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犬に魚肉ソーセージを与えても平気?ダメな理由や犬用ソーセージを紹介

魚肉ソーセージは、人間にとってはハムやウィンナーよりもヘルシーなイメージがあり、食べやすく便利な食材ですが、基本的には犬に与えてはいけません。

与えてはいけない理由や与える際の注意点などについて解説していきます。

犬に人用の魚肉ソーセージを与えてはいけない

魚肉ソーセージは、その名の通り魚を原料にして作られており、人間にとってはヘルシーな印象のある食品ですが、以下のような理由で犬にとってはデメリットになることがあり、基本的には犬に与えない方がよいでしょう。

・塩分量が高い
・ビニールや金属を誤飲してしまう危険性がある
・添加物が使われていることがある
・玉ねぎや香辛料など、犬にとって良くない材料が使われていることがある

誤って食べさせてしまった場合でも、すぐに命の危険に直結することや重篤な病気になるという訳ではありませんが、犬の体の負担になることには変わりありません。

以下、それぞれのデメリットについて詳しく解説します。

1. 塩分量が多い

一般的な魚肉ソーセージに含まれる塩分量は、100gあたり2.1gとされています。(日本食品照準成分表 八訂より)健康な人間であれば、1日の塩分摂取量は男性7.5g未満、女性6.5g未満と言われていますので、2.1gは問題のない量と言えるでしょう。

ただし、人間より体の小さい小型犬の場合はどうでしょうか。

犬の場合、1日に必要な塩分量は、体重1kgに対して約0.13gが理想とされています。

例えば5㎏の犬の場合、1日に必要な塩分量は約0.65gとなり、魚肉ソーセージ約30gで1日の塩分摂取量に達してしまいます。しかもドッグフードを食べている場合、フードにはしっかりと必要な塩分が含まれていますので、さらに過剰となります。

塩分は、人間も犬も生きていくのに欠かせませんが、過剰摂取は健康に悪影響を与えることが考えられ、とくに心臓や腎臓の病気を抱えている犬や、高齢の犬にとっては危険です。

2. ビニールごと食べてしまわないように注意する

次に魚肉ソーセージで気を付けたいのが、ビニールの誤飲です。

犬は嗅覚が優れているため、ビニール越しでも魚肉ソーセージのにおいを嗅ぎ分けて、食べてしまう恐れがあります。

犬は魚肉ソーセージのパッケージに使われているようなビニールを消化できません。また、ビニールはレントゲンに写りにくく、腸内で詰まると内視鏡検査や外科手術が必要になる場合があります。

そのため、飼い主が外出する際は、魚肉ソーセージを誤って食べてしまわないよう、犬の届かない場所に食べ物を保管するなどの工夫が必要です。

万が一、愛犬がビニールごと魚肉ソーセージを食べた場合、念のため動物病院で相談しましょう。「どの程度の量のビニールを食べてしまったのか」「いつ頃食べたのか」など、商品や残骸を写真に撮っておくなどして、詳細を伝えることが大切です。

3. 添加物や香辛料が含まれている

人間用の魚肉ソーセージには、結着力を出すための「リン酸ナトリウム」、発色を目的とした「亜硝酸ナトリウム」などの添加物や、着色料としてのタール系色素が含まれていることがあり、人間でも過剰摂取には注意が必要です。

また、製品によっては香辛料やチーズなど、魚肉以外の材料を混ぜて作られています。これらの香辛料は犬にとって悪影響を及ぼす可能性があり、安全な香辛料であっても個体によっては危険性があります。

さらに、犬にとって危険な成分(例:玉ねぎ)が含まれている可能性もあるため、魚肉ソーセージを犬に与える際には注意が必要です。

犬用ソーセージを与えることについて

上記のように、人間用の魚肉ソーセージは犬の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、犬に与えることは避けるべきです。

また、犬用のソーセージもありますが、健康な子には良くても、内臓疾患のある子にとっては、タンパク質過多になる場合があるため、犬用とは言え、ソーセージ単独では与えないほうが賢明です。

