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夏になるとスーパーや近所の庭先でもよく見掛ける“ゴーヤ”。
「夏バテ解消」や「免疫力アップ」といった効果が期待でき、栄養豊富な食材です。
今回はゴーヤに含まれる栄養素のほか、犬に与える際の注意点をまとめました!
犬はゴーヤを食べても大丈夫
ゴーヤには犬にとって有害な成分は含まれていませんので、基本的には食べさせてもいい食材です。ただし、栄養が豊富なゆえに、あげ方やあげる量に注意が必要です。
またゴーヤ独特の苦みを嫌う犬もいますので「あえて与えなくてもいい野菜」とも言えます。
犬は何歳(いつ)からゴーヤを食べられる?
成犬になってからが理想的です。
ゴーヤは不溶性食物繊維を多く含むため、消化器官が未熟な幼犬や、消化機能が衰えるシニア犬だと消化不良を起こしてしまう可能性があります。
消化不良は下痢や嘔吐などのリスクがあり、身体には負担となりますので、あえてあげる必要はありません。
犬にゴーヤを与える4つのメリット
1. ビタミンCを摂取できる
ゴーヤには、ほかの野菜と比べて「ビタミンC」が多く含まれています。
ビタミンCが多い野菜のトマトと比べると約5倍、じゃがいもの約2倍の含有量です。
さらに、ゴーヤのビタミンCは加熱に強いため、茹でてもほとんど破壊されることなく摂取することができます。
ビタミンCには激しい運動や加齢などによる酸化ストレスに有効な「抗酸化作用」があります。さらにコラーゲンの生成にも大きく関わっていることから、皮膚や関節にも効果的な栄養素です。
ただし、犬は自身の体内でビタミンCを生成することができるので、積極的にゴーヤから摂取する必要がありません。むしろ過剰摂取となると、尿phをアルカリに傾ける可能性が出てきますので、与える量は少量に留めておきましょう。
ミネラルやビタミンは身体を形成する上で大切な成分ではありますが、多く摂れば良いというものではなくバランスがとても大切です。持病があり、特定の栄養素の制限が必要な場合には、ゴーヤ単独で与えると持病が悪化するリスクがあるので与えすぎには注意しましょう。
2. カリウムを摂取できる
ゴーヤには豊富な「カリウム」が含まれています。カリウムには利尿効果があり、尿と一緒に体の老廃物を排出してくれます。毎日の尿が少ない愛犬や夏バテ、糖尿病の予防のときにも効果的です。
ただし、加齢や腎臓病で腎臓の機能が低下していると、余分なカリウムを上手に体外に排出できなくなり、血液中のカリウム濃度が上がる「高カリウム血症」になる心配があります。
高カリウム血症は、痙攣や頻脈、不整脈などを引き起こす原因になりますので、シニア犬や腎臓病のある犬、心機能が低下している犬に与える場合は獣医師に相談しましょう。
3. βカロテンを摂取できる
「βカロテン」はカロテノイドの一種です。犬の場合は体内でビタミンAに変換され、おもに皮膚や被毛の健康状態を保ち、丈夫な粘膜や歯をつくる作用があります。
しかも、必要な分だけがビタミンAに変換され、残りは肝臓に蓄えられたり、尿と一緒に排出されるので、ビタミンの過剰摂取になる心配もないとされています。
4. ファイトケミカルのモモルデシンを摂取できる
ゴーヤ独特の苦味は、「モモルデシン」というファイトケミカルの一種の成分です。
モモルデシンは、肝機能を高めてくれるほか、動脈硬化予防やコレステロールの低下や胃腸の粘膜を保護し、胃液の分泌を促す作用があるため、食欲増進につながり、夏バテ防止や疲労回復に役立つと考えられています。
さらに、モモルデシンは、血糖値や血圧を下げる作用もあるといわれています。
犬への適切なゴーヤの与え方
与える量
・小型(2~5kg) 125g~249g(0.5本~1本)
・中型(6~15kg) 286g~569g(1本~2本)
・大型(20~50kg) 706g~1404g(3.5本~7本)
与える際の大きさ
ゴーヤは食物繊維が豊富な食材です。犬が消化不良を起こさないようにゴーヤの繊維を断ち切るように細かくカットすることがポイントです。
さらに、ゴーヤは下ゆですることによって苦味が抜けやすくなります。
食べさせ方
犬に生のゴーヤをそのまま与えると「消化不良」や「下痢」を起こす可能性があります。
犬にゴーヤをあげる際の注意点
与える際は消化しやすいように、細かくカットし、茹でて与える
ゴーヤ独特の苦味は、「モモルデシン」というファイトケミカルの一種の成分であり、肝機能を高めてくれるなどのメリットもありますが、生のままではデメリットの方が大きいです。
野菜特有のシュウ酸も含有されていますので、細かくカットし3分以上茹でて、シュウ酸を飛ばした方が無難です。
種とワタは必ず取り除いてあげる
ゴーヤは割ると、中に種とワタがあり、それらは犬にとって消化しにくいものなので、必ず取り除いてから与えましょう。とくに熟したゴーヤの種は赤く、周囲にゼリー状の果肉がついているのですが、非常に甘いこともあり犬が食べてしまう可能性があります。
愛犬が誤ってゴーヤの種を飲み込んでしまうと、喉に引っかかってしまったり、お腹に詰まって腸閉塞を引き起こしてしまう可能性があるので、注意が必要です。
与えすぎると下痢や嘔吐の原因になるので注意する
ゴーヤには「食物繊維」が非常に多く含まれています。食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」があり、適量を摂るぶんには犬にも有用なものですが、ゴーヤはとくに不溶性食物繊維が多く含まれ、与えすぎることで便秘の原因となることもあります。
与える際は細かくカットし、必ず茹でて柔らかくするなど、できるだけ体に負担をかけないよう工夫をして与えて下さい。
アレルギーに注意する
ゴーヤは犬の中毒のリスクは限りなく低いですが、タンパク質を含むため、アレルギー体質の犬は発症する可能性があります。
犬にはじめて与える際は、まず少量を与えて様子を見ましょう。ゴーヤを与えて1時間程度を過ぎても嘔吐や身体の痒みなどを見せないのであれば、普通にゴーヤを与えても問題ないはずです。
まとめ
「良薬は口に苦し」というようにゴーヤは苦味があり、人間でも好みが分かれると思いますが愛犬の健康にも役立つ食材でもあります。
ただし、いくら栄養豊富とはいえ、与えすぎには注意が必要です。
初めて与える際は少量だけにし、消化不良が無いかなど様子を見ながら与えるようにしましょう。
1.基本的に犬はゴーヤを食べても大丈夫
犬にとって有毒性はありません。2.犬は何歳(いつ)からゴーヤを食べられる?
成犬が理想的です3.犬にゴーヤを与える4つのメリット
・ビタミンCを摂取できる
・カリウムを摂取できる
・βカロテンを摂取できる
・モモルデシン(ファイトケミカル)を摂取できる4.犬への適切なゴーヤの与え方
<与える量>
・小型(2~5kg) 125g~249g(0.5本~1本)
・中型(6~15kg) 286g~569g(1本~2本)
・大型(20~50kg) 706g~1404g(3.5本~7本)<与える際の大きさ>
できるだけ細かくカットして与える<食べさせ方>
消化しやすいように、小さくカットし、3分間以上茹でる5.犬にゴーヤをあげる際の注意点
・生のまま与えない
・種とワタは必ず取り除いてあげる
・与えすぎると下痢や嘔吐に原因になるので注意する
・アレルギーに注意する








