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犬にセロリを与えても大丈夫?栄養素や適切な食べさせ方、注意点を解説

セロリはその水分量の多さとシャキシャキとした食感で知られています。その特有の香りや風味は、好き嫌いが分かれますが、犬の栄養管理の視点から考えて、セロリはどのような影響を与えるのでしょうか。今回は、セロリを与えても大丈夫なのか、犬に与えることで健康面のメリットがあるかどうか、与える際の注意点などを解説していきます。

基本的に犬はセロリを食べても大丈夫

セロリは、犬にとって無害な食材の1つですが、食物繊維が豊富であるため、一度に大量に摂取すると消化器系に負荷をかける可能性があります。ただ、犬がセロリを大量に摂取するケースは稀であること、調理する際に茹でればファイトケミカルを溶解することから、上記問題は発生しにくくなると考えられます。

犬は何歳からセロリを食べられる?

セロリはその食物繊維の豊富さから、犬の消化器系に負担をかける可能性があります。 特に幼犬やシニア犬は、消化機能が未発達だったり、老化による機能低下が考えられたりするため注意が必要です。セロリだけでなく、食物繊維を多く含む食材は、大量に摂取すると便秘や下痢の原因となることもありますので、摂取量には気を付けましょう。

また、セロリの硬い部分や繊維は、犬が食べる際に喉に詰まらせるリスクも考えられるため、セロリを細かく刻んで茹でるなどの工夫をしてから与えることをおすすめします。

犬が摂取すると得られるセロリの栄養素・成分

セロリを犬が摂取することで、様々な栄養素や成分が得られます。以下で、セロリの栄養素・成分を見ていきましょう。

1. 食物繊維

セロリは、栄養価が高く、特に食物繊維の含有量が豊富です。食物繊維は大きく分けて水溶性と不溶性の2つに分類され、どちらも重要な働きを持っています。

水溶性食物繊維は、その名の通り水に溶けやすく、糖質や余分なコレステロールの吸収を抑える効果があります。また、善玉菌の増殖を助けることで腸内環境を整える役割も持っています。

一方、不溶性食物繊維は、水に溶けにくく、便を増やす効果があります。これにより、便秘解消腸の動きをスムーズにする効果があります。

セロリが持つこれらの食物繊維は、便通の悩みを持つ犬にとってメリットとなります。セロリを食事に取り入れることで、犬の腸内環境の改善や便秘解消のサポートをすることができるでしょう。

2. カリウム

カリウムは筋肉の働きを助けたり、尿の排泄を促すことで余分なナトリウムを排出し、血圧の調節心臓の働きを助けたりする成分です。カリウムが不足すると、歩行不全、食欲不振、元気消失などの症状につながります。

ミネラルやビタミンは身体を形成する上で大切な成分ではありますが、多く摂れば良いというものではなくバランスがとても大切です。持病があり、特定の栄養素の制限が必要な場合には、セロリ単独で与えると持病が悪化するリスクがあるため、与え過ぎには注意しましょう。

3. βカロテン

βカロテンはカロテノイドの一種です。βカロテンから作られるビタミンAにはおもに皮膚や被毛の健康状態を保ち、丈夫な粘膜や歯をつくる作用があります。また、犬の場合、βカロテンは体内でビタミンAに変換されますが、必要な分だけがビタミンAに変換され、残りは肝臓に蓄えられて尿と一緒に排出されるので、ビタミンの過剰摂取になる心配もないとされています。

4.ビタミンB1・ビタミンB2

セロリにはビタミンB1(チアミン)とビタミンB2(リボフラビン)が含まれており、犬のエネルギー代謝や皮膚、被毛の健康を保つために必要な栄養素です。ビタミンB1は神経や筋肉の正常な働きをサポートし、ビタミンB2は細胞の修復や新陳代謝を助けます。

5. ビタミンC・ビタミンE

セロリに含まれるビタミンCとビタミンEは、抗酸化作用を持ち、犬の免疫力をサポートします。ビタミンCはコラーゲンの生成を助け、骨や関節、皮膚の健康に重要な役割を果たします。ビタミンEは、細胞を保護する抗酸化物質として、老化の予防や体の防御力を高める働きがあります。特にシニア犬にはうれしい栄養素です。

6. 水分

セロリは約95%が水分で構成されており、犬にとって水分補給の手助けになります。特に、食事から水分を十分に摂取できていない犬には、セロリを与えることで水分摂取量を増やすことができます。水分補給は消化を助け、腎臓の健康維持にも寄与するため、特に暑い季節や運動後にぴったりな食材です。

犬にセロリを与えるメリット・効果

セロリは犬の健康に多くのメリットがあります。まず、豊富な食物繊維が腸内環境を整え、便通を改善するのに役立ちます。さらに、セロリにはカリウムやビタミンC、ビタミンEなど、犬の免疫力や心臓の健康をサポートする栄養素が豊富です。

また、水分が多いため、暑い季節や運動後の水分補給にも適しています。適量を与えることで、愛犬の体調維持や健康促進に貢献できる食材です。ただし、与え過ぎには注意が必要です。

