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犬に食パンを与えても平気?メリットや注意点と合わせて解説

食パンを焼いていると、愛犬がそばに寄ってきて催促されたことはありませんか?これは、食品に含まれる糖とタンパク質が加熱されて、褐色に色づき、香ばしい匂いが発生するからです。(メイラード反応)

パンを焼く香りは犬にとって大変魅力的ですが、食パンを食べさせても大丈夫なのか気になりますよね。今回は、食パンを与えるメリットや注意点を解説します。

犬に食パンを与えても問題ない!

健康な犬の場合、食パンなどのシンプルなパンは少量食べても問題ありません。

食パンの主な材料は、小麦粉、パン酵母、砂糖、塩、バター、水であり、これらは犬にとって有害なものではありません。

しかし、食パンは犬にとってバランスのとれた最適な食べ物とは言えませんので、バランスの整ったドッグフードを主に与えるようにして、パンはおやつ程度に留めましょう。

犬に食パンを与えるメリット

1. 炭水化物がエネルギー源になる

パンの主原料は「小麦粉」で、主成分は「炭水化物」です。

炭水化物は、3大栄養素のひとつで、生命維持に必要なエネルギー源となる「糖質」とお腹の調子を整える「食物繊維」の2つに分けられます。

糖質は、体の中で1gあたり約4kcalのエネルギーを生み出し、たんぱく質や脂質に比べてすぐにエネルギーに変換されるため、良質なエネルギー源としてパンを与えることは良いでしょう。

また、小麦粉にも「植物性たんぱく質」が含まれており、筋肉、骨、血液、皮膚の形成に重要な役割を果たします。さらに、たんぱく質の摂取は免疫力の向上にも役立ちます。

2. おやつとして与えやすい

食パンは、手でちぎって与えやすいので、飼い主さんが自分用を愛犬に「おやつ」としてあげてしまうこともあるでしょう。

しかし、先述の通り、食パンは犬にとって栄養バランスのとれた食べ物ではありませんので、基本的にはドッグフードを与え、パンはおやつ程度にしましょう。

3. 薬を包んで与えられる

動物病院の薬やフィラリア予防薬を愛犬に飲ませる際、食べ物に混ぜても残すことがあります。

この問題を解決する方法の一つとして、包みやすい食パンで覆い、団子状にして与える方法があります。こうすると、愛犬が薬に気付かずに食べてくれることがあります。

さらに、ジャーキーの香りをつけることで食いつきを良くする工夫も出来ます。ただし、主食のフードの量に影響がない程度の少量に留めて使用しましょう。

犬に食パンを与える際の注意点

1. 砂糖やバターの量を控える

菓子パンやバターロール、惣菜パンなどには、砂糖やバターが使われており、糖分や油脂分が多く含まれるので、カロリーを摂りすぎてしまう可能性があります。

糖分を過剰に摂取すると、肥満の原因となり、糖尿病心疾患の悪化に繋がります。また、油脂分はエネルギー源や脂溶性ビタミンの運搬に必要ですが、摂りすぎると膵炎などの疾患に繋がる恐れがありますので注意しましょう。

2. 糖尿病や肥満気味の犬には与えない

血糖値の上げやすさの指標としてGI値というものがあります。GI値は最大100で、数値が高くなるほど血糖値を急激に上げる傾向があり、70以上だと高GI食品とされています。

食パンはGI値が95と高く、血糖値を上昇させやすい食べ物です。高いGI値は血液中の糖を処理するために、多量のインスリンが分泌されたり、インスリンの分泌が追いつかないことがあり、そのことによって肥満や糖尿病のリスクが高まります。

したがって、糖尿病や肥満気味の犬はできるだけ避けたほうが良いでしょう。

また、同じパンでもライ麦パン(GI値55)や小麦全粒粉食パン(GI値50)は、GI値がそれほど高くありませんので、どうしてもパンを与えたい場合には種類にも配慮すると良いかもしれません。

3. パンの耳は与えない

パンの耳は白い部分に比べてカロリーが高く、また固いため、与える大きさによっては喉に詰まらせてしまうリスクがあります。特に小さな愛犬に食パンを与える際は、しっかり刻んで、小さくしてあげましょう。

