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愛犬にピーナッツを与えても平気?危険性や注意点、代用アイテムをご紹介

ピーナッツは私たちの食卓に欠かせないおつまみやお菓子として人気がありますが、愛犬に与えても大丈夫なのか気になったことはありませんか?「少しだけなら良いのかも」「でも健康に悪いと聞いたことがある」など、迷う飼い主の方も多いでしょう。

本記事では、犬にピーナッツを与えることのリスクや注意点、ピーナッツが犬に与える影響について詳しく解説します。愛犬の健康を守るために必要な知識を得たい方は、ぜひ最後までご覧ください。

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愛犬にピーナッツを与えない方が良い

犬がピーナッツを食べても、すぐに健康を害するわけではありません。しかし、ピーナッツには犬にとって特に有益な栄養が含まれていないため、あえて与える必要はありません。むしろ、積極的に食べさせるのは避けた方が良いでしょう。

そもそもピーナッツとはどんな食べ物?

ピーナッツの原産は南米で、中国を通じて江戸時代初期に日本へやってきました。ピーナッツは、マメ科の一年草です。種子の部分を食べますが、この種子は少し硬い殻にくるまれていて、地中で育ちます。

収穫の際には地面を掘り起こす必要があります。夏に咲いた花は地面に落ち、そこから地中で殻の中に実を付けます。これが、落花生(ちたから実がる)の由来とされています。

■ピーナッツはナッツではない

日本人にとって馴染み深い、ピーナッツ。

名前に「ナッツ」が入っていますがナッツの仲間ではありません。ナッツは「種実類」の木の実ですが、ピーナッツはエンドウ豆や大豆と同じ豆の一種です。

ナッツと同じく木になると思われがちですが、ピーナッツは地面の下で育つ豆の一種です。殻に覆われていますが、木の実ではありません。

本来は豆のピーナッツが、ナッツ類と混同されるようになったのは、ナッツ類の特長のひとつである固い殻を持っていることのほかにも、他のナッツ類と同じように濃厚な風味を持っていて、一緒に食べられる機会が多いために混同されることが多くなったようです。

■ピーナッツの栄養について

ピーナッツは畑の肉とも呼ばれる大豆と同じ豆の仲間です。

しかし、大豆やエンドウ豆との大きな違いのひとつに脂肪分が高いことがあります。脂肪の内訳は飽和脂肪酸が約20%、残りの約80%が不飽和脂肪酸。不飽和脂肪酸のうち、オメガ6と呼ばれるリノール酸が約30%、オメガ9と呼ばれるオレイン酸が約50%という構成になっています。

ピーナッツを絞った油は、酸化に強いオレイン酸が豊富で、アジア圏では加熱調理によく使われます。ビタミンEも豊富でオレイン酸とともに安定性を高めています。乾燥した痩せた土地などでも丈夫に育ち優れたエネルギー源となるピーナッツは、農業が上手く行かない時も人々の栄養補給に活用されてきました。

それだけに、現代の私たちや犬にとっては、ピーナッツを食べ過ぎてしまうことで、簡単に肥満に繋がりやすくなるので注意が必要です。

犬がピーナッツを食べてはいけない5つの理由

犬がピーナッツを食べてはいけない理由は以下の通りです。

1.高脂肪&高カロリーだから
2.食物繊維を多く含んでいるから
3.リンが腎臓の機能を低下させるから
4.マグネシウムが結石を形成しやすいから
5.カリウムが心臓麻痺を引き起こす可能性があるから

それぞれの理由について、以降で詳しく解説します。

1. 高脂肪&高カロリーだから

一般的に市販されているピーナッツ(殻なし、煎り)に含まれる栄養素を調べてみると、約半分(49.4%)が脂質(脂肪)で占められていることがわかりました。

脂肪は、犬の体に必要な三大栄養素(炭水化物、脂肪、タンパク質)のなかでも一番効率のよいエネルギー源ですが、過剰に摂取すると使われなかった分が体内に蓄積され、肥満の原因になります。

