熱を抑え、「甜杏仁」や「白きくらげ」でバリア機能を高め、ダメージを受けた皮膚に栄養補給します。

まとめ

愛犬の皮膚は、体全体の健康状態を映し出す大切なバロメーターです。そして、その小さな変化に誰よりも早く気づいてあげられるのは、毎日一緒にいる飼い主さん、あなた自身です。

本記事で解説したように、皮膚病の多くは、日々の食事管理やスキンケア、生活環境を整えることで予防、またはリスクを軽減できます。毎日のブラッシングや触れ合いの時間に、体をよく観察する習慣をつけましょう。

そして、もし「いつもと違うな?」と感じるサインを見つけたら、自己判断せずに、できるだけ早く動物病院を受診してください。