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犬が便秘になる原因は?症状や対処法、予防法まで解説

「飼い犬の便がいつもと違う…」「犬も便秘になる?」

飼い主さんは、普段のお世話の中でこのような疑問を持つこともあると思います。犬も私たち人間同様に、便秘が起こる可能性があり、適切な対処が必要になります。

そこで本記事では、犬の便秘について、原因や症状、対処法から予防方法まで網羅的に解説します。愛犬の便について詳しくなるために、本記事の内容を参考にしてみてください。

犬の便秘とは?

犬にとって、一日に何回便をしたら適切か?というのは成長ステージや食事内容などによって個体差があり、便秘の明確な基準はありません。

一般的に便秘と思われるのは、便が小さくコロコロとしていて、紙にもペットシーツにも跡が残らないような硬い便だったり、いつもと比べて排便回数が少ない、強くいきんだり鳴いたりしないと排便できない、といった状態のことをいいます。

排便回数は、一般的には1日に2〜5回程度が目安ですが、食物繊維の量、体格、年齢、生活環境、運動量などによって異なり、一概に決められる基準はありません。
また、食物繊維が多いと便の量が増え、排便回数も多くなる傾向があります。

犬の便秘の原因

愛犬に便秘が見られる場合、以下の原因が考えられます。

  1. 食事の量が少ない
  2. 水の量が少ない
  3. フードの食事の内容がタンパク質過多に偏っている
  4. 運動不足
  5. 加齢
  6. 自律神経の乱れ

それぞれの原因について、詳しく解説していきます。

1. 食事の量が少ない

便の量は、食事の量とある程度比例します。ダイエットと思って、給与量を少なくすると、便の排泄量が少なくなり、便秘になる場合があります。

2. 水の量が少ない

便は食べ物から成り立ち、通常は70~80%の水分を含んでいます。犬が十分な水分を摂取していない場合、便が硬くなり便秘を引き起こすことがあります。

3. フードの食事の内容がタンパク質過多に偏っている

肉や魚などのタンパク質は、筋肉や細胞を作るための重要な栄養素ですが、腸の健康にとっては、ある程度食物繊維が必要です。

またグレインフリーは穀物不使用という意味ですが、食物繊維が不足する場合もあるため、欧米では脱グレインフリーのフードの潮流が見られます。茹でた野菜を使用するなど、工夫をすると改善する場合がありますので、上手に野菜を使用することもポイントです。

4. 運動不足

運動不足により消化管や大腸の蠕動運動が弱まると、大腸内で便が停滞し、水分が吸収されて硬くなります。慢性的な運動不足は腸の動きが悪くなり、筋力の低下を招き、排便時の踏ん張りやいきみが弱くなるため、便が出にくくなります。

5. 加齢

シニア犬は基礎代謝や運動量が低下するので必要とするカロリー摂取量も減り、自然と食べる量が少なくなることで、便の量自体が減り、便秘になりやすいと言われています。

また、運動量の低下により腸の動きも弱まり、筋力が衰え排便時にいきむ力も低下することで、便秘しがちになることがあります。

6. 自律神経の乱れ

犬の排便は通常、副交感神経の働きによってスムーズに行われます。
しかし、何らかの原因で交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、大腸が緊張し、便の運搬が不十分になり便秘になることがあります。

自律神経は呼吸、消化、排泄など生命維持に必要な機能を自動的に調整しており、副交感神経が活発になると胃腸の働きが高まり、消化や排便が促進されます。

過度なストレスは犬の自律神経の乱れを引き起こし、消化や排便に影響を及ぼすことがあります。引っ越しや家族構成の変動など、愛犬の周囲の状況が大きく変わると、自律神経が乱れ、便秘を引き起こす可能性があります。

犬の便秘の症状

犬が便秘を引き起こすと、以下の症状が考えられます。

  1. お腹が張っている
  2. 嘔吐の症状がある
  3. 食欲が低下している

それぞれの症状について、解説していきます。

1. お腹が張っている

便秘で腸の動きが悪くなると便やガスが体の外へ排出されず、お腹が張ってしまいます。臭いおならが出たりする時には、便秘が原因で便やガスがたまっている可能性があり、腸内細菌のバランスが乱れたり、食物繊維を多くとりすぎたりすると、ガスが発生しやすくなります。