犬への適切なセロリの与え方

犬にセロリを与える際は、適切な量や大きさ、食べ方を守ることが大切です。セロリは犬にとって栄養価が高く、健康にも良い影響を与える食材ですが、与え方を間違えると消化不良や体調不良を引き起こすことがあります。

以下では、犬にセロリを与える際の「量」「大きさ」「食べ方」「保存方法」について詳しく紹介します。

犬はセロリを適量であれば安全に食べることができますが、食べ過ぎると消化器官に負担がかかり、下痢や嘔吐などの体調不良になる可能性があります。セロリを主食としてまとまった量を与えるのではなく、フードのトッピングやおやつとして与えるのが適切です。

適量のセロリを与えることで、新しい味や食感で楽しませることができ、食事のバリエーションが増えるでしょう。なお、与える際は、必ず茹でて柔らかくしてあげることが大切です。セロリの適量は以下の通りです。

・小型(3-5kg程度)      268~394g(3〜4茎 )
・中型(6-15kg程度)     452~899g(4~9茎 )
・大型(20-30kg程度)   1,115~1,512g(11~15茎)

大きさ

セロリは、食物繊維が豊富な野菜であり、大きめに切った状態で与えると、消化不良を起こし、下痢になる恐れがあります。細かく刻むことで消化しやすくなり、愛犬の胃腸に負担がかからずに食べられます。特に茎の筋はしっかりと取り除いて与えましょう。

食べ方

セロリは少量なら生でも食べられますが、基本的には茹でてあげた方が安全です。生のセロリは繊維質が硬いため、犬の消化器官に負担をかけることも。茹でることでセロリの繊維が柔らかくなり、消化がしやすくなります。

また、セロリには少量のシュウ酸も含まれており、加熱することでその影響を軽減できます。

保存方法

セロリは新鮮な状態で与えるのが理想ですが、余ったセロリを保存する際は、茎と葉を分けて保存すると良いでしょう。セロリの葉は湿気を多く含むため、長期間保存すると腐りやすいです。

一方、茎は比較的長持ちするため、保存時には茎と葉を分けて冷蔵庫で保管することをおすすめします。

保存する際は、セロリを湿らせたキッチンペーパーで包んでから保存袋に入れると、新鮮さを保ちながら保存できます。保存したセロリはなるべく早めに使い切ることが大切です。

犬にセロリをあげる際の注意点

ここでは、犬にセロリをあげる際の注意点を紹介します。

カリウムの摂取制限を行っている場合には与えない

加齢や腎臓病で腎臓の機能が低下していると、余分なカリウムを上手に体外に排出できなくなり、血液中のカリウム濃度が上がる「高カリウム血症」になる心配があります。

高カリウム血症は、痙攣や頻脈、不整脈などを引き起こす原因となり、重篤になると命に関わることも。シニア犬や腎臓病のある犬、心機能が低下している犬にセロリを与えるときは注意が必要です。

摂取しすぎると消化不良や腸に詰まる恐れがある

セロリの茎にあるスジは非常に繊維質が多く、犬の小さな消化管では完全に消化するのが難しいことがあります。特に大量に摂取した場合、これらのスジが消化管で絡み合って消化不良を起こし、最悪の場合、腸閉塞を引き起こす恐れもあります。

腸閉塞は非常に深刻な状態で、症状としては、下痢や嘔吐、腹痛、食欲不振などが見られます。愛犬にこれらの症状が出た場合には動物病院を受診しましょう。

アレルギーを考慮して初めは少量ずつ与えるようにする

ごく稀ではありますが、セロリにアレルギー反応を示す犬もいます。セロリをはじめて与える場合は、少量から与えるようにしましょう。また、あげる際には、茹でた方が安全です。アレルギー症状には、口の周囲や目のかゆみ、皮膚の発赤、下痢や嘔吐が挙げられます。このような症状が見られた場合には、すぐにセロリを与えるのを止め、獣医師の診察を受けてください。

セロリ以外のセリ科の野菜は大丈夫?

セロリ以外にも、セリ科に属する野菜は多数ありますが、それらは犬に与えても安全なのでしょうか。ここでは、セリ科の野菜を挙げ、それぞれの特性や注意点を紹介します。

にんじん

セリ科に属するにんじんは、ビタミンAや食物繊維が豊富で、犬にとっても健康的な食材です。視力をサポートしたり、腸内環境を整える効果があります。生のままだと繊維が硬く消化に負担がかかることがあるため、しっかり加熱し、細かく刻んだりすり潰したりして与えましょう。

三つ葉

三つ葉もセリ科に属する野菜で、栄養が豊富です。ビタミンやミネラルが多く含まれており、抗酸化作用もあります。

一方、その強い香りが犬には合わないことがあります。少量であれば問題なく与えることができますが、食べにくい場合もあるため、細かく刻んで少量から与えるようにしましょう。

パセリ

​パセリは犬に与えても基本的に安全な食材であり、ビタミンCやβカロテン、カリウムなどの栄養素が豊富です。​免疫力の向上や抗酸化作用、心臓の健康維持に寄与します。​

また、パセリに含まれるアピオールやピネンには菌の繁殖を抑える効果があり、口臭の予防にも効果が期待できます。​ただし、与える際は少量から始め、過剰摂取を避けるようにしましょう。

コリアンダー(パクチー)

コリアンダー(パクチー)は、セリ科の香草として犬にも与えることができますが、過剰摂取には注意が必要です。コリアンダーはビタミンCや抗酸化物質が豊富で、消化促進やデトックス作用があります。

しかし、その強い香りや味が犬によっては苦手な場合もあるため、少量から試して様子を見ながら与えるようにしましょう。

犬とセロリに関するよくある質問

ここでは、犬とセロリに関するよくある質問に答えていきます。

犬にセロリを与えても大丈夫ですか?

