愛犬にブロッコリーを与えても平気?メリットデメリットや与え方の注意点を解説 | 和漢・みらいのドッグフード公式ブログ
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愛犬にブロッコリーを与えても平気?メリットデメリットや与え方の注意点を解説

ブロッコリーは、私たちの食卓を彩るだけでなく、栄養価が高いことで知られる野菜です。しかし、「犬に与えても大丈夫なの?」と疑問に思う飼い主さんも多いのではないでしょうか。実は、ブロッコリーは犬にとっても健康的な食材ですが、与え方には注意が必要です。

この記事では、犬にブロッコリーを与えるメリットや注意点、さらに適切な与え方について解説します。愛犬の健康を考えた食事にブロッコリーを取り入れたい方は、ぜひ参考にしてください。

犬にブロッコリーを与える際は注意が必要

ブロッコリーは犬に与えても安全ですが、与えすぎには注意が必要です。ブロッコリーには毒性成分が含まれていないため、基本的に犬が食べても問題ありません。しかし、過剰に与えると健康を損なうリスクがあるため、量には気を付けましょう。

具体的には、ブロッコリーはアブラナ科の野菜であり、アブラナ科アレルギーを持つ犬にとっては下痢や嘔吐、かゆみといったアレルギー反応を引き起こす可能性があります。さらに、消化器官が弱い犬にとっても負担になることがあるため、初めて与える場合は少量から様子を見ながら慎重に進めることが大切です。

ブロッコリーを与える際のポイントは茹でることです。茹でることで犬が消化しやすくなり、食物繊維も摂取することができます。茹でることで一部の有効成分は減少しますが、栄養バランスを考えつつ適量を与えれば問題ありません。

犬は何歳(いつ)からブロッコリーを食べられる?

犬は幼犬の頃からブロッコリーを食べることができます。ただし、幼犬は消化器官が未熟なため、消化不良を起こしやすく、アレルギーを発症する可能性もあるので注意が必要です。

具体的には、3分以上茹でて柔らかくし、必ず小さくカットしてから与えるようにしましょう。初めての場合は少量にとどめ、食後の様子を確認しながら少しずつ量を増やすことが大切です。

犬にブロッコリーを与えるメリット

犬にブロッコリーを与えるメリットは以下の通りです。

  1. ビタミンCを摂取できる
  2. 食物繊維を摂取できる
  3. ミネラルを摂取できる
  4. スルフォラファンを摂取できる
  5. グルコシノレートを摂取できる

それぞれのメリットについて、詳しく解説します。

1. ビタミンCを摂取できる

ブロッコリーにはレモンの2倍以上のビタミンCが含まれています。

ビタミンCには激しい運動や加齢などによる酸化ストレスに有効な、抗酸化作用があります。さらにコラーゲンの生成にも大きく関わっていることから、皮膚や関節にも効果的な栄養素です。

ただし、犬は自身の体内でビタミンCを生成することができるので、積極的にブロッコリーから摂取する必要がありません。むしろ過剰摂取となると、尿phをアルカリに傾ける可能性が出てきますので、与える量は少量に留めておきましょう。

ビタミンは身体を形成する上で大切な成分ではありますが、多く摂れば良いというものではなくバランスがとても大切です。持病があり、特定の栄養素の制限が必要な場合には、ブロッコリー単独で与えると持病が悪化するリスクがあるので与えすぎには注意しましょう。

2. 食物繊維を摂取できる

食物繊維には、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。

・水溶性食物繊維
糖質の吸収を穏やかにすることで、食後の血糖値の上昇を緩やかにし、コレステロールの排出をサポートします。

・不溶性食物繊維
腸内で水分を吸って膨らむことで便のカサを増し、便通を改善させます。また、腸内にある善玉菌のエサとなって、腸内環境を整える役割も果たします。

ブロッコリーは、《不溶性食物繊維》が水溶性食物繊維の約4倍と多いため、便秘の解消とスムーズな排便を助ける効果が期待できるでしょう。

3. ミネラルを摂取できる

ブロッコリーは、多種多様なミネラルを含む栄養価の高い食品です。 カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、亜鉛、鉄などのミネラルは、体の多くの重要な機能に必要です。

