犬のかゆみの原因は?対処法や予防法、起きやすい犬種と合わせて解説 | 和漢・みらいのドッグフード公式ブログ
ペットの健康寿命の鍵は食材選び 食べ方が9割
みらいのドッグフード
みらいのキャットフード
アトピー性皮膚炎

犬のかゆみの原因は?対処法や予防法、起きやすい犬種と合わせて解説

愛犬と日頃生活していると、かゆそうな仕草を見せることがあるかもしれません。実は犬のかゆみは皮膚疾患の症状の可能性が高いため注意が必要です。そこで本記事では、愛犬がかゆがる原因や対処法、予防法について解説します。

犬の皮膚のかゆみの原因とは

タンパク質過多

タンパク質は体をつくる上で大切な栄養素で、肉や魚などから摂ることが出来ます。タンパク質を摂ると、通常血行がよくなりますが、タンパク質の過剰摂取は、体質によっては赤みやかゆみの原因になる場合があります。

皮膚感染症にかかっている

細菌や真菌が皮膚で増殖すると、かゆみなどの症状を引き起こすケースがあります。

以下のようなものが一般的です。

マラセチア皮膚炎
膿皮症
皮膚糸状菌症

アレルギー反応

犬のアレルギーは、ハウスダスト、花粉、食事など自宅内外の環境によって引き起こされ、主に「食物・添加物アレルギー」と「アトピー性皮膚炎」に分類されます。

■食物・添加物アレルギー

犬の食物・添加物アレルギーは、特定の食品や食品添加物など、主にタンパク質に対する過敏反応によって引き起こされる疾患であり、「食物過敏症」とも呼ばれます。

アレルギーの主な原因となる食べ物には牛肉、鶏肉、ラム肉、卵、乳製品、大豆、トウモロコシ、小麦がありますが、他の食品や食品添加物のタンパク質もアレルゲンになる可能性があります。

皮膚の炎症やかゆみ、下痢や軟便などの消化器系の問題が現れることがあり、アトピー性皮膚炎など他の過敏症を併発することもあります。

犬が急にかゆみを示す場合、食事の変更が原因である可能性があります。また、タンパク質不足やフードの与えすぎは免疫力の低下を招く要因となるため、注意が必要です。

 

■アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、犬の約1割が罹患する一般的な病気で、遺伝的な素因が関与しています。特に、柴犬やシーズー、ウェストハイランドホワイトテリア、フレンチブルドッグ、ゴールデンレトリーバーなどの犬種に多く見られます。

この病気は、通常は無害な環境にあるアレルゲン(ハウスダスト、花粉、カビ、イエダニ、動物のフケ)に対して体が過剰に反応し、皮膚に激しいかゆみや炎症を引き起こします。

アトピー性皮膚炎の犬は皮膚のバリア機能や保湿力が低下しており、常在菌の増殖によって症状が悪化することもあります。若い時期に発症しやすく、一度発症すると完治が難しいため、症状を管理することが重要です。

寄生虫がついている

ノミシラミマダニなどの寄生虫によりかゆみが起こります。特にヒゼンダニが引き起こす疥癬は非常に強いかゆみを伴い、犬が体を掻きむしることで症状が広がりやすくなります。

これらの寄生虫は他のペットや人間にも感染する可能性があるため、愛犬がかゆみを示した場合は速やかに動物病院で診察を受けましょう。

また、春以降の暖かい時期には、屋外や草むらでのダニの感染に特に注意が必要です。日頃から愛犬の体を定期的にチェックし、寄生虫が付着していないか確認することで予防に繋がります。

ストレスを感じている

犬がしっぽを噛んだり、足先や体を舐めたりかじったりする行動は、ストレスの兆候かもしれません。生活環境の大きな変化、長時間の留守番やケージ内での過ごし方などがストレスの原因となることがありますので注意しましょう。

ストレスは直接かゆみを引き起こしません。しかし、犬の自律神経に影響を及ぼすことで免疫力が低下し、結果的にかゆみや皮膚炎の悪化につながる可能性があります。

皮膚が乾燥している

空気の乾燥は犬の皮膚の乾燥とかゆみの原因となります。

特に寒い時期に暖房器具を使用することで室内の空気が乾燥し、愛犬の体温上昇と血流の改善がかゆみを悪化させる可能性があります。エアコンの使い過ぎや外気の乾燥に気をつけ、特に冬場は暖房器具の使用による室内の乾燥に注意しましょう。

換毛期のかゆみ

換毛期は犬の毛が生え変わる時期であり、春と秋の年に2回やってきます。この期間は約1ヶ月かけて古い毛が抜けて新しい毛に生え変わります。しかし、毛がうまく生え変わらないと毛玉ができ、これが細菌の増殖を促し、かゆみの原因となる場合があります。

