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犬はオオカミを先祖に持つ肉食動物なので、生肉を食べても問題ありません。生肉には、消化吸収しやすいなどのメリットが多くありますが、場合によっては注意も必要です。
ここでは犬に生肉を与えることのメリットや、安全面、衛生面など、気を付けるべきことについて解説していきます。
犬は生肉を食べても問題ない
犬の先祖であるオオカミは、狩りをして動物の生肉を食べていたので、犬が生肉を食べても問題はありません。
生肉は「一番自然な食べ物」とも言えますので、犬に生肉を与えることは悪いことではないでしょう。
犬に生肉を与えるメリット
1. 生肉ならではの栄養を取れる
生肉は良質なタンパク質のほか、ビタミンB群やミネラル、酵素などを豊富に含む食品です。お肉に含まれる一部の栄養素や酵素は、加熱調理によって壊れてしまうものも多いので、ある程度完全な形で摂るには生肉で食べるのが一番です。
2. 骨や筋肉が丈夫になる
生肉には骨や筋肉の新陳代謝をサポートする働きのあるビタミンB群や食物酵素が多く含まれているので、骨が良くなったり筋肉のつきが良くなったりする効果も期待できます。
3. 不足しがちな水分を摂取できる
多くの飼い犬が主食にしているドライフードは、水分量が少ないので犬が水分不足に陥りがちです。生肉は加熱した肉よりも水分を多く含むので、生肉を犬に与えるのは自然な水分補給としてもおすすめです。
4. 歯磨きの代わりになる
繊維があり嚙み切りにくい生肉は、かじりつく度に歯垢が取れるので、歯磨き効果も期待でき、歯周病予防にも繋がります。
5. 食事の食いつきが良くなる
生肉は肉本来の食感や味、匂いがあり、犬の食いつき・食欲アップにおすすめです。
また、お肉の部位によって食感が異なるので、バリエーションを増やせるというメリットもあります。
6. ダイエット効果がある
生肉には肥満に繋がりやすい糖質が少なく、水分量も多いため、ドッグフードに比べると量のわりにカロリーが低い傾向にあります。
また、咀嚼することで満腹中枢への刺激に繋がるので、生肉を食いちぎり、よく噛むことはダイエットにも効果的です。生肉の消化酵素が消化する力や代謝を上げ、良い影響を与えてくれます。
犬に生肉を与える際の注意点
生食用のものを選ぶ
通常スーパーなどで売っている肉は加熱用なので非加熱で与えてはいけません。
専門業者が衛生管理をして適切に処理した、「生食用」のものを与えましょう。
細菌や寄生虫に注意する
生肉には「サルモネラ菌」や「カンピロバクター菌」、「腸管出血性大腸菌」といった細菌が潜んでいる恐れがあります。そのような細菌に感染すると食中毒による下痢や嘔吐、場合によっては重篤な症状が出ることも考えられます。
また生肉に含まれる「トキソプラズマ」「有鉤条虫」といった寄生虫の感染によって発熱や元気がなくなる、食欲不振が引き起こされることがありますので、犬の体調に問題がなくても、犬の便などを通じて人に感染する場合も考えられるため注意が必要です。
生肉を買ったら新鮮なうちに与える
犬に与える生肉は、人が食べても問題のない新鮮で安全なもの、生食用として加工・販売しているものを選ぶことが大切です。そして、生の肉類は雑菌が増えないためにも、使用するまで冷凍しておき解凍後はなるべく早く、翌日までには使用すると良いでしょう。
生肉の単独使用は避ける
シニア犬や、腎臓、肝臓など内臓疾患がある場合には、生肉単独だと、タンパク質が高く、内臓に負担をかけてしまうことがあります。必ず、茹で野菜をミックスして与えましょう。
《茹で野菜の作り方》
◆サキニコブ(血糖値を上げにくい野菜)
…サツマイモ・キノコ・ニンジン・コマツナ・ブロッコリー
いずれも必ず細かくみじん切りし、3分以上茹でて、ゆで汁は捨てましょう。
※焼く、蒸す、レンジはNG
生肉:茹で野菜=1:1
特にシニア期や内臓疾患のある愛犬ちゃんにはこの様な工夫をしてあげると無難でしょう。
犬に生肉を与える際の適量は?
本来、犬に必要な栄養素は、総合栄養食であるドッグフードで摂ることが出来ます。
一方、生肉は栄養豊富ではありますが、これだけでは十分ではありません。
そのため与える時は食事のトッピングやおやつ等として、一日の必要カロリーの10~20%程度に抑えましょう。
まとめ
犬はもともと肉食動物なので、生肉を食べても問題ありませんが、与える際には肉の安全面や衛生面に注意が必要です。また、生肉は加熱調理で壊れてしまう栄養素や酵素を摂ることができ、肉本来の食感や味、匂いで食欲アップも期待できます。
ただし、生肉は栄養豊富ではありますが、これだけでは十分ではないので、ドッグフードをメインにトッピング程度に抑えて与えると良いでしょう。
■犬は生肉を食べても問題ない
■犬に生肉を与えるメリット
1.生肉ならではの栄養を取れる
2.骨や筋肉が丈夫になる
3.不足しがちな水分を摂取できる
4.歯磨きの代わりになる
5.食事の食いつきが良くなる
6.ダイエット効果がある■犬に生肉を与える際の注意点
・生食用のものを選ぶ
・細菌や寄生虫に注意する
・生肉を買ったら新鮮なうちに与える■犬に生肉を与える際の適量は?
ドッグフードのトッピングやおやつとして
一日の必要カロリーの10~20%が目安