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犬もため息をつくことがあるのをご存知でしょうか?
実は、犬も人間同様にため息をつくことが知られています。感情的な喜怒哀楽、健康上の反応等、理由はさまざまですが、犬のため息には、ポジティブな理由、ネガティブな理由、両方あります。そんな『犬のため息』の理由となる気持ちや病気の可能性、対処法などについて解説していきます。
犬のため息とは
犬がため息をつく際、口ではなく鼻を通して発されます。その音は低くうめくようなものや、ほのかに感じられる微細な音で、主として「継続的な呼吸が鼻から流れる際の音」が、犬のため息の特徴です。
鼻息との違い
呼吸のための鼻息は静かな鼻息で、規則的に聴こえてきます。
一方、ため息は「フー」っと長く聞こえるもので、基本的に規則的には聴こえません。
犬がため息をつく5つの理由・心理
1. リラックスしようとしている
まず、犬はリラックスをしようとする時にため息を吐きます。飼い主に愛着を抱いていたり、飼い主とそのままの状態で一緒にいたい場合、犬はリラックスした表情を見せたり尻尾を緩めた位置に置いたりします。その他には、目を閉じながらため息をつくケースも犬がリラックスして喜んでいる証拠と言えます。
2. 満足している
犬は満足している時にもため息を吐きます。
- ご飯を美味しく食べている時
- 飼い主に抱っこしてもらった時
- たくさん遊んだ時
このような場面でつくため息はポジティブな面が大きいです。
3. 不満・ストレスを感じている
不満やストレスを感じている時にも犬はため息をつきます。「散歩に行きたい」「お腹がすいた」など、何かしらの不満を抱える際に犬はサインを出します。こういった際にはため息をつくだけでなく、周囲を歩き回ったり、体を身震いさせたり、足を動かしていることもあります。
4. 体が疲れている
犬は疲れた時にもため息をつきます。遠出をしたりたくさん動いた後に犬がため息をついた場合、それは疲れているサインですので早めに休ませることが大切です。
5. 体に不調がある
犬は自身の体に不調を感じた時にもサインとしてため息をつきます。体調が回復すればため息をつくこともなくなりますが、長期間続くようであれば病院に行くなど何かしらの対処が必要です。
犬のため息で考えられる3つの病気
1. 鼻腔狭窄(びくうきょうさく)
鼻腔狭窄とは、鼻腔が狭くなることで呼吸困難を起こしてしまう病気です。ため息をついていたり、同時に鼻水の症状がある場合、この病気であることが考えられます。こうした症状が見られる場合は一度病院に連れて行って診察してもらいましょう。
2. 気管狭窄(きかんきょうさく)
犬がため息をついている時、気管狭窄に罹っている可能性もあります。気管狭窄は気管に炎症を起こしたり、異物が入ってしまうことで気管支が狭まってしまう病気です。気管狭窄にかかると夕方以降にため息が多くなる傾向にあるため、このような症状が出た際も病院に診てもらいましょう。
3. うつ病
肉体的には健康でも、目や表情に力がなくなったり、気分が沈んで落ち込んでいるような様子でため息を連発するようであれば、うつ病のような精神疾患の可能性も考えられます。
犬のため息への対処法
犬が安心できる環境を整えてあげる
誤飲・誤食の危険性を排除する
犬は気になったものを口で咥える傾向にあるため、誤飲・誤食の恐れがある小物類は犬の口が届かない場所に置いておきましょう。
床には滑りにくい工夫を
床に滑りにくい工夫をすることも大切です。多くの家で使われているフローリングは、犬にとって滑りやすく転倒の危険があります。カーペットを敷いたりワックスを塗るなどして安全対策を行いましょう。
危険な場所には立ち入れないようにする
危険な場所に立ち入らない対策をすることも重要です。特にキッチンや物が多い場所は犬にとって多くの危険が潜んでいます。犬が近づけないようにガードを置いたり、ドアロックをかけるなどして犬の安全を確保してあげましょう。
ハウスの設置は愛犬が落ち着ける場所に
犬が落ち着いた環境で暮らせるために、サークルやケージを設置してあげましょう。部屋の中にこうした場所を確保することは難しいかもしれませんが、なるべくうるさくない落ち着いた場所でリラックさせてあげることが重要です。
十分にコミュニケーションをとる
適度な散歩や運動で気分転換をすることや、生活環境を整えることも大切です。引っ越しや家族が増えた、など、原因を簡単に取り除くことができない場合には、コミュニケーションを多めにとるなどして、慣れるまでの時間をサポートしてあげると良いでしょう。
体調が悪そうであれば病院で診てもらう
ため息はリラックスしている時などポジティブな時にすることもありますが、体調を崩している時などネガティブな時にすることも多いです。特に以下のケースでは注意が必要です。
- 呼吸しにくいため息
- ため息ばかりついている
- ため息とともに寝てばかりいる
その他の体調不良が原因で呼吸が荒れることもあるため、「いつもと様子が違うな」と感じたら早めに病院に診てもらいましょう。
ため息をつきやすい犬種
パグ、ボストンテリア、フレンチブルドッグはため息をつきやすい犬種として知られています。ため息をつきやすい原因としては、短頭種と呼ばれる鼻腔が狭かったり軟口蓋が長く垂れていたりといった体の特徴があげられます。これらの犬種を飼っている方はあらかじめため息が多いことを把握しておきましょう。
まとめ
本記事では、犬がため息をつく理由や対処法についてご紹介しました。犬がため息をつくことは、リラックス時などポジティブな時がある反面、体調に不調を感じている時などネガティブな側面もあります。
悪いため息を見過ごしてしまうと、後々病気を悪化させてしまうことにもなりかねません。
日頃から愛犬とコミュニケーションを取りながら、体調に異変がないか観察してあげましょう。