脂肪分の多いピーナッツは非常に高カロリーです。殻から出して煎ってあるおつまみ用のピーナッツは、100グラムで607kcalもあります。20粒程度で約120kcalあるため、人間よりずっと体の小さな犬にとっては、かなりハイカロリーな食べ物といえるでしょう。

高脂肪&高カロリーの食べ物を過剰に摂取すれば、肥満になるだけでなく、糖尿病や高脂血症といった心配も出てきます。さらに、膵臓の消化には膵臓から分泌される分解酵素が必要になるため、高脂肪の過剰摂取は膵臓に大きな負担をかけることになります。膵臓に疾患のある犬はとくに注意が必要です。

2. 食物繊維を多く含んでいるから

腸内環境を正常に保ち、便通をよくするためには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく含まれている食べ物が役立ちます。ピーナッツの場合は、水溶性食物繊維に比べて、不溶性食物繊維が20倍と圧倒的に多くなっています。

不溶性食物繊維は、腸内で水分を吸って便のカサを増し、便通を改善したり、腸内の善玉菌のエサになったりして腸内環境を整えてくれますが、必要以上にたくさん摂ると、軟便や下痢になる可能性もあります。

3. リンが腎臓の機能を低下させるから

リンは、カルシウムとバランスをとって骨や筋肉などを構成する必須栄養素です。そのバランスが崩れてリンが多くなると、カルシウムの吸収を阻んで、骨を壊してしまうため、過剰摂取しないよう注意が必要です。

リンを過剰に摂取すると腎臓に負担がかかり、腎機能が低下する可能性があります。腎臓病のある犬や加齢で腎機能が衰えている犬には、リンが豊富なピーナッツを与えない方が良いです。

4. マグネシウムが結石を形成しやすいから

ピーナッツには、マグネシウムが豊富に含まれています。マグネシウムは、心臓の健康維持や骨や歯を作るのに必要な栄養素ですが、多量に摂取すると結石を形成しやすくなるといわれています。マグネシウムなどのミネラル類はある程度、制限をする必要があります。

5. カリウムが心臓麻痺を引き起こす可能性があるから

カリウムの過剰摂取も、リンと同様、腎臓に負担をかけることになります。

カリウムが上手に体外に排出されず、血液中のカリウム濃度が上がると「高カリウム血症」になり、四肢の痺れや筋力低下、不整脈や心臓麻痺などの心臓機能障害を引き起こす可能性があります。健康な犬でも、ふだんからカリウムを摂り過ぎないよう注意が必要です。

ピーナッツに関する注意点

続いて、ピーナッツに関する注意点を解説していきます。

1. 大豆アレルギーを持っている愛犬には特に注意する

ピーナッツは大豆と同じマメ科です。大豆アレルギーがある犬は、同様のアレルギー症状を引き起こす可能性があるため、食べさせないようにした方が無難です。また大豆アレルギーがない犬でも、稀にアレルギー反応を生じる場合があります。

2. 小さくてうっかり誤飲してしまうので気を付ける

ピーナッツを犬にそのまま丸ごと与えると、誤飲してしまい、喉(のど)や食道に詰まらせることがあります。幼犬や高齢犬、チワワのような超小型犬には特に注意が必要です。腸に詰まると嘔吐を繰り返すなど、たった一粒でも、気管や消化管に詰まらせると大変なことになります。

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まとめ

本記事では、犬にピーナッツを与えることが避けられるべき理由や注意点について解説しました。ピーナッツは犬にとって毒性はありませんが、高脂肪・高カロリーで肥満や膵炎のリスクを高める可能性があります。

また、アレルギーや誤飲といった危険性もあり、愛犬の健康面でのメリットがほとんどないため、積極的に与える必要はありません。本記事の内容を参考に、愛犬の食事管理を見直してみてください。

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