・カリウム
体液のバランスを維持し、神経伝達と筋肉の緊張に関与します。
ブロッコリーにはカリウムが460㎎と多く含まれます。

・カルシウム
骨と歯の健康に必要な栄養素で、血液凝固や神経伝達にも影響を与えます。

・マグネシウム
骨の健康、タンパク質の合成、筋肉と神経の機能をサポートします。

・リン
骨と歯の形成に重要で、体のエネルギーにも代謝にも関わります。

・亜鉛
免疫機能、傷の治癒、DNA合成に必要です。

・鉄
ヘモグロビンの構成要素であり、酸素の輸送には欠かせません。

これらのミネラルは相互に作用し、体の多くの基本的な機能を支えています。

ブロッコリーはこれらのミネラルをバランス良く含む食品として、非常に優れた食べ物です。

ミネラルは、バランス調整、神経伝達、筋肉の動きなど、体の様々な側面に影響を与えます。正しく摂取することで健康を維持することができますが、過剰になると、腎機能の低下、筋肉の衰弱、食欲不振、尿石の生成、肝機能障害、嘔吐などを引き起こしますので疾患がある場合は注意が必要です。

4. スルフォラファンを摂取できる

スルフォラファンは、「イソチオシアネート」というファイトケミカルの一種で、特にブロッコリーやその新芽であるブロッコリースプラウトに豊富に含まれています。

■強い抗酸化作用
スルフォラファンは活性酸素の害から身体を守る強い抗酸化作用を持ちます。活性酸素は細胞損傷の原因となるため、これを中和することは健康を維持するために非常に重要です。

■新陳代謝の活性化と解毒効果
体内の解毒プロセスを強化し、新代謝陳を活性化する効果があるとされています。これにより、体内の有害物質の排出が促進される可能性があります。

■発ガン物質の解毒効果
近年の研究では、スルフォラファンが発ガン物質を分解する酵素の活動を高める効果があると注目されています。これにより、がんのリスクを軽減する可能性があります。

特にブロッコリースプラウトには、成熟したブロッコリーよりも多くのスルフォラファンが含まれているため、健康食品としての価値が見据えています。

身近なスーパーなどでもよくブロッコリースプラウトを目にするようになりました。犬のがんを予防する効果が期待されていますが、まだ研究段階のため、愛犬に与える際は適切な量を確認し、栄養バランスに配慮することが重要です。

5. グルコシノレート

ブロッコリーにはグルコシノレートが含まれており、酵素と反応することでイソチオシアネートという成分に変換されます。この成分は抗菌・殺菌作用血液をサラサラにする作用があるとされています。

人ではがん予防効果が期待されていますが、犬への効果はまだ実証されていません。与える際は栄養バランスを意識し、適量にとどめることが大切です。

犬にブロッコリーを与えるデメリット

ブロッコリーには様々な栄養素が含まれており、時には愛犬の健康にとってデメリットとなる場合もあります。

  1. グルコシノレート
  2. 食物繊維
  3. カリウム
  4. シュウ酸
  5. タンパク質

それぞれの栄養素とデメリットについて、詳しく解説します。

1. グルコシノレート

ブロッコリーに含まれる「グルコシノレート」には、甲状腺ホルモンの分泌を阻害する働きがあります。大量に摂取すると甲状腺ホルモンが低下し、運動性の低下無気力といった症状を引き起こす可能性があります。

また、グルコシノレートはすりおろしたり噛み砕いたりして細胞が破壊されることで「イソチオシアネート」という辛味成分に変わります。胃腸が弱っている犬にとっては、この辛味成分が刺激となり、嘔吐下痢を引き起こすことがあるため、愛犬の体調に応じて与えるかどうか判断しましょう。

2. 食物繊維

ブロッコリーには不溶性食物繊維が水溶性の約4倍含まれています。適量であれば便通を助けますが、過剰に摂取すると腸内で便が大きくなりすぎたり固くなりすぎたりして、かえって排便が困難になる場合があります。

愛犬の腸内環境を正常に保つためにも、食物繊維のバランスと与える量には注意しましょう。

3. カリウム

ブロッコリーに含まれるカリウムを過剰に摂取すると、血液中のカリウム濃度が上がり、高カリウム血症を引き起こす恐れがあります。これにより、筋力の低下や嘔吐、不整脈などが起こり、重篤な場合には命に関わることもあります。

特に腎機能が低下しているシニア犬や腎臓病を患っている犬はカリウムを排出しづらいため、ブロッコリーを与える前に獣医師に相談することが重要です。また、心機能が低下している犬にも注意が必要です。

