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犬はメロンを食べても大丈夫?栄養効果や与え方、注意点

暑い季節にぴったりのメロン。冷たく冷やしたひと口に癒される瞬間、ふと愛犬にも食べさせてあげたくなることはありませんか?でも、「犬にあげても大丈夫なの?」「体に悪い影響はないの?」と、不安がよぎる飼い主の方も多いはず。

そこでこの記事では、犬にメロンを与えても平気なのか、栄養素や与え方、注意点を解説します。メロンを愛犬の食事に取り入れようか迷っている方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。

犬はメロンを食べても大丈夫!

メロンは、犬が食べても基本的には安全な果物です。メロンには犬の健康に悪い成分は含まれておらず、正しい量を守れば、健康をサポートしてくれる栄養がたっぷり詰まっています。

たとえば、糖質、食物繊維、たんぱく質、カリウム、βカロテン、マグネシウム、葉酸、ビタミンCなどの栄養素が含まれており、犬の健康に効果的です。また、水をあまり飲まない犬には水分補給の一環として役立ちます。

ただし、アレルギーを持つ犬や肝臓・腎臓などに持病のある犬には注意が必要です。どんなに栄養豊富な食材でも、体質に合っていなければ逆効果になることもあります。基本的にメロンはおやつとして適量を与えるようにしましょう。与え方や注意点に関する詳細は、後ほど紹介していきます。

犬は何歳(いつ)からメロンを食べられる?

犬は年齢に関係なくメロンを食べられます。メロンの果肉には中毒症状を引き起こす成分が含まれていないため、幼犬からシニア犬まで与えても害になることはありません。

生後数ヶ月の幼犬でも、体調が安定していてアレルギーがなければ、メロンを安全に食べられます。成長途中の体にとっては、水分やビタミンを補う手助けにもなるでしょう。

同様に、老犬でも健康状態が良好であればメロンを食べられます。ただし、アレルギーがある場合は、年齢に関係なくメロンを与えてはいけません。

メロンに含まれる栄養素と犬への効果

メロンには様々な栄養素が含まれており、与えることで以下のようなメリットが存在します。

  • 十分な水分を摂取できる
  • 食物繊維が豊富
  • Βカロテンを摂取できる
  • ビタミンCを摂取できる
  • カリウムが多い

それぞれのメリットについて、詳細を確認していきましょう。

1.  十分な水分を摂取できる

1つ目のメリットは、犬の水分補給に有効な点です。メロンの約88%は水分で構成されており、特に水をあまり飲まない犬や暑い夏の時期の水分補給に役立ちます。

例えば、甘い香りのメロンは犬の食いつきが良く、脱水や熱中症になりやすい時期に効果的です。また、飲み水に少量のメロンの香りをつけることで、犬がより水を飲むようになります。

ただし、メロンには糖分が多く含まれているため、与えすぎには注意が必要です。糖分濃度を薄めるために、メロンを小さく切って茹でたり、茹でた野菜と混ぜるなどの工夫をすると安全に与えられます。

2. 食物繊維が豊富

メロンは食物繊維がたくさん含まれていて、犬にさまざまな健康効果をもたらします。メロンには、水溶性と不溶性の2種類の食物繊維があり、それぞれが犬の健康にメリットをもたらします。

水溶性食物繊維は、糖の吸収をゆっくりにして血糖値の急上昇を防ぎ、コレステロールの排出を助けます。一方、不溶性食物繊維は、水分を吸収して膨らみ、便の量を増やして便通を良くします。さらに、不溶性食物繊維は腸内の善玉菌の栄養源となり、腸内環境を整える働きもあります。

3. Βカロテンを摂取できる

3つ目のメリットはΒカロテンを摂取できる点です。果肉がオレンジ色のメロンには、多くのβカロテンが含まれています。βカロテンは犬の体内でビタミンAに変換され、皮膚や眼、粘膜の保護や健康な歯をつくり、免疫力を上げる効果があります。

但し、ビタミンAへ変換するためには肝臓での働きを多く要するので、肝臓に疾患がある場合は与えない方が良いでしょう。

βカロテンの摂り過ぎは内臓に負担を与えるため、メロンを一度茹でる、茹でた野菜と混ぜるなどでβカロテンの濃度を中和すると良いでしょう。また、果肉が緑色のメロンはβカロテンが比較的少ないため、内臓疾患がある場合は果肉が緑色のメロンを選ぶと良いでしょう。