犬にセロリを与えることは基本的に問題ありませんが、少し注意が必要です。セロリは栄養が豊富で、犬の健康にプラスになることが多いですが、与え過ぎると消化不良を起こす可能性があります。

とくに小型犬や初めてセロリを与える場合は、少量から始めて、犬の反応を見ながら量を調整しましょう。また、セロリはあくまでおやつやトッピングとして与えるのがベストで、主食として与えることは避けるべきです。

セロリは犬にとってどんな栄養素が含まれていますか?

セロリに含まれている栄養素は以下のとおりです。

  • 食物繊維:腸内環境を整えるのに役立つ、便秘予防
  • カリウム:血圧の調整にも貢献し、腎臓の健康をサポート
  • βカロテン:ビタミンAに変換され、皮膚や被毛の健康を守る
  • ビタミンB1:エネルギー代謝をサポートし、神経や筋肉の働きを正常に保つ
  • ビタミンB2:細胞の修復や新陳代謝を助け、健康な皮膚や被毛を保つ
  • ビタミンC:抗酸化作用が強く、免疫力を高める
  • ビタミンE:皮膚や被毛の健康をサポートし、細胞の老化を防ぐ

セロリの葉と茎、どちらを犬に与えるべきですか?

栄養の面でいえば、茎よりも葉のほうがビタミン類や食物繊維が多いとされています。とはいえ、茎にも茎にもカリウムや水分が豊富に含まれており、栄養をまんべんなく摂取するなら一緒に与えるのがよいでしょう。

ただし、葉は香りが強いため、細かく刻んで少量与えるのが適切です。香りや味に敏感な犬には、葉をあまり多く与えない方が良いかもしれません。茎は硬いため、茹でて柔らかくしてから細かく刻み、消化しやすくして与えることをおすすめします。

セロリを犬に与える方法として、加熱した方が良いですか、それとも生で与える方が良いですか?

セロリは少量であれば生でも与えられますが、加熱した方が犬には優しいです。

生のセロリは繊維が硬く、消化に負担をかけることがありますが、加熱することで繊維が柔らかくなり、消化がスムーズになります。セロリを与える際は、茹でるか蒸すなどしてから与えましょう。

セロリにアレルギー反応を示す犬はいますか?
その場合、どうすればいいですか?

セロリはまれにアレルギー反応を引き起こすことがあります。アレルギー症状として、皮膚のかゆみや発疹、嘔吐、下痢などが見られることがあります。もし初めてセロリを与えて、症状が出た場合はすぐに与えるのをやめ、獣医師に相談することが大切です。

アレルギー反応が確認された場合、セロリを今後与えるのは避けるべきです。愛犬がアレルギー反応を示さないかどうか、少量から慎重に与えながら確認していきましょう。

セロリは犬が食べても安全な食材

セロリは安心して犬に与えることができる食材の一つです。豊富な水分と栄養素(ビタミンやミネラル)、そして食物繊維が健康維持をサポートするでしょう。しかし、セロリを与える際にはいくつか注意が必要です。与える量や茹でるなどの工夫をしながら、愛犬とともに健康な食事を楽しみましょう。

■基本的に犬はセロリを食べても大丈夫

■犬は何歳からセロリを食べられる?
・幼犬や老犬であっても、セロリを与えることは特に問題ない

■犬が摂取すると得られるセロリの栄養素・成分
・①食物繊維、②カリウム、③βカロテン、④ビタミンB1・ビタミンB2
⑤ビタミンC・ビタミンE、⑥水分 を摂取できる

■犬にセロリを与えるメリット・効果

■犬への適切なセロリの与え方
・適切な量を、細かく刻んで茹でると安心

■犬にセロリをあげる際の注意点
・カリウムの摂取制限を行っている場合には与えない
・摂取しすぎると消化不良や腸に詰まる恐れがある
・アレルギーを考慮して初めは少量ずつ与えるようにする

■セロリ以外のセリ科の野菜は大丈夫?
・にんじん
・三つ葉
・パセリ
・コリアンダー(パクチー)

■犬とセロリに関するよくある質問
・犬にセロリを与えても大丈夫ですか?
・セロリは犬にとってどんな栄養素が含まれていますか?
・セロリの葉と茎、どちらを犬に与えるべきですか?
・セロリを犬に与える方法として、加熱した方が良いですか、
  それとも生で与える方が良いですか?
・セロリにアレルギー反応を示す犬はいますか?
 その場合、どうすればいいですか?

■セロリは犬が食べても安全な食材

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