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犬の皮膚が黒い?考えられる9つの病気や原因、対処方法を紹介

愛犬の皮膚が黒ずんでしまう原因はさまざまです。今回は、皮膚の黒ずみが発生する代表的な疾患についてご紹介します。

犬の皮膚が黒い場合に考えられる病気9選

1. アレルギー性皮膚炎

アレルギーとは、体を守る免疫が特定の物質(アレルゲン)に過剰に反応している状態のことです。犬がアレルゲンに感作して生じる皮膚炎をアレルギー性皮膚炎といいます。

アレルゲンとしては、食事性のもの、薬物や草などの接触性のもの、ノミ、ダニ、花粉など、様々なものがあります。アレルギー性皮膚炎は痒みや赤い発疹、脱毛などを引き起こし、皮膚の免疫反応によって、色素沈着という形で、皮膚が黒くなることがあります。

2. アトピー性皮膚炎

アレルギーの中でも、環境中のアレルゲン(ダニやハウスダスト、花粉など)によって引き起こされるものを、アトピー性皮膚炎といいます。アトピー性皮膚炎の犬は、皮膚の表面にある角質層や皮脂膜の働きが低下しているため、皮膚のバリア機能が低くなっていると言われています。

皮膚バリア機能は、外部からの刺激やアレルゲンから皮膚を守る役割を担っています。そのため、皮膚バリア機能が低下すると、微細なアレルゲンが皮膚内部に侵入しやすくなり、アレルギー反応が起こりやすくなります。

季節性アトピー性皮膚炎は、気温や湿度の上昇によって症状が悪化する特徴があります。急性期では、軽度の痒みや赤み、ぶつぶつなどの皮疹が現れます。慢性化すると、皮膚の色素沈着や苔癬化などの二次変化を起こすことがあります。

3. 接触性皮膚炎

接触性皮膚炎は、皮膚にシャンプー・洗剤などの薬物や消毒剤が接触することにより症状がでます。また、プラスチック製の食器やおもちゃ、首輪やカーペットなどによって炎症が起こることもあります。接触した場所によって、症状が現れる場所が異なります。

例えば、食器やおもちゃなどのアレルゲンに反応した場合、口の周りやあご、鼻などの部位に症状が現れます。また、胸やおなか、足の裏などにも症状が現れることがあります。

疥癬の主な症状は、激しいかゆみ、皮膚の炎症による赤み、そしてかきむしりによる脱毛と色素沈着です。

4. クッシング症候群

クッシング症候群は、コルチゾールというホルモンの過剰分泌によって引き起こされる病気です。コルチゾールは副腎から分泌されるホルモンで、ストレスや炎症などの際に分泌量が増えます。クッシング症候群には、副腎から過剰なコルチゾールが分泌される「自然発生型」と、ステロイド剤の長期使用によって引き起こされる「医原性型」の2種類があります。自然発生型はまれで、医原性型の方が多く見られます。

クッシング症候群の一般的な症状は多尿多尿ですが、皮膚症状としては、対称性の脱毛、皮膚の菲薄化(ひはくか)、色素沈着などがあります。また、毛穴に角質や皮脂が詰まって黒く見える「面皰」も見られます。

5. 甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症は、甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンが不足することで起こる病気です。甲状腺ホルモンは、体の代謝を促進するホルモンで、不足すると代謝が低下し、さまざまな症状が現れます。

症状としては、元気や活力がなくなり、眠気が増す、体温が低下するなどが一般的です。また、皮膚症状として、鼻筋・横腹・陰部周囲・尾部などに脱毛や黒ずみ、フケ、ベタつきなどが見られることがあります。

さらに、皮膚のバリア機能が低くなると、膿皮症・マラセチア皮膚炎・ニキビダニ症など、二次感染症を併発することがあります。

6. 毛包虫症(ニキビダニ症)

