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犬は生姜を食べられる?与える際の注意点やおすすめのレシピを紹介

生姜は、私たちの食生活や健康維持に役立つ食材として知られていますが、「愛犬に与えても大丈夫なの?」と不安に思う飼い主さんもいるのではないでしょうか?生姜には多くの健康効果が期待できますが、正しい与え方を知っておくことが大切です。

本記事では、犬に生姜を与えるメリットや注意点、さらには簡単に作れるおすすめレシピを紹介します。愛犬の健康を考えた食事に生姜を取り入れたい方は、ぜひ参考にしてください。

愛犬に生姜を与えても平気

愛犬に生姜を与えても平気です。生姜はショウガ科の植物。よく誤解されがちですが、ネギ科(タマネギやニンニクなど)の植物とは異なり、犬に中毒症状を引き起こす有害物質を含んでいません。適量であれば、生姜は犬の健康に良い影響を与える栄養成分を豊富に含んでいます。

ただし、生姜特有の風味が犬には合わない場合もあるので、嫌がる場合には無理に与えないようにしましょう。

生姜を子犬や老犬に与えても大丈夫?

生姜は子犬や老犬にも少量であれば与えても問題ありません。ただし、それぞれの年齢に応じた注意点があります。

子犬は消化器官がまだ発達途中のため、特に辛味成分に敏感です。生後6ヶ月以降から、ごく少量ずつ様子を見ながら与え始めるのが安心です。

対して老犬は、生姜の血行促進効果や免疫力向上の恩恵を受けやすい反面、消化能力が衰えていることが多いため、必ず加熱して辛みを和らげた状態で与えましょう。

生姜に含まれる主な栄養素

■生姜の根茎可食部100g当たりの栄養素■
・タンパク質 0.9g
・脂質 0.3g
・カリウム 270mg
・カルシウム 12mg
・マグネシウム 27mg
・リン 25mg
・鉄 0.5mg
・亜鉛 0.1mg
・銅 0.06mg
・水分91.4g
・β‐カロテン 5㎍
・ビタミンB1 0.03mg
・ビタミンB2 0.02mg
・ビタミンC 2mg
・総食物繊維 2.1g(水溶性0.2g、不溶性1.9g)
(文部科学省『日本食品標準成分表(八訂)増補』)

生姜の辛味成分は「ジンゲロール」と「ショウガオール」です。生の生姜に多く含まれる「ジンゲロール」は殺菌作用を持っており、消臭や食中毒予防として活用されています。

生姜を加熱・乾燥させると増える「ショウガオール」は、内部からポカポカと温めることができる成分で、巡りを改善や活性力の向上が期待できます。

また、生姜の香り成分には「シネオール」、「シトロネラール」、「ジンギベロール」、「ジンギベレン」などの精油成分と、抗菌性があると言われている「ジンゲロン」が含まれています。

これら生姜の辛味と香り成分は、防腐強壮利尿の作用があり、熱を冷まし、食欲を促し、消化を高め、風邪、咳、リウマチの痛みにも効くと考えられており、漢方では健胃、嘔吐、咳、むかつきなどの症状に用いられます。

このように生姜は健康的な身体を作るのに役立つ食材と言えるでしょう。

愛犬に生姜を与えるメリット・効果

愛犬に生姜を与えるメリット・効果は、以下の通りです。

  • 免疫力向上
  • 血行促進
  • 発汗促進・デトックス効果
  • 消化促進・食欲増進
  • 抗酸化作用
  • 疲労回復

それぞれのメリット・効果を詳しく解説します。

免疫力向上

辛み成分の「ジンゲロール」は、犬の免疫力を高める効果があります。免疫細胞のひとつである白血球を増やし、免疫機能を活性化することで、ウィルスなどに負けない強い身体を作ります。また、免疫反応を整える効果もあり、過剰な免疫反応で引き起こされるアレルギーや炎症を抑えてくれます。

血行促進

辛み成分の「ショウガオール」は血管を拡張させ血行を促進し、体を全身から温めてくれる働きがあります。この血行促進作用は、筋肉の血行不良が原因で起こる症状の改善、冷えや代謝の低下、細胞の栄養不足の解消にも効果が期待できます。

血行がよくなると細胞が活性化し、代謝が改善されるのでエネルギー消費が増えます。太りにくく痩せやすい身体になることで肥満を防ぎ生活習慣病予防にもつながるでしょう。

発汗促進・デトックス効果

生姜に含まれる「ジンゲロン」には、発汗作用があります。生姜には身体を温める働きがある一方で、実は熱を下げる作用もあるという一見矛盾した特徴を持っています。これは生姜特有の成分によって血行が良くなり発汗が促されることで、体内にこもった熱を外に逃がす効果につながるためです。