4. ビタミンCを摂取できる

4つ目のメリットは、ビタミンCを摂取できる点です。ビタミンCは、病原菌と闘ったり免疫力と関わる白血球の働きを助ける効果があるとされています。その他にも皮膚や毛並みを整える、ストレス解消など有効な作用は幅広いものとなっています。

犬は体内でビタミンCを作る事が出来ますが、疾患のある犬、シニア犬は多くのビタミンCが必要なため、食べ物からも摂取する必要があります。

ビタミンCは水溶性ビタミンなので、多く摂りすぎても体外に排出されるため過剰摂取とはなり難いですが、メロンからビタミンCを摂り入れようとすると、その他の豊富な栄養素が疾患を悪化させてしまう可能性があるので、与える量は少量にしましょう。

5. カリウムが多い

5つ目のメリットは、カリウムを摂取できる点です。メロンには、100グラム当たりおよそ340ミリグラムのカリウムが含まれています。これは、果物の中でバナナに次ぐ含有量です。

カリウムは体内の水分調整に関与し、高血圧の予防に効果的です。また、心臓や筋肉の働きを調節したり、血流をスムーズにしたりする効果もあります。但し、腎臓に疾患がある場合は、カリウムを体外に排出し難くなっているので与えない方が良いでしょう。

犬への正しいメロンの与え方

愛犬にメロンを与える場合は適切な与え方を知ることが大切です。ここでは、愛犬が安全にメロンを楽しめるように、「量」「大きさ」「食べ方」の3つのポイントに分けて紹介します。

メロンは糖分を多く含む果物です。甘みが強いぶん、食べすぎると血糖値の上昇や肥満、下痢の原因になることがあります。人間と同様、犬にとっても糖のとりすぎは体に負担をかけるため、あげる量には十分な配慮が必要です。

また、メロンは高カロリー(100gあたり42kcal)であり、食べ過ぎると肥満や下痢の原因になることがあります。犬に与える際にはご褒美程度の少量にとどめ、毎日あげるような習慣にはしないようにしましょう。

犬種やサイズによって異なりますが、メロンの摂取量は犬の1日のカロリー摂取の10%程度にするのが適切です。

◆メロンの適切な目安量◆
・小型犬(2~5kg)         45g~ 95g
・中型犬(6~15kg)     100g~ 215g
・大型犬(20~50kg) 260g~ 530g

※上記は健康な犬の場合の目安です。内臓疾患がある場合には、まず、獣医に与えてよいかの確認をしましょう。量は目安より更に少量に留めるか、茹でた野菜や水分で薄めてから与えましょう。

大きさ

必ず食べやすい大きさにカットしてあげましょう。目安としては、犬が1回で噛み切れるサイズにするのが望ましいです。

あまりに大きなかたまりは、犬が丸呑みして喉に詰まらせる危険があります。

特に、食べるのが早い子や、丸呑みのクセがある子には注意が必要です。メロンはやわらかい果物ですが、丸ごと口に入れてしまうと飲み込みやすく、誤嚥や窒息の原因にもなりかねません。

安心して食べられるよう、小さく切ってから与えるようにしましょう。また、冷やしすぎた果肉は胃腸に負担をかける場合もあるので、常温に戻してからあげるのがおすすめです。

食べ方

メロンは、生の果肉をそのままあげても構いませんが、必ず皮と種は取り除いてから与えるようにしてください。皮は硬く消化しにくく、犬には危険です。

喉に詰まる危険性のみならず、飲み込んだ場合には食道や腸を傷つける可能性もあります。メロンの種は消化に悪く、犬が多く摂取すると消化不良や下痢を引き起こすことがあります。

とくに注意したいのが、網目模様のある種類のメロンです。マスクメロンやアンデスメロンなどの皮には網「ククミシン」や「ククルビタシン」が含まれており、口や喉にピリピリとした痛みや舌のしびれを引き起こし、嘔吐や下痢などの中毒症状を起こすことがあります。

万が一メロンを食べてこのような症状が出た場合は、獣医師の診察を受けましょう。

犬にメロンを与える際の注意点

最後に、犬にメロンを与える際の注意点をご紹介します。

メロンを食べてアレルギーを起こす犬もいる

メロンは一般的に犬にとって安全ですが、メロンアレルギーを持つ犬には危険です。アレルギーのある犬が食べると呼吸困難や下痢などの症状が起こることがあります。

また、スギ、シラカバ、ヨモギ、ブタクサなど、アレルギーがある犬にはメロンを与えない方がよいです。これらにアレルギーがある犬がメロンを食べると、アレルゲン反応が増強される可能性があります。