毛包虫症は、ニキビダニによる寄生虫性皮膚病です。ニキビダニは、哺乳類の皮膚に寄生する寄生虫で、ほぼすべての動物に寄生していると言われています。

毛穴に寄生するため、毛穴周囲の皮膚に影響を与えやすく、脱毛や黒ずみなどの症状がよく見られます。

毛包虫の増殖に加え、二次的な細菌感染や毛包炎を起こすと、膿皮症を併発することもあり、痒みや腫れが強くなります。

7. 疥癬(かいせん)症

疥癬は、ヒゼンダニというダニによって発生する皮膚の感染症で、激しいかゆみが特徴です。ヒゼンダニは犬の毛のない皮膚に寄生し、耳、肘、お腹、かかとに赤み、フケ、脱毛などの症状を引き起こします。

ヒゼンダニが増殖すると、ダニの糞や死骸に対するアレルギー反応によってかゆみがさらに強くなります。このかゆみは、アレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎などの他の皮膚疾患と似ているため、注意が必要です。

しかし、疥癬の痒みはアレルギー性とは異なり、すぐに強くなります。症状が進行すると、犬はかきむしりすぎて脱毛し、皮膚は赤みを帯びて黒ずんでいきます。

8. 悪性黒色腫(メラノーマ)

黒色腫とは、メラニンを産生する細胞が腫瘍化したもので、良性と悪性があります。ほくろのような黒い斑点から、黒いドーム状の膨らみができます。

黒色腫は皮膚以外にも、口腔内・まぶた・眼球内・皮膚と粘膜の境界部・爪の根元にもできます。口腔内、まぶた以外の皮膚と粘膜の境界部や爪の根元に発生する黒色腫は、約半数が悪性です。

悪性の場合は、腫瘍が急速に大きくなるのが特徴です。

9. 良性黒色腫(メラノサイトーマ)

メラノサイトーマは、メラニン色素を産生するメラノサイトから発生する良性腫瘍です。腫瘍細胞に異型性や核分裂像が見られないため、悪性黒色腫(メラノーマ)とは区別されます。

メラノサイトーマは、体や頭部など、広範囲に発生することがあります。皮膚表面にポツンとした黒色のしこりとして現れるケースが多いです。ですが、転移の頻度は低く、外科手術で切除すれば根治が期待できます。

犬の皮膚に黒い箇所が見つかった時の対処法

犬の皮膚が黒くなる原因は、感染症やホルモン異常などの比較的軽度なものから、メラノーマなどの悪性腫瘍まで、多岐にわたります。

皮膚が黒くなるメカニズムについては、まだ完全には解明されていません。そのため、原因を特定するには、皮膚の状態や、その他の症状、飼育環境などの情報を総合的に判断する必要があります。

もし、愛犬の皮膚に黒い変化が見られたら、早めに動物病院を受診しましょう。皮膚科を得意とする動物病院であれば、原因を正確に診断し、適切な治療を受けることができます。

皮膚の黒ずみの原因は、皮膚のトラブルだけではありません

皮膚の黒ずみの原因になる疾患に対応したフードと、
体に要らない物を吸着し排出、皮膚の炎症を鎮め、バリア機能を高めるサプリメント

まとめ

愛犬の皮膚が黒くなっている、背中やお腹に黒いおできのようなものがある事は珍しい事ではありません。

実は犬の皮膚は薄く繊細であるため(皮膚バリアが弱い)、皮膚の感染症やアレルギー性皮膚炎といった皮膚病が起こりやすいのです。皮膚が黒ずんでいる場合には、愛犬が皮膚病を発症しているサインかもしれません。

また皮膚は体の中で1番大きな臓器であり、皮膚に異常が起きているということは免疫力が低下するような疾患(ホルモン病や腫瘍など)が隠れていることもありますので、皮膚症状のサインを見逃さずに動物病院を受診することが重要です。

■犬の皮膚が黒い場合に考えられる病気9選
1.アレルギー性皮膚炎
2.アトピー性皮膚炎
3.接触性皮膚炎
4.クッシング症候群
5.甲状腺機能低下症
6.毛包虫症
7.疥癬症
8.悪性黒色腫
9.良性黒色腫

■犬の皮膚に黒い箇所が見つかった時の対処法
皮膚科を得意とする動物病院へ連れて行く


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