犬は主に肉球や鼻で体温調節を行いますが、この作用により体内の余分な熱や老廃物の排出が促進されます。

消化促進・食欲増進

生姜には消化酵素の分泌を促進する作用があり、愛犬の胃腸の働きを活性化させる効果が期待できます。辛味成分が唾液や胃液の分泌を促すため、食べ物の消化吸収がスムーズになります。食欲が落ちている時や食べムラがある愛犬にとって、少量の生姜は食欲を増進させる刺激剤になるでしょう。

また、生姜に含まれる成分は胃の運動を促進し、胃もたれや吐き気の緩和にも役立ちます。

抗酸化作用

生姜には、抗酸化成分が含まれており、犬の体内で発生する活性酸素を除去する働きがあります。活性酸素は日々の代謝や環境ストレスによって体内で発生し、過剰になると細胞を傷つけ、老化を早めたり、さまざまな病気のリスクを高めたりします。

生姜に含まれるジンゲロールやショウガオールには、この活性酸素を中和する効果があり、細胞の酸化ダメージから愛犬の体を守ってくれます。生姜の抗酸化作用により、老化予防が期待できるでしょう。

疲労回復

免疫力向上や血行促進、抗酸化作用などから、疲労回復が期待できるのも生姜のメリットです。生姜に含まれるジンゲロールやショウガオールには、運動後に生じる乳酸などの疲労物質を効率よく体外に排出する働きがあります。また、血行が促進されることで筋肉への酸素や栄養の供給が向上し、疲れた筋肉の回復を早める効果も期待できます。

アクティブな犬や、長時間の散歩やドッグスポーツを楽しむ愛犬にとって、疲労の蓄積を防ぐサポートになるでしょう。

愛犬に生姜を与える際の注意点

愛犬に生姜を与える際の注意点は以下の通りです。

  • アレルギーがないか確認する
  • 一度に量を与えすぎない
  • 生姜の加工品、生の生姜は与えない

それぞれの注意点について、詳しく解説します。

アレルギーがないか確認する

生姜にもわずかですがタンパク質が含まれており、アレルギーで体調不良を引き起こす場合もあります。生姜によるアレルギーは食後数時間〜数日後に現れるうえに、症状が分かりづらく気づかないことが多いです。愛犬に初めて生姜を与えるときは、少ない量からあげるようにしましょう。

もしも愛犬に生姜を与えた後に、皮膚のかゆみ、発赤、嘔吐、下痢などの異常が見られたら、生姜アレルギーの可能性を考え、すぐに与えるのを中止しましょう。症状が続く場合や重い場合は、すぐに獣医師に相談してください。

一度に量を与えすぎない

生姜は健康に良い食材ですが、一度にたくさん与えるのは避けましょう。犬によってはアレルギー反応を起こしたり、胃腸に負担をかけたりする可能性があります。

与える際は少量ずつ与え、体調に変化がないか観察するとよいでしょう。

また、生姜には独特の香りと辛み成分が含まれているため、愛犬にとって刺激が強かったり、香りを警戒して食べない場合は、お水やお湯で薄めてあげるとよいでしょう。辛みが苦手な犬には、加熱して辛みを和らげる方法も効果的です。愛犬の好みや反応に合わせて、適切な与え方を見つけてあげてください。

生姜の加工品、生の生姜は与えない

市販の手軽に使える生姜チューブがありますが、犬に与える際は注意が必要です。食品添加物や防腐剤、生姜以外の含有物が含まれていることが多く、生姜自体の分量が少ないので、生姜本来の効能を得るには適切ではありません。

また、紅生姜やガリなどの生姜の加工品も多く出回っていますが、これらもチューブと同様、塩分や糖分、着色料など犬には必要のない添加物が含まれています。人間用の加工品は愛犬の健康のためにはなるべく避けるようにしましょう。

また、生の生姜のすりおろしは少量なら基本的に問題ありませんが、辛味や祖刺激が強いこともあります。初めて与える場合や、胃腸が敏感な犬には、軽く加熱して辛味や刺激を和らげてから与える方が安心です。

なお、加熱することでショウガオールという成分に変化し、血行促進効果も高まるメリットがあります。愛犬に生姜を取り入れるなら、新鮮な生姜を自分ですりおろすか、軽く炒めるなどして与えるのがよいでしょう。