犬のかゆみへの対処法・予防策7つ

1. 原因を特定する

まず、かゆみの原因を特定することが大切です。ただし、考えられる原因は多岐にわたり、皮膚の異常やノミ・ダニなどの寄生虫、季節や環境、さらには食べ物などが含まれます。

例えば、ノミ・ダニが原因であれば予防薬駆除薬を使用することで改善することができますし、食品が原因の場合はフードを見直すことで改善することがあります。 また、アレルギー性皮膚炎の場合は原因の特定が重要であり、獣医師に相談することが必要です。

このように、かゆみの原因によって異なる対処が必要になるため、注意が必要です。

2. 食事を見直す

食事が原因でかゆみが起きている可能性も考えられます。

■高比率なタンパク質
肉や魚などに含まれるタンパク質は非常に有効な栄養素ですが、摂りすぎるとかゆみを引き起こすことがあります。ドライフードのタンパク質が30%以上であったり、トッピングとして肉や魚を多く与えたりした際にかゆみが生じている場合は、注意が必要です。

■粗悪なタンパク質
出どころが不明な肉やそういった肥料を使った飼育肉、残りもの(端切れ)の部位、薬品(ホルモン剤、抗生物質、成長促進剤、抗菌剤等)が使用されているケースもあります。

■粗悪な脂質
低品質な動物性油脂や粗悪な油脂は、酸化体質をさらに悪化させ、ベタベタ肌やカサカサ肌など、さまざまな皮膚トラブルの原因となります。

■粗悪な穀物や乳製分
遺伝子組み換え作物や消化の悪い穀物農薬乳成分は皮膚トラブルの元になります。

上記以外にも、アレルギーの主な原因となる牛肉、鶏肉、ラム肉、卵、乳製品、大豆、トウモロコシ、小麦などには注意が必要です。

また、かゆみの種類によってはタンパク質の量を調整する必要があり、栄養不足から来るものか?過剰栄養から来るものか?を判断することが重要です。

特に肉や魚などのタンパク質は血行促進効果が高いため、あげすぎると過剰栄養によってかゆみが強く出ることがありますので注意が必要です。

高タンパクな肉や魚は、単独で与えるとデメリットとなりますが、適切な量の茹で野菜と混ぜ、タンパク質を薄めてあげることで、本来のメリットを生かすことができます。

かゆみの愛犬への食事の選び方としてはこちらのページも参考にしてください。https://mirai-dog.com/DGT/blog/yakuzen/inu-hihubyou/

3. ブラッシングをする

皮膚の健康を維持するためには、適切なブラッシングが欠かせません。抜け毛が残ると皮膚が蒸れやすく、これが皮膚病の原因になることがあります。定期的なブラッシングで抜け毛を取り除き、同時に皮膚の状態を確認しましょう。

定期的に行うことで皮膚の異変を早期に発見し、対処することが出来ます。たとえ短時間でも、毎日ブラッシングを行う習慣を取り入れて、愛犬の皮膚病を予防し、健康状態を良好に保ちましょう。

4. シャンプーをする

シャンプーは、汚れや臭いを除くだけでなく、かゆみ予防にもつながります。

■シャンプーの方法
お湯で汚れやアレルギー物質を洗い流すことが推奨されています。

シャンプー時には、犬の体を強くこすらずに、マッサージするように優しく洗うことが大切です。手で泡立ててから洗うと良いでしょう。

■シャンプー後の処置
シャンプー後は、タオルドライを基本とし、ドライヤーは必要に応じて使用しましょう。また、使用する際は、体から離すことで皮膚の乾燥やかゆみを防ぐことができます。

■シャンプーの選択
人間用ではなく、必ず犬用のシャンプーを使いましょう。

5. スキンケアで保湿をする

犬も乾燥すると皮膚がカサつき、かゆみを起こします。しかし、しっかり保湿すれば乾燥を防ぎ、かゆみを軽減できます。

また、シャンプーで汚れや細菌を落とした後の保湿も重要です。一般的な保湿成分は、セラミド、オートミール、スクワラン、ヒアルロン酸、コラーゲンなどが挙げられます。獣医師に相談し、適切な犬用の保湿剤を選びましょう。

6. 病院で診てもらう

かゆみがごく軽度の場合は自宅で様子を見ても構いませんが、脱毛や腫れ、かゆみがひどいと感じた場合は、動物病院を受診しましょう。

・かゆみはいつから始まったのか
・最初にかゆがり始めたのはどこか
・今はどこが一番かゆいのか
・かゆみが増すもしくは、治まる時期があるか
・今食べているドッグフードやおやつは何か
・ノミとダニの予防をしているか
・使用している薬があるか
・使用中のシャンプーは何か