4. シュウ酸

ブロッコリーに含まれるシュウ酸は、カルシウムと結合し、泌尿器系でシュウ酸カルシウム結石を作る原因となることがあります。

シュウ酸の量はほうれん草に比べて少ないものの、尿路結石歴のある犬や泌尿器系に不安がある犬には与えないほうが良いでしょう。

5. タンパク質

ブロッコリーは緑黄色野菜の中でもタンパク質を比較的多く含んでいます。タンパク質は食物アレルギーを引き起こす原因となることがあるため、稀にブロッコリーでアレルギー反応を示す犬もいます。

初めてブロッコリーを与える場合は少量から始め、皮膚のかゆみや湿疹、下痢、嘔吐がないか様子を確認しましょう。特に過去にアレルギーや薬疹があった犬は注意が必要です。

犬への適切なブロッコリーの与え方

犬にブロッコリーを与える際は、適切な量や調理方法に気を付けることが重要です。具体的には以下の3つのポイントを押さえましょう。

ブロッコリーは犬の健康に役立つ多くの栄養成分を含んでおり、安全に犬に与えることができる食材です。

ビタミン、ミネラル、食物繊維、さらに抗酸化物質など、犬の健康に良い成分が豊富ですが、いくら栄養価が高くてもブロッコリーだけでは栄養に偏りが生じてしまいます。あくまでもおやつ程度に留め、アレルギーや消化不良に注意しながら与えましょう。

1日あたりの摂取量〈目安〉
小型犬(体重10kg以下) 45g未満
中型犬(体重25kg未満) 80g未満
大型犬(体重25kg以上) 90g以上
※上記の量はおおよその目安であり、実際の体格や運動量などによって異なります。

犬に必要な栄養素は、総合栄養食と記載のあるドッグフードに十分含まれていますので、主食はドッグフードにして、ブロッコリーはおやつ、またはご褒美として与えるようにしてください。おやつで与える際は、一日の必要カロリーの10~20%分が許容量です。

消化機能が未熟な子犬やシニア犬で消化機能が衰えてしまっている場合には消化不良を起こしてしまう可能性もあるため、茹でた上で、少量から与えていくように注意しましょう。

大きさ

ブロッコリーは喉に詰まるリスクがあるため、与える際は必ず小さくカットするか、ミキサーで細かくして与えましょう。特に小型犬や子犬は喉が狭く、固形のままだと飲み込みにくいため、細かくして与えることが重要です。

また、茎の部分は特に固いので、しっかりと皮を剥いて柔らかく茹で、小さく切ってから与えると安心です。茎を与える場合も、食べやすい大きさにすることで消化しやすくなります。

一度に大きな塊を与えると、犬が丸呑みしてしまう可能性があるため、細かく切る工夫が必要です。喉に詰まる事故を防ぐためにも、犬の体格や食べる速度に合わせて適切な大きさに調整しましょう。

食べ方

犬にブロッコリーを与える際は、必ず茹でてから与えましょう。生のブロッコリーは消化が悪く、胃腸に負担がかかることがあります。茹でることで柔らかくなり、食べやすく消化しやすい状態になります。

茹でる際は、3分以上を目安に茹でると固さが和らぎ、犬が安全に食べられるようになります。また、加熱してもブロッコリーの栄養成分は大きく失われることはありませんが、茹で汁には栄養素が流れ出ている可能性があるため、与えずに捨てるようにしましょう。

茹でた後は、粗熱を取ってから小さくカットし、愛犬が食べやすい大きさに調整してください。消化機能が弱い犬やシニア犬には、さらに柔らかく茹でて細かくするなど、工夫して与えると良いでしょう。

犬にブロッコリーをあげる際の注意点

犬にブロッコリーを与える際には、健康面で注意すべき点がいくつかあります。安全に取り入れるためにも、以下のポイントを確認しましょう。

  1. 生で与えずに必ず火を通す
  2. 甲状腺機能が低下している場合は与えない
  3. 消化不良や下痢のリスクがある
  4. 茎も食べさせて良いが、皮をしっかり剥いてあげる
  5. アレルギー反応が出る犬もいる
  6. 尿路結石を患ったことがある犬には与えないようにする

それぞれの注意点について、詳しく解説します。

1. 生で与えずに必ず火を通す

ブロッコリーは細菌が増殖しやすい野菜です。特に蕾の部分は水分が溜まりやすく、菌が発生するリスクが高まります。また、生のままだと非常に硬いため、犬の消化を妨げる原因にもなります。

加熱することで消化しやすくなり、食中毒のリスクを抑えることができます。茹でる・蒸す・レンジ調理のいずれかの方法で火を通しましょう。中でも「レンジ調理」は手軽で栄養素の流出を抑えられるため、おすすめです。