愛犬に生姜を与える際のおすすめレシピ

続いて、愛犬に生姜を与える際のおすすめレシピとして、以下の3つをご紹介します。

  • 生姜スープ
  • 生姜焼き
  • すりおろしてフードに混ぜる

それぞれのレシピをご紹介していきます。

生姜スープ

食前に低糖質の野菜を入れた生姜スープを摂ると、血糖値が上がりにくくなり、脂肪をため込みにくくなるメリットがあります。スープにすることで、生姜を取り入れやすくなる上、寒い季節には体の芯から温まるのでおすすめです。

<材料>
・茹で野菜(サツマイモ、キノコ類、人参、小松菜、ブロッコリー)・・・約10g
・鶏ささみ ・・・約10g
・生姜のすりおろし ・・・適量
・水

※分量は、愛犬の体重により適宜調整してください。

<作り方>
1)野菜はみじん切りにして、予め3分以上茹で、茹で汁は捨てる
2)1)と食べやすい大きさに切った鶏ささみ、水を鍋にかける
3)すりおろした生姜を加える
4)鶏ささみに火が通ったら、完成

※野菜のゆで汁には、結石の原因の可能性のあるシュウ酸などのミネラルが溶け出しているため、できれば茹で汁は捨てたほうがよいでしょう。

豚の生姜焼き

生姜を使った料理といえば、「豚肉の生姜焼き」を思い浮かべる人も多いはず。

豚肉に含まれるビタミンB1と、生姜に含まれるジンゲロンとショウガオールは、体の疲れを回復し、元気な体へと導きます。

なお、人間が作る生姜焼きには玉ねぎやニンニクなど犬に有害な食材が使われていることが多いので、愛犬に与える場合は必ずこれらの食材を除いた専用のレシピで調理する必要があります。

また、調味料も塩分が高いものが多いため、市販の生姜焼きのたれは使わず、犬用に塩分控えめで作るようにしましょう。

<材料>
・豚肉 ・・・適量
・生姜のすりおろし ・・・適量

<作り方>
1)豚肉は愛犬の食べやすい大きさに小さく切ります
2)すりおろした生姜に豚肉を加え、生姜の味が染み込むようにもみ込みます
3)2)をフライパンで炒めます(焦がさないように注意)

※テフロン加工のフライパンを使うと余分な油を引く必要がないため、脂質を抑えられます。油を使う場合には、菜種油、紅花油などの不飽和脂肪酸のものを使うとよいでしょう。

※腎臓や肝臓などに疾患があり、タンパク質制限が必要な場合には、「生姜スープ」で使用した「茹でた野菜」を豚肉と同量、混ぜて与えるとタンパク質比率を制限することができます。愛犬の健康状態に合わせてアレンジしてみてください。

すりおろしてフードに混ぜる

すりおろした生姜をフードに混ぜるのもおすすめです。すりおろした生姜をフードに混ぜる場合は、辛みを感じない程度の少量を与えるようにしましょう。すりおろすことで生姜の栄養成分が効率よく吸収され、消化にも負担がかかりません。

生姜は安全だけど、ネギ科の食べ物は危険

生姜は犬に安全な食材ですが、ネギ科の植物は犬にとって有毒であることをしっかり理解しておく必要があります。生姜はショウガ科に属する植物で、見た目や香りの特徴からネギと混同されることがありますが、全く異なる植物です。

ネギ科の植物には「有機チオ硫酸化合物」という犬に有害な成分が含まれています。この成分が犬の赤血球を破壊し、溶血性貧血や血尿を引き起こす可能性があります。重症の場合、急性腎不全に至ることもあるため、以下のネギ科植物は絶対に与えないようにしましょう。

【犬に与えてはいけないネギ科の食べ物】

  • 玉ねぎ
  • 長ネギ
  • ニンニク
  • ニラ
  • らっきょう
  • リーキ(西洋ネギ)
  • エシャロット

これらの食材を含む調理済み食品も犬には与えないように注意が必要です。ハンバーグやカレー、シチューなど、人間の食事には多くの場合ネギ科の野菜が使われていることを覚えておきましょう。

犬と生姜に関するよく質問

ここでは、犬と豆腐に関するよくある質問に回答していきます。

Q1:犬が生姜を食べても大丈夫?

犬は適量の生姜を食べても基本的に大丈夫です。ただし、初めて与える際は少量から始め、アレルギー反応や胃腸の不調がないか様子を見ることが大切です。目安としては、体重5kgの犬で小さじ1/4程度、10kgで小さじ1/3程度と、犬のサイズに合わせて調整しましょう。

Q2:犬が紅生姜・ガリを食べても大丈夫?