上記を記録して獣医師に伝えると、診断や治療の助けになります。

7. 寄生虫をケアする

犬のかゆみの原因にはノミやダニなどの寄生虫があります。これらの寄生虫は犬の皮膚に侵入することで、かゆみや炎症を引き起こします。寄生虫は外出時に接触したり、人間が持ち込むこともあるため屋内飼育でも予防が必要です。

具体的には、定期的な駆除薬を使用したり、定期的な掃除、散歩後に体に寄生虫がついていないかチェックしてあげましょう。これらの対策を徹底することで、寄生虫の付着リスクを抑えられます。

皮膚のかゆみが起きやすい犬種

かゆみが起こりやすい犬種としては、

・柴犬
・シーズー
・フレンチブルドッグ
・ゴールデンレトリバー
・ウエストハイランドホワイトテリア
・チワワ

などが挙げられますが、基本的に全犬種、幼犬やシニア犬に関わらず、皮膚病にかかる可能性がありますので、日頃から注意が必要です。

犬の皮膚のかゆみに関するよくある質問

Q. 犬の皮膚病は人にうつる?

犬の皮膚病の中には人にうつるものがありますが、すべての皮膚病が人にうつるわけではありません。人に感染する可能性のある皮膚病には、疥癬や白癬があります。

■疥癬(かいせん)
犬の疥癬は、ヒゼンダニによって起こる皮膚病です。これは人にも一時的に感染する可能性があるので注意が必要です。

■白癬(はくせん)
これは真菌による皮膚病であり、人にも感染する可能性があります。特に免疫力が低下していると、感染しやすくなります。

これらの病気を防ぐためには、愛犬の衛生管理を徹底し、万が一皮膚病にかかった場合は速やかに治療を行うことが重要です。特に免疫力が低い人は、愛犬と接触する際は注意が必要です。疑いのある症状がある場合は、獣医師や医師に相談することをお勧めします。

Q. 人用の保湿クリームを犬に使ってもいいの?

人間用の保湿クリームも成分に気を付ければ使用可能ですが、基本的には犬用の保湿クリームを選んで頂いた方が安全です。

・pH値の違い
犬の皮膚のpH値は人間のものとは異なり、人間用の製品は犬の皮膚に刺激を与える可能性があります。

・成分の違い
人間用の製品に含まれる香料や保存料が、犬の皮膚に刺激を与えたり、アレルギー反応を引き起こしたりする場合があります。

・摂取リスク
犬は体を舐める習性があるため、人間用の保湿クリームを舐めることで、消化器系に問題を起こすこともあります。

どうしても人間用の保湿クリームを使用する場合は、保存料、香料などが無添加で、口にしても安全な材料のみで作られているものにしましょう。

Q. 犬の皮膚が赤くなる原因は何ですか?

・タンパク質過多による血行促進
・換毛期の肌トラブル(細菌繁殖)
・アレルギー性皮膚炎
・アトピー性皮膚炎
・細菌・真菌の繁殖(膿皮症・マラセチア皮膚炎・皮膚糸状菌症など)
・寄生虫の感染(ノミ・ダニ・シラミなど)

などが挙げられます。

まとめ

犬の皮膚のかゆみの原因はさまざまであり、それぞれに合った治療をすることが大切です。

皮膚病は内臓疾患などとは異なり、目で見て確認できるため、日々のスキンシップを通じて早期発見に繋げることができます。また、犬の皮膚のかゆみはほとんどの場合コントロール可能ですので、かゆみが気になる場合は獣医師に相談すると良いでしょう。

■犬の皮膚のかゆみの原因
・タンパク質過多
・皮膚病にかかっている
・アレルギー反応が出ている
・寄生虫がついている
・ストレスを感じている
・皮膚が乾燥している
・換毛期によるかゆみ

■犬のかゆみへの対処法・予防策7つ
1.まずは原因を特定する
2.食事を見直す
3.ブラッシングをする
4.シャンプーをする
5.スキンケアで保湿をする
6.病院で診てもらう
7. 寄生虫をケアする

■皮膚のかゆみが起きやすい犬種
・柴犬
・シーズー
・フレンチブルドッグ
・ゴールデンレトリバー
・ウエストハイランドホワイトテリア
・チワワ

■犬の皮膚のかゆみに関するよくある質問
Q.犬の皮膚病は人にうつる?
Q.人用の保湿クリームを犬に使ってもいいの?
Q.犬の皮膚が赤くなる原因は何か?

 

犬の癌・腫瘍や腎臓病や肝臓病など特別療法食シリーズ 犬の腎臓病や肝臓病など特別療法食シリーズ

RELATED POST