※交差性アレルギー反応とは、異なる種類の食べ物であっても、アレルギー物質の構造が似ているために発生するアレルギー症状のことです。

糖分を多く含むため、与えすぎには注意する

メロンは「さわやかな甘さ」で知られる果物で、この味がメロンを好む犬を惹きつける要因です。

メロンの甘さは、含まれる「果糖」が原因ですが、果糖はブドウ糖・砂糖などと比べると、血糖値に直結しにくい性質があります。食後血糖値の指標としてGI値があり、GI値55以下だと比較的血糖値が上がらない食品とされますが、メロンはGI値41と低めです。したがって糖質に敏感な疾患があっても、食欲がない場合には一時的なエネルギー補給として有効な食べ物です。

ただし、血糖値を上げにくいとは言え、糖質が多く含まれていることには変わりありません。糖質の過剰摂取は下痢に繋がるだけでなく、余った分は中性脂肪に変換され、脂肪肝や肥満の原因となる可能性が高くなります。

その意味では、GI値が低いからといって、気にせずあげて良いわけではありません。「毎日あげる」、「たくさんあげる」などは避け、少量に留めておく方が良いでしょう。

メロン以外の果物は大丈夫?

メロン以外にも、果物を愛犬のおやつに取り入れたいと考える飼い主さんは多いのではないでしょうか。ただし、すべての果物が安全というわけではなく、中には与えてはいけないものも存在します。

ここでは、犬に与えてもよい果物・注意が必要な果物について、それぞれの特徴やポイントを紹介します。

スイカ

スイカは、水分が豊富でさっぱりとした甘みが魅力。犬にとっても、適量であれば水分補給やご褒美として活用できます。ビタミンCやカリウムも含まれており、からだの調子を整える手助けにもなります。

一方、種や皮は消化に悪く、喉に詰まる恐れもあるため、必ず取り除きましょう。また、冷たすぎるスイカはお腹を冷やす原因になるため、常温に戻してからあげるのがおすすめです。甘みが強いため、与える量は控えめにし、食べ過ぎには十分注意してください。

パイナップル

パイナップルは、ほどよい甘さと爽やかな酸味が特徴の果物で、犬にも少量であれば与えることができます。ビタミンCやビタミンB群、マンガンなどのミネラルが含まれており、栄養面でもメリットがあります。

また、タンパク質分解酵素「ブロメライン」が含まれているため、消化を助ける働きも期待できます。ただし、酵素や酸味が胃腸を刺激することもあるため、あげすぎには注意が必要です。果肉はやわらかい部分のみを使い、芯や皮は必ず取り除いてから、細かく刻んで少量ずつ与えるようにしましょう。

犬にパイナップルを与えても平気?与えるメリットや注意点をご紹介

りんご

りんごは犬に与えても問題のない果物のひとつで、ほどよい甘みとシャキッとした食感が人気です。ビタミンCや食物繊維も含まれており、おやつ代わりに少量与えるには適しています。

ただし、りんごの“種”や“芯”には注意が必要です。種に含まれるアミグダリンという成分は、犬の体内で有害な物質に変化する可能性があります。与える際は、皮をむいて小さくカットし、種や芯はしっかり取り除いてから与えるようにしましょう。

愛犬にリンゴを与えても平気?メリットや注意点、与え方を解説

バナナ

甘くてやわらかいバナナは、消化器に負担をかけにくく、シニア犬や食欲の落ちた犬にも向いている果物です。カリウムやビタミン、食物繊維なども含まれ、少量であれば栄養補給にもなります。

ただし、糖質が多いため、与えすぎは肥満や血糖値の急上昇を招くおそれがあります。1日にあげる量はごく少なめにとどめ、デザートやごほうび感覚で使うのが理想的です。皮はかならずむいて、細かく切ってから与えてください。

愛犬にバナナを与えても平気?メリットデメリットや与え方、注意点を解説

いちご

いちごは水分が多く、糖分も比較的控えめな果物なので、犬のおやつとして適度に取り入れることができます。ポリフェノールやビタミンCも含まれており、免疫力や皮膚の健康をサポートする栄養もあります。