以下、注意点を説明します。

犬用のソーセージを与える注意点

1. 量を与えすぎないようにする

犬用のソーセージを与える際には、それがおやつであることを理解し、過剰に与えないよう注意が必要です。適正量を守らずに与えすぎると、特に小型犬では肥満に繋がる恐れがあるため、個々に合った量を与えることが重要です。

2. 人用の魚肉ソーセージを犬に近づけない

魚肉ソーセージのように香りが強く魅力的なものは、ビニールや金具を含めて犬が飲み込む危険があります。飼い主が在宅中であっても、一瞬の油断で犬がこれらを口にする可能性があるため、犬に人用の魚肉ソーセージを近づけないようにしましょう。

3. 主食の成分と調整しながら与える

あくまでも、主食はドッグフードで、犬用ソーセージは補助的に少量程度に留めましょう。

個別包装されているソーセージも、全量を与えるのではなく、パッケージに表示されている適量を守ることが大切です。なお、おやつや間食は、1日の食事量の1〜2割以内に制限することが推奨されています。

また、塩分の摂取量にも配慮し、ドッグフードに含まれる塩分とのバランスを考慮してソーセージを与える必要があります。

4. タンパク質比率に注意

タンパク質は犬の一番の栄養源ですが、病気の子にとっては、タンパク質比率によっては、腎臓や肝臓など内臓機能に負担をかけ、症状を悪化させる原因になる可能性があります。

具体的には、犬用ソーセージのタンパク質は上限30%を目安とし、それ以上のものは、茹でた野菜などと混ぜながらあげるのが良いでしょう。

ソーセージ以外に与えてはいけない食べ物

1. 生魚

犬は生魚を食べても大丈夫ですが、加熱して与えることをおすすめします。

生魚にはアニサキス寄生虫が寄生しているといわれ、アニサキス寄生虫が胃壁や腸壁に刺入して食中毒を引き起こすことがあります。アニサキスは熱に弱い性質があるので、魚介類は加熱をして与えるとよいでしょう。

さらに、魚介類の中でもイカやタコ、エビ、カニなどはチアミナーゼ(アノイリナーゼ)という酵素が豊富に含まれており、ビタミンB1を分解する働きがあるため、ビタミンB1欠乏症を引き起こす恐れがあります。

また、イカやタコは消化が悪く胃腸に負担をかけるほか、細かくせずに与えると消化前に胃腸に詰まり腸閉塞になる恐れがあるので注意が必要です。

2. チョコレート

チョコレートに含まれているテオブロミンと呼ばれる成分が、中毒症状を引き起こす懸念があります。

テオブロミンは、チョコレートに含まれるカカオに存在する成分で、ファイトケミカルの一種でもあり、人間には好ましい効果をもたらしますが、犬の体はテオブロミンを分解し排出する能力が低いことから、中毒症状をもたらします。

3. 玉ねぎ   

玉ねぎには「有機チオ硫酸化合物」という成分が存在します。

この成分は、犬の赤血球内のヘモグロビンを酸化させ、その結果「ハインツ小体」という変性物質を形成します。この変性赤血球は非常に脆弱で、脾臓や血管で破壊されて溶血が起こり、「溶血性貧血」になるリスクが高まります。

さらに、有機チオ硫酸化合物の毒性は、玉ねぎを加工しても消えないため、犬への中毒リスクが続きます。

まとめ

人間用の魚肉ソーセージは塩分や添加物が多く含まれているため、犬には与えない方が良いでしょう。また犬用魚肉ソーセージもありますが、適切なタンパク質や塩分を意識して選ぶことが重要です。

魚肉ソーセージ以外にも犬には与えてはいけない食べ物もありますので参考にしてみてください。

■犬に人用の魚肉ソーセージを与えてはいけない
1.塩分量が多すぎる
2.ビニールごと食べてしまう懸念がある
3.添加物が多く含まれている

■犬には犬用ソーセージを与えることについて

■犬用のソーセージを与える注意点
1.量を与えすぎないようにする
2.人用の魚肉ソーセージを犬に近づけない
3.主食の成分と調整しながら与える
4.タンパク質比率に注意

■ソーセージ以外に与えてはいけない食べ物
1.生魚
2.チョコレート
3.玉ねぎ

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