紅生姜やガリは犬には与えない方が良いでしょう。これらの加工品には、生姜そのものは犬にとって有害ではありませんが、調味料や添加物が含まれています。紅生姜には食塩や着色料、保存料などが使用されており、ガリには砂糖や酢、食塩などが含まれています。

塩分を過剰に摂取すると、犬の腎臓に負担をかけ、高血圧や脱水症状を引き起こす可能性があります。また、人工的な着色料や保存料は、犬の消化器系に悪影響を及ぼすことがあります。

Q3:犬に生姜を与えるメリットは?

生姜を犬に与えることで、以下のような健康上のメリットが期待できます。

  • 免疫力向上
  • 血行促進・体温調整
  • 消化促進・食欲増進
  • 抗炎症・鎮痛作用
  • デトックス効果
  • 抗酸化作用

ただし、メリットがあるからといって与えすぎると、胃腸への負担や消化不良を引き起こす可能性があります。犬の体格や健康状態に合わせた適量を守りましょう。

Q4:生姜は生のまま与えるべきですか、加熱したほうがいいですか?

生姜は生でも加熱しても犬に与えることができますが、それぞれメリットが異なります。生の生姜にはジンゲロールという辛味成分が豊富で、強い抗菌作用や免疫力向上効果が期待できます。

ただし辛味が強いため、犬によっては刺激が強すぎる可能性があります。一方、加熱した生姜はショウガオールという成分に変化し、血行促進効果や体を温める作用が高まります。

また、辛味が和らぐため食べやすくなるメリットもあります。初めて生姜を与える場合や胃腸が敏感な犬、老犬には加熱した生姜から始めるのが無難でしょう。どちらの場合も、必ずすりおろすか細かく刻んで与えてください。

Q5:生姜アレルギーの症状はどのようなものですか?

生姜アレルギーは比較的まれですが、犬によってはアレルギー反応を示す場合があります。生姜を与えた後に以下のような症状が現れたら、アレルギーの可能性を疑いましょう。

  • 湿疹
  • 腫れ
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 元気がない

生姜を初めて与えた後にこれらの症状が現れた場合は、すぐに与えるのを中止してください。症状が重い場合や長引く場合は、速やかに獣医師に相談することが大切です。アレルギーの有無を確認するためにも、最初は極少量から始めて様子を見るようにしましょう。

まとめ

本記事では、犬に生姜を与える際の注意点やメリット、適切な与え方を解説しました。生姜には免疫力を高める「ジンゲロール」、血行促進に役立つ「ショウガオール」などの成分が含まれ、犬の健康維持に役立つ食材です。

ただし、生姜は刺激が強いことから少量に留め、必ず加熱して与える必要があります。

また、アレルギーや体調の変化がないか観察しながら与えることが重要です。本記事を参考に、生姜を健康的に活用して愛犬の健康管理に役立ててください。

■愛犬に生姜を与えても平気
生姜は健康的な身体を作るのに役立ち、犬に与えても大丈夫な食材です。
ただし量としては少量、加熱した状態で与えるのが良いでしょう。

■生姜に含まれる主な栄養素
・タンパク質
・脂質
・カリウム
・カルシウム
・マグネシウム
・リン
・鉄
・亜鉛
・銅
・水分
・β‐カロテン
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンC
・総食物繊維(水溶性、不溶性)
(文部科学省『日本食品標準成分表(八訂)増補』)

 

■愛犬に生姜を与えるメリット・効果
・免疫力向上
・血行促進
・発汗促進・デトックス効果
・消化促進・食欲増進
・抗酸化作用
・疲労回復

■愛犬に生姜を与える際の注意点
・アレルギーがないか確認する
・一度に量を与えすぎない
・生姜の加工品、生の生姜は与えない

■愛犬に生姜を与える際のおすすめレシピ
・生姜スープ
・生姜焼き
・すりおろしてフードに混ぜる

■生姜は安全だけど、ネギ科の食べ物は危険
重症の場合、急性腎不全に至ることもあるため、ネギ科植物は絶対に与えない
【犬に与えてはいけないネギ科の食べ物】
・玉ねぎ
・長ネギ
・ニンニク
・ニラ
・らっきょう
・リーキ(西洋ネギ)
・エシャロット

■犬と生姜に関するよく質問
・Q1:犬が生姜を食べても大丈夫?
・Q2:犬が紅生姜・ガリを食べても大丈夫?
・Q3:犬に生姜を与えるメリットは?
・Q4:生姜は生のまま与えるべきですか、加熱したほうがいいですか?
・Q5:生姜アレルギーの症状はどのようなものですか?

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