4. 量を与えすぎない

犬にパンを与える際は、量に注意が必要です。パンは意外とカロリーが高く(6枚切りの食パン1枚あたり約150kcal)、糖質や油脂分の過剰摂取は肥満や病気のリスクを高めます。

また、パンを与えすぎると、主食のドッグフードを食べなくなったり、食べムラが生じる可能性があります。パンはおやつ程度にとどめ、主食であるドッグフードの栄養吸収に影響を与えないようにすると良いでしょう。

5. アレルギーに気を付ける

「小麦粉」を主原料とするパンは「小麦グルテン」が含まれるため、消化が悪く、犬にアレルギーや腸トラブルを引き起こす可能性があります。

したがって、小麦アレルギーをもつ犬にはパンを与えることは控えるべきですが、小麦以外にも大麦やライ麦に対する交差反応(※1)に注意が必要です。

近年、小麦アレルギーを持つ犬が増えています。愛犬にパンを与える場合は、最初は少量から始めてアレルギー症状が出ないか注意深く観察しましょう。

また、パンには小麦以外にもアレルゲンとなる卵や乳製品、とうもろこし等が含まれる場合も多く、アレルギー体質の犬は併せて注意しましょう。

※1 交差反応
アレルギー反応が出る対象物と似ている、または、同じ分子構造を持つ別の食材や植物などにもアレルギー反応が出てしまうこと。

食パン以外のパンは与えても良い?

1. 菓子パン

菓子パンには糖分や脂肪分が多く含まれており、それが犬の肥満や歯周病等のリスクを高めます。さらに、チョコレートやレーズンなど、犬に有害な材料を含む場合もあるため、与えないようにしましょう。

甘いパン、菓子パン、あんパン、クリームパン、メロンパンなどは犬にとって高カロリーで、健康上の利益がほとんどなく、血糖値を不必要に高めるため避けましょう。

2. 惣菜パン

惣菜パンの中でも特に注意が必要なのが、カレーパンやピザパン、ガーリックトーストなどです。これらのパンには、犬に有害なオニオンスライスやニンニク、香辛料などが使用されていることがありますので注意しましょう。

特に生で使用されている場合は与えてはいけません。

3. 米粉パン

米は小麦や大麦に比べて犬にアレルギー反応が起きにくい食材ですが、完全にアレルギーのリスクがないわけではありません。

最近人気の米粉パンについても、犬に与えるのには適していない面があります。小麦粉の代わりに米粉が使われていますが、米粉にはフワフワの食感を生み出すグルテンが含まれていないため、「小麦グルテン」が混ぜられていることがあります。

「小麦グルテン」は小麦粉のタンパク質ですので、米粉パンにもアレルギーの可能性があるということになります。また、グルテンを使用しない場合、増粘剤などの添加物が多く含まれていることもあるため、犬にはおすすめできない商品が多いです。

4. フランスパン

含まれている成分を考慮すると、食パンと同様に、積極的には与えない方が良いでしょう。

5. ロールパン

ロールパンには多くの油脂が含まれています。油脂の過剰な摂取は、下痢の原因となることがありますし、高カロリーなため与えるのは控えましょう。

まとめ

犬にとって食パンは基本的には安全で、エネルギー源となるメリットもありますが、過剰な摂取は肥満の原因となるため、与える量は少なめにしましょう。

また、犬にパンを与える際は、シンプルな食パンやフランスパンを選び、小麦アレルギーがある場合は与えないようにしましょう。特に、調理パンや菓子パンは与える量によっては、健康を害する可能性がありますので、飼い主さまの責任で適切に管理しましょう。

愛犬は食パンを喜んで食べるかもしれませんが、食欲減退時を除き、基本的にはドッグフードを主食としましょう。

■犬に食パンを与えても問題ない!

■犬に食パンを与えるメリット
1.炭水化物がエネルギー源になる
2.おやつとして与えやすい
3.薬に包んで与えられる

■犬に食パンを与える際の注意点
1.砂糖やバターの量を控える
2.糖尿病や肥満気味の犬には与えない
3.パンの耳は与えない
4.量を与えすぎない
5.アレルギーに気を付ける

■食パン以外のパンは与えても良い?
1.菓子パン
2.惣菜パン
3.米粉パン
4.フランスパン
5.ロールパン

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