お腹がパンパンに張って苦しそうにしていたり、お腹を触ったら痛がる場合は便秘によるものかもしれませんが、その他の病気や疾患も考えられますので、不安を感じる場合には、かかりつけの動物病院を受診しましょう。

2. 嘔吐の症状がある

便秘が続くと吐き気・嘔吐といった症状が現れることがあります。

嘔吐物が糞の臭いがする場合、吐糞症(とふんしょう)という病気です。胃を通過して十二指腸から小腸へ進んでいった内容物が、腸閉塞の影響で行き止まりのために逆流してきます。この場合には大事に至ることがありますので急いで獣医師の診断を受ける必要があります。

関連記事:「愛犬が吐くのはどうして?症状や原因、対策を詳しく解説

3. 食欲が低下している

便秘で腸内に便がたくさん詰まっていると、腸に新しい食べ物を送ることができなくなり、胃の中に残ってしまうため、食欲が低下します。

犬の便秘の対処法

愛犬が便秘になってしまったら、以下の対処法を試してあげましょう。

  1. 与える水分量を増やす
  2. 高繊維のドッグフードを与える
  3. 病院で診察してもらう

それぞれの対処法について、詳しく解説していきます。

1. 与える水分量を増やす

健康な便は、70~80%の水分が含まれていて、水分の摂取量によって便の硬さが変わります。水分摂取量が少ないと便が硬くなる傾向がありますので、便秘の場合には水分補給するよう心掛けましょう。

一般的に犬の飲水量の目安は
体重1㎏当たり50~80㏄となりますので参考にしてみてください。

(※一日に必要とする水分量は季節やライフステージ、運動量によって変化します)

■水分補給の工夫
1)ドライフードを水や湯でふやかす

2)ウェットフードを混ぜてみる
和漢みらいのドッグフード・ウエットタイプ
ウェットフードは水分約70%と効果的に水分補給ができます。

3)ジュレを利用する
和漢鹿肉アイケアジュレ
和漢鹿肉ジュレ
そのままでも約80~90%が水分ですが、
お水で溶いてスープのように水分補給していただくこともできます。

4)ヤギミルクを利用する
樹皮末・白豆杉入り和漢ヤギミルクパウダー
水やぬるま湯に溶かして水分補給として与えていただくことが可能です。

5)茹で野菜をプラスする
茹でた野菜から水分を摂取することができます。また、茹でた野菜は食物繊維を多く含みデトックスを促すとともに、腸内環境を整えてくれる作用があります。

★茹で野菜の作り方 参考リンク
https://mirai-dog.com/DGT/blog/important/selectvegetable/

2. 高繊維のドッグフードを与える

普段から便秘の傾向がある犬には、食物繊維が多めのフードを与えることが、便秘解消や腸内環境の改善に役立ちます。

食物繊維には、水に溶ける「水溶性食物繊維」水に溶けにくい「不溶性食物繊維」の2種類があり、それぞれ異なる働きをします。

「水溶性食物繊維」の働き
・食後の急激な血糖値の上昇を抑える
・血中コレステロール濃度の低下
・腸内細菌の改善

糖質の吸収を穏やかにすることで、食後の血糖値の上昇を緩やかにし、コレステロールの排出をサポートします。

「不溶性食物繊維」の働き
・便秘予防
・発がんリスクの軽減
・腸内細菌の改善

腸内で水分を吸って膨らむことで便のカサを増し、腸管を刺激して、腸の蠕動運動を促進し、便通を改善させる作用があります。また、有害物質を吸着して便として排出します。

しかし、不溶性食物繊維を過剰に摂ると便が大きく、硬くなり排便が困難になることがあります。便秘の症状がある場合、不溶性食物繊維の摂取が偏り過ぎている、あるいは適量を超えている可能性があります。適切なバランスや適量の食物繊維を摂取することは便の腸内通過時間を適度に保ち、便秘を防ぐのに役立ちます。

和漢みらいのドッグフードには不溶性食物繊維「セルロース」と、水溶性食物繊維「イヌリン(サトウキビ由来:糖質を除外した食物繊維)」をバランスよく配合しており、腸内の蠕動運動がさらに活発になる、というメリットがあります。