絶対に生で与えてはいけないわけではありませんが、犬の健康を考えると加熱してから与える方が安全です。

2. 甲状腺機能が低下している場合は与えない

ブロッコリーに含まれる「グルコシノレート」には、甲状腺ホルモンの分泌を阻害する作用があります。健康な犬であれば少量の摂取で問題はありませんが、甲状腺機能が低下している犬の場合は、少量でも症状が悪化するリスクがあります。

すでに甲状腺の病気がある犬にはブロッコリーを与えないようにしましょう。与えたい場合は、必ず獣医師に相談してください。

3. 消化不良や下痢のリスクがある

ブロッコリーには豊富な食物繊維が含まれています。適量であれば便通の改善に役立ちますが、過剰に与えると胃腸に負担がかかり、消化不良や下痢を引き起こすことがあります。

特に子犬やシニア犬など、消化機能が未熟または衰えている犬は注意が必要です。いくら栄養価が高くても、与えすぎないよう適量を守り、便の状態を確認しながら少しずつ与えることが大切です。

4. 茎も食べさせて良いが、皮をしっかり剥いてあげる

ブロッコリーの茎は栄養価が高く、食べさせても問題ありません。ただし、茎は非常に固いため、そのままでは喉に詰まる危険性があります。

与える際は厚めに皮を剥いて柔らかく茹でることが重要です。さらに、小さくカットするか、ミキサーで細かくすることで、愛犬が食べやすくなり、消化にも良いでしょう。

5. アレルギー反応を出す犬もいる

ブロッコリーはアブラナ科の野菜であるため、アブラナ科アレルギーを持つ犬には与えないようにしましょう。アレルギー症状としては、皮膚のかゆみ、湿疹、下痢、嘔吐などが挙げられます。

初めてブロッコリーを与える際は少量から始め、愛犬の体調や様子を観察し、異変がないことを確認しましょう。

6. 尿路結石を患ったことがある犬には与えないようにする

ブロッコリーにはマグネシウムやシュウ酸が含まれています。これらは尿路結石(シュウ酸カルシウム結晶)の原因となることがあるため、尿路結石歴のある犬には与えないほうが良いでしょう。

健康な犬であれば過剰に摂取しない限り問題ありませんが、泌尿器系に不安がある場合は、念のため避けるか、獣医師に相談することをおすすめします。

まとめ

本記事では、犬にブロッコリーを与えるメリットや適切な与え方、注意点について解説しました。

ブロッコリーは、犬の健康維持に役立つ栄養が豊富な食材です。ブロッコリーには、ビタミンCや食物繊維、ミネラル、スルフォラファンなど、犬の体に良い成分が多く含まれており、これらは、免疫力の向上や消化のサポート、体内の解毒効果が期待されます。

一方で、アレルギーや消化不良を引き起こす可能性があるため、与える際は少量から始め、茹でたものを小さくカットして与えることが大切です。また、尿路結石のリスクがある犬には避けるべき食材でもあります。

この記事を参考に、適切にブロッコリーを取り入れ、愛犬の健康管理に役立ててください。

■犬にブロッコリーを与える際は注意が必要
基本的には犬がブロッコリーを食べても大丈夫。ただし、ファイトケミカルによるアレルギーや消化不良を起こすこともあるので、茹でて少量から与えるようにしましょう。

■犬は何歳(いつ)からブロッコリーを食べられる?
幼犬から食べることができます。上記同様な配慮が必要です。

■犬にブロッコリーを与えるメリット
①ビタミンCを摂取できる
②食物繊維を摂取できる
③ミネラルを摂取できる
④スルフォラフォンを摂取できる
⑤グルコシノレートを摂取できる

■犬にブロッコリーを与えるデメリット
①グルコシノレート
②食物繊維
③カリウム
④シュウ酸
⑤タンパク質

■犬への適切なブロッコリーの与え方
・量…与え過ぎには注意。一日の必要カロリーの10~20%分が許容量。
・大きさ…小さくカットしたりミキサーで細かくして与える。
・食べ方…消化しやすいように必ず茹でてから与える。

■犬にブロッコリーをあげる際の注意点
①生で与えずに必ず火を通す
②甲状腺機能が低下している場合は与えない
③消化不良や下痢のリスクがある
④茎も食べさせて良いが、皮をしっかり向いてあげる
⑤アレルギー反応を出す犬もいる
⑥尿路結石を患ったことがある犬には与えないようにする

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