一方で与えすぎるとお腹を冷やしたり、下痢につながることもあるため注意が必要です。また、農薬が残っている可能性もあるため、しっかりと洗ってから与えましょう。ヘタの部分は消化しにくいので取り除くのが無難です。

犬はいちごを食べても大丈夫!?注意点や適切な与え方

みかん

みかんは、犬に与えても問題ない果物のひとつです。ただし、酸味のある果物は犬によって好みが分かれやすく、胃に刺激を与えることもあるため注意が必要です。

みかんにはビタミンCやクエン酸が含まれていますが、果肉を包む白い筋や種は消化しづらく、消化器官に負担をかけることがあります。

与える際は皮・筋・種を丁寧に取り除き、小さくちぎってから少量だけ与えましょう。食べ過ぎると下痢や嘔吐を引き起こすこともあるため、慎重に様子を見ながらあげるようにしてください。

犬はみかんを食べても平気?与え方や注意点と合わせてご紹介

ぶどう・レーズン

ぶどうやレーズンは犬にとって非常に危険な果物です。少量でも急性腎不全を引き起こすリスクがあり、中には一粒で命に関わるような症状を示す犬もいます。ぶどうの品種や犬の体質によって重症度に差はありますが、安全な量はありません。

加工品(パンやケーキなど)に含まれているレーズンにも注意が必要です。誤って食べてしまった場合は、すぐに動物病院に連絡しましょう。

犬とメロンに関する質問

ここでは、犬とメロンに関するよくある質問を取り上げて回答していきます。

犬がメロンを食べても大丈夫?

基本的に、メロンの果肉部分は犬にとって無害で、少量であれば食べても問題ありません。むしろ、水分やビタミン、食物繊維などの栄養が含まれており、体調管理や水分補給の一助として活用できます。

一方で皮や種は消化されにくく、喉に詰まる危険があるため、必ず取り除いてから与えてください。また、持病がある犬や、食べ慣れないものに敏感な体質の犬には、最初にごく少量ずつ様子を見ながらあげることが大切です。

犬に毎日メロンをあげても大丈夫ですか?

毎日のようにメロンを与えるのはおすすめできません。というのも、メロンには糖分が多く含まれており、頻繁にあげると肥満や血糖値の上昇、消化不良などにつながる恐れがあるからです。

メロンはあくまで“ご褒美”や“間食”として、ときどき少量を与えるのが適切です。毎日与えると、習慣化してしまい「もらえないと食べない」といった偏食につながる可能性もあるため、あげる頻度には気をつけましょう。

メロンを食べると下痢になりますか?

メロンを食べたあとに下痢をする場合は、いくつかの原因が考えられます。まず、冷えすぎたメロンや大量の果肉を一度に与えたことによる“胃腸の冷え”や“糖分過多”です。特に胃腸が弱い犬やシニア犬では、少量でも下痢を起こすことがあります。

また、体質によってはメロン自体が合わない可能性もあります。初めて与えるときは、ほんの少量からスタートし、便の状態や体調をしっかり確認するようにしましょう。

メロン味のおやつやアイスは与えてもいい?

市販されている「メロン味」のおやつやアイスクリームには、砂糖や香料、着色料といった添加物が含まれていることが多く、犬にとっては適さないものがほとんどです。

とくにアイスは冷たさと糖分の多さから、胃腸に負担をかけやすく、下痢や嘔吐を引き起こす可能性もあります。安全を考えるなら、生のメロン果肉を小さくカットして、そのままあげる方が安心です。

メロンを食べてアレルギーを起こす犬もいるの?

メロンは比較的安全な果物ですが、まれにアレルギー反応を起こす犬もいます。特に、口まわりをかゆがったり、目が赤くなる、皮膚を頻繁に掻く、下痢や嘔吐をするなどの症状が見られた場合は、アレルギーの可能性が考えられます。

また、スギやブタクサなど特定の植物にアレルギーがある犬は、メロンでも“交差反応”を起こすことがあります。少しでも異変を感じた場合は、メロンを中止し、できるだけ早く動物病院で相談するようにしましょう。

まとめ

今回は、犬にメロンを与える際のメリットや注意点について解説しました。メロンは犬が食べてもいい果物ですが、与える際には注意が必要です。愛犬の体調を見極め、内臓疾患やアレルギーがないか確認し、量や与え方に気を付けましょう。

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