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春から初夏にかけて旬を迎えるスナップエンドウは、シャキっとした食感が特徴の野菜です。愛犬に旬の食材を与えたい飼い主さんは少なくないと思いますが、スナップエンドウは与えても大丈夫なのでしょうか。
スナップエンドウは犬によって有益な栄養素を含む一方で、生のままで与えるのはNGであったり、与え方に注意が必要だったりと、知っておくべき点がいくつかあります。
今回は、スナップエンドウを与えるメリットや注意点、与え方について解説します。
犬にスナップエンドウを与えても問題ない!
スナップエンドウは、犬にとって安全な野菜です。毒性のある成分は含まれておらず、安心して与えることができます。また、スナップエンドウはビタミンや食物繊維など、犬の健康に役立つ栄養素も含まれています。
一方で、与える際にはいくつかの注意点が存在します。以降で、犬にスナップエンドウを与えるメリットや注意点について解説していきます。
犬にスナップエンドウを与えるメリット
犬にスナップエンドウを与えるメリットは以下の通りです。
1.ビタミンやミネラルを摂取できる
2.食物繊維が豊富で消化に良い
3.低カロリーで脂肪も少ない
それぞれのメリットについて、詳しく解説していきます。
1.ビタミンやミネラルを摂取できる
スナップエンドウには、抗酸化作用を持つビタミンCや、止血と骨の健康維持に役立つビタミンK、体液のバランスを保ち、神経伝達や筋肉の緊張をサポートするカリウムが豊富に含まれています。
一方で、健康な犬は体内でビタミンCを生成できるため、スナップエンドウから意識して摂取させる必要はありません。
ただし、肝機能の低下などで、体内で十分にビタミンCを生成できない子にとっては、食事からの補給が重要になる場合もあります。
2.食物繊維が腸の働きをサポートする
スナップエンドウは、水溶性と不溶性の2種類の食物繊維が含まれている野菜です。特に、不溶性食物繊維が豊富で、腸内で水分を吸収して便のカサを増やし、便通をスムーズにする効果が期待できます。そのため、便秘気味の子にとっては、腸のぜん動運動を促すよいきっかけにもなるかもしれません。
また、食物繊維には、血中のコレステロール値を下げたり、糖の吸収を緩やかにしたりする効果があることもわかっています。
ただし、犬は人と比べると食物繊維の消化が得意ではありません。摂りすぎると軟便や下痢を起こすこともあるため、与える量には注意が必要です。
3.低カロリーで脂肪も少ない
スナップエンドウは100gあたり47kcalで、脂質はわずか0.1gと非常に低カロリー・低脂肪です。
さらに、シャキシャキとした歯ごたえと、豊富に含まれる食物繊維のおかけで、少量でもお腹が膨れて満足感を得やすく、食べ過ぎ防止につながります。スナップエンドウは、ダイエット中や体重管理が必要な犬にとっておすすめの食材です。
犬にスナップエンドウを与える際の注意点
スナップエンドウは犬にとってメリットが多いですが、同様に以下のような注意点も存在します。
1.アレルギーがないか事前に確認する
2.生のまま与えてはいけない
3.スジを取って食べやすい大きさで与える
それぞれの注意点について、以降で詳しく解説します。
1.アレルギーがないか事前に確認する
スナップエンドウにアレルギー反応を示す犬もいますので、初めて与える場合は、加熱して刻んだものを一欠片だけ与えるようにします。その後、数時間から半日ほどは、愛犬の様子に変わったことがないか、注意深く見守りましょう。
アレルギー症状には、口の周囲や目のかゆみ、皮膚の発赤、下痢や嘔吐が挙げられます。このような症状が見られた場合には、すぐに与えるのを止め、獣医師の診察を受けてください。
2.生のまま与えてはいけない
スナップエンドウを犬に生で与えるのは、注意が必要です。
生のスナップエンドウには「トリプシン・インヒビター」と「シュウ酸」という2つの危険物質が含まれており、これらが犬の消化や健康に悪影響を及ぼす可能性があります。トリプシン・インヒビターは消化不良を引き起こし、シュウ酸は結石のリスクを高めます。
幸い、これらの成分は熱に弱いため、しっかりと茹でるか、蒸すなど、十分に加熱することで、その作用を大幅に減らすことができます。
また、シュウ酸は水に溶け出す性質があるので、茹でた場合は、その茹で汁は必ず捨てるようにしましょう。
3.スジを取って食べやすい大きさで与える
犬にスナップエンドウを与える際は、スジを取り除き、食べやすい大きさにしてから与えましょう。
スナップエンドウは皮ごと食べられる野菜ですが、サヤには太くて固いスジが含まれています。このスジは犬にとって消化しづらく、消化不良を引き起こす可能性があります。スジをきちんと取り除き、犬が食べやすい大きさに切ってから与えることが大切です。
犬に与えてもいいスナップエンドウの量
スナップエンドウは、栄養があるからといって主食の代わりに与えるものではありません。
あくまでおやつやトッピングとして、ごく少量に留めましょう。愛犬の体の大きさに合わせた一日あたりの摂取量の目安は以下のとおりです。与えすぎにならないよう、適切な量に調整してください。
| 犬のサイズ | 1日の目安量 |
| 超小型犬 | 1本 |
| 小型犬 | 1〜2本 |
| 中型犬 | 3〜4本 |
| 大型犬 | 4〜5本 |
スナップエンドウの与え方
スナップエンドウを犬に与える際のレシピをいくつか紹介します。
1.肉と炒める
スナップエンドウを犬に与える場合、肉と炒めるのはおすすめの方法です。
《材料》
・肉
・スナップエンドウ
・サキニコブ野菜※
《作り方》
1)スナップエンドウは細かくみじん切りにし、3分以上茹でる。
2)熱したフライパン(テフロン加工)に肉を入れて炒める。
3)肉に火が通ったら、スナップエンドウとサキニコブ野菜※を入れ、
サッと炒めれば完成。
「肉:(スナップエンドウ+サキニコブ野菜)=1:1」
の割合にすると、腎臓や肝臓に疾患のある犬だけでなく、シニア犬にとっても負担が無いものとなります。
※サキニコブ野菜※
サツマイモ・キノコ類・ニンジン・小松菜・ブロッコリー
↓↓↓
みじん切りにして3分以上茹で、茹で汁は捨てる。(焼く、レンジはNG)
2.スープに入れる
スープに混ぜる方法もおすすめです。
《材料》
・和漢鹿肉ジュレ or 和漢鹿肉アイケアジュレ
・スナップエンドウ
・サキニコブ野菜
・お湯
《作り方》
1)スナップエンドウは細かくみじん切りにし、3分以上茹でる。
2)ジュレをお湯で伸ばし、スープにする。
3)スープにスナップエンドウやサキニコブ野菜を浮かべれば完成。
ドッグフードに混ぜる
ドッグフードに混ぜる方法についてご紹介します。
《材料》
・スナップエンドウ
・和漢みらいのドッグフード
《作り方》
1)スナップエンドウは細かくみじん切りにし、3分以上茹でる。
2)和漢みらいのドッグフードにスナップエンドウを和えれば完成。
まとめ
本記事では、犬にスナップエンドウを与えるメリットや注意点、具体的なレシピについて解説しました。
スナップエンドウは栄養豊富で犬に与えても問題ありませんが、過剰に摂取すると、下痢などの消化器症状が出ることもあります。
愛犬にスナップエンドウを食べさせる際は、量を調整したり、必ず加熱するなど、与える際の注意点を参考にしましょう。