その他にも89種類の生薬が配合されておりますので腸だけではなく、胃や肝臓、膵臓、腎臓など消化器官全般のサポートが可能です。

フードをご使用いただくうちに腸が鍛えられ、豊富な食物繊維により、腸内環境を善く保つことが出来ると思います。

■和漢みらいのドッグフード
・ドライタイプ  全13種類
・ウェットタイプ 全3種類
https://shizenno-mori.com/

3. 病院で診察してもらう

いつもと比べて排便回数が少ない、強くいきんだり鳴いたりしないと排便できない、といった状態が続くようであれば、動物病院に相談した方が良いかもしれません。

また、便秘以外にも下記のような症状がみられる場合には早めに相談しましょう。
・元気や食欲低下している
・嘔吐する
・排便時に痛みがありそう
・お腹がパンパンに張っている
・便が細くなったり平になったりしている

便秘状態が続くと脱水や衰弱が起こる危険があるため早めに病院へ行きましょう。

犬の便秘の予防方法

最後に、愛犬を便秘から遠ざけるための、予防方法をご紹介します。主な方法は以下の通りです。

  1. 毎日の散歩を欠かさない
  2. マッサージをしてあげる
  3. 食事や水分量を見直す

それぞれの予防方法について、詳細を解説していきます。

1. 毎日の散歩を欠かさない

運動犬の腸内環境を健康に保つとともに、お散歩や遊びを好む犬にとってはストレス解消にも役立ちます。
シニア犬は運動量が減る傾向にあるため、腸の動きを良くし、排泄時に使用する筋力を維持するためにも、適度な運動を続けることが大切です。

散歩が難しい場合には、家の中で楽しみながら体を動かせるような工夫をすると良いでしょう。例えば、おやつを使って犬を誘導し、ジグザグに動かすなどして運動させる方法があります。

2. マッサージをしてあげる

マッサージをするメリットはたくさんありますが、マッサージでリラックスすることは、便秘に効果的です。お腹は円を描くようにゆっくり撫でてマッサージしてあげることで、腸のサポートもできます。

便秘解消のツボもありますので、少し圧をかけながらさすってあげるのも良いでしょう。

■便秘に有効なツボ
・中脘(ちゅうかん)… 胸骨とおへそを一直線で結んだ中央
・天枢(てんすう) … おへその左右 1〜1.5センチあたり
・関元(かんげん) … おへその1センチ程下(犬の指4本分下)
・大腸兪(だいちょうゆ)… 骨盤と背骨の交差点の少し上、背骨の両側
※おへそは毛が生えていない所で、
触ったときに盛り上がりを感じるところです。

愛犬にマッサージすることは便秘解消以外にもメリットがありますので、積極的に取り入れてみることをおすすめします。

3. 食事や水分量を見直す

対処法でもお話しましたが、便秘に対する食事療法としては、水分を多く摂る、食物繊維が多く含まれるフードに変えるといった方法があります。

・高繊維のドッグフードを与える
・水分量を増やす

食事や水分量を今一度、見直してみてください。

まとめ

犬の元気のバロメーターの1つが便の状態です。
排便時の様子、排便回数、排便量などを日ごろから観察し、体調の変化に気付けるようにしておきましょう。

愛犬が便秘しがちならば、食生活や運動習慣を見直すと良いでしょう。便秘以外にも元気がない、嘔吐するなどの症状がある場合は、便秘ではなく病気が潜んでいる可能性もありますので放置せず動物病院を受診しましょう。

■犬の便秘とは?

■犬の便秘の原因
・食事の量が少ない
・水の量が少ない
・フードの食事の内容がタンパク質過多に偏っている
・運動不足
・加齢
・自律神経の乱れ

■犬の便秘の症状
・お腹が張っている
・嘔吐の症状がある
・食欲が低下している

■犬の便秘の対処法
・与える水分量を増やす
・高繊維のドッグフードを与える
・病院で診察してもらう

■犬の便秘の予防方法
・毎日の散歩を欠かさない
・マッサージをしてあげる
・食事や水